◆ラテン旦那と大和撫子妻◆

母乳をあげちゃいけないのぉ?

長男マイケルはニューヨークで産まれました。

妊娠中から隣近所の奥さん達が、

自分の事の様に楽しみにしてくれたんです。

当時出張の多かった私の旦那の事を気ずかって、


頼んでもいないのに、

もしもの時の緊急連絡網とか、病院までの運転手、

時間帯によるルートなど、綿密な計画!?を立ててくれ、

用意周到にして出産の日を迎えました。





長女と次女を日本で自然分娩で産んだ私は、

今回は是非とも無痛分娩で産んでみたかったのに、

麻酔が効いていたのは子宮口4cm大から、

全開大寸前までで、

肝心のクライマックスの時点で麻酔が切れて、

おまけに麻酔科の先生が緊急オペで、すぐには来れないなんて

泣きたくなるようなアクシデントがあったんです。




無痛状態からいきなり、全開大の時の恐怖の痛みが津波のように襲って来て、

無痛分娩で....という私の願いも空しく、

結局マイケルは、私の絶叫と共に産まれて来ました。

彼も産まれた瞬間、甲高い悲鳴を上げて産まれて来たから、

ナースに驚かれていました。(未だに悲鳴を上げる癖は直っていません)






とまあ、やっとの事で出産も無事に終わり、

2日の入院を終えて自宅に帰ると、

家のポストに誰かがくくり付けてくれた



「It’s a BOY!]




の風船がユラユラ風に揺れていました。


赤ちゃんの顔を見ようと皆が家に訪ねて来てくれ、和やかに時間が過ぎ、

おっぱいの時間になったので、母乳をあげようと奥の部屋へ行こうとした時に、



“母乳をあげるつもりなの?”



っていう意外な質問が。



“そうよ。赤ちゃんには母乳が一番良いって言うじゃない。”
って当たり前のように答えると、



皆一斉に眉をひそめて、



“母乳なんて~......。よしなさいよー!!!


考えてもみなさいよ、大変よー!?

貴方上に2人も子供が居るんだし、そこまでする必要ないわよ”

って声を合わせて言うんです。



でも、私の方針だからってその場は説明して終わったんです。

2,3日して近所のお婆さんが、お祝いを持って訪ねて来てくれたのはいいんだけど、



開口一番、



" 貴方母乳育児するんですって?

やめときなさいよー”



って、困ったような顔をして私に言うんです。




何!何!何!  何かまるで私が自分のエゴで、悪い事でもしているような、

変な気分になってきちゃうじゃない!。

母乳をあげるって事が、そんなに波紋を呼ぶような事なわけ!?



そこまで皆に言われちゃうと、

天邪鬼根性がムクムクと湧き上がって来て、

誰に何と言われようが、

後ろ指を指されようが



意地でも母乳で通したのでした。(笑)



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