007. 病室
孤独の空間。
話しかけられた時もあったけど、
心を開く事は出来なかった。
誰もが怖く見えて近寄れなかった。
心を開けるのは身内と『貴方』だけ。
それなのに、貴方は見舞いに来てくれなかった。
ずっと待ってたのに。ずっと会いたかったのに。
声を押し殺して毎日泣いた。
でも、いつだったか。
一度だけ来てくれた。
「ゴメン、俺も正直見舞いに来ていいか悩んだ」
そう言ってくれた貴方の目には綺麗な。
すごく綺麗な粒が頬をつたってた。
そんな貴方をずっとずっと見つめていた私。
話して伝わることじゃない。
心で伝わる。そう思った。
「愛しい」
何度思っただろうか。
ずっと居たいって貴方も思っただろうか。
貴方と居る時間はいつも早く過ぎる。
“次会うときは元気になってろよ”
病気も回復へむかい。
私は次第に心を開くようになった。
そう、貴方のおかげで私は
『変われたよ』
ずっとずっと私を見守っててね・・・
優しい優しい貴方のその瞳で。
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