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2007.07.30
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カテゴリ: 洋画

「ダイハード」シリーズの四作目。
 ブルース・ウィリスが不死身のNYPD警察官ジョン・マクレーンを演じる。
 原題は「Live Free or Die Hard」。日本だとそれでは分かり難いと判断された為か、邦題は「ダイハード4.0」となっている。正直、原題もこちらにした方が良かったような……。


粗筋

FBI本部が、サイバー攻撃を受ける。
 危機感を抱いたFBIは、国内のハッカーらを拘束することに。その煽りで、NYPD警察官ジョン・マクレーンは、FBIがリストアップしたハッカーの一人を捕まえ、FBI本部にまで届ける、という任務が与えられた。
 乗り気でないマクレーンは、ハッカーの住まいに向かう。ハッカーと対面した時点で、何者かに総攻撃される。マクレーンとハッカーは、命辛々逃げ出し、FBI本部へ向かうことに。
 FBI本部を襲ったサイバーテロ集団は、FBI本部だけでなく、様々な省庁や企業にサイバーテロを繰り広げ、米国の東半分を麻痺させてしまう。
 サイバーテロ集団は、始末する筈だったハッカーがマクレーンに保護されているのを知り、総攻撃をかける。お陰で、二人を警護する筈のFBI捜査官らが全滅してしまう。
 マクレーンとハッカーは、守りに入っていても無駄だと判断し、サイバーテロ集団が標的とするであろう場所へと向かうことに。
 サイバーテロ集団は、運転システムがネットで接続されている機関は掌握していたが、電力会社のように運転システムがネットに接続されていない機関は掌握できていない。ハッカーは、サイバーテロ集団がそれらを掌握するにはネット上ではなく、実力行使によって制圧する筈だ、と指摘。
 マクレーンは、ハッカーを連れて米国東部の電力を担う発電所に向かう。
 案の定、サイバーテロ集団は発電所を襲撃し、電力ネットワーク全体を掌握しようとしているところだった。マクレーンは、サイバーテロ集団の計画を阻止。
 しかし、サイバーテロ集団はその過程でマクレーンの素性を掴んでしまう。マクレーンの娘の居所を掴み、拉致した。
 サイバーテロ集団の首謀者は、国防省の元システムエンジニアだったガブリエルだった。ガブリエルは、国防省のサイバーテロ対策は全く不充分だ、と指摘。持論を証明する為に、パソコンを使って国防省のコンピュータシステムを麻痺させた。国防省は恐れをなして、ガブリエルの提案を受け入れるどころか、ガブリエルの処罰。何もかも失ったガブリエルは消息を絶った。そして今回、サイバーテロ集団を率いて戻ってきたのである。
 マクレーンとハッカーは、ガブリエルの最終的な狙いは、サイバーテロ攻撃に備えて国内のオンライン情報全てのバックアップを取って保存する設備であることを掴む。その設備のデータを盗み出せば、銀行口座情報など、あらゆる情報が手に入れられるのだ。
 マクレーンとハッカーは、ガブリエルを倒し、娘を救出する。


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感想

大人気シリーズの四作目。
 第一作は、アクション映画というジャンルを飛躍的に進化させた。それまでは、アクション映画はストーリーが先にあり、ストーリーを肉付けする為にアクションシーンを盛り込んでいた。しかし第一作は、アクションシーンがメインで、それらのシーンをストーリーで繋げる、という手法を確立。1990年代は、「ノンストップアクションでなければアクション映画ではない」という風に見られるようになってしまった。
 ただ、第一作はあまりにも成功し過ぎてしまった。第二作・第三作は「いかにして第一作を超えるか」と苦心するように。その結果、いずれも「無意味なアクションシーンをただ並べただけで、ストーリーとして成り立っていない」というものに仕上がってしまった。そんなこともあってか、興行成績はイマイチに。第四作が一応企画されたものの、頓挫した。

 本作は、10数年振りの続編。これまでの反省を踏まえて、ストーリー性を重視した作品に……。
 ……なっていない。
 製作者からすると、「アクションシーンを無視してまでストーリー性を重視するようであっては、『ダイハード』ではない」ということらしい。
「どうせ前作や前々作の悪いところなんて誰も覚えちゃいないだろう」と高をくくったのか。
 そんな訳で、本作も有り得ないというか、「本当に必要だったのか?」と首を捻りたくなるようなアクションシーンが満載。
 第三作の時点ではCG技術が未熟で、利用も限定的だった。本作では、どこまでが実写で、どこからがCGなのかさっぱり分からないほどCG技術は進歩。
 最初の三作では夢でしかなかったようなシーンも当たり前のようにある。
 最新のアクションシーン、最新のCG技術を観たいのなら、本作を上回る例はない、と言える。

 ただ、問題はやはりストーリー。
 たった一つのサイバーテロ集団が、全米を簡単に麻痺させてしまう、というのは有り得そうで有り得ない。
 コンピュータは完璧なものではない。単体でも問題なく動いてくれるのは稀。
 現在はあらゆる政府機関や民間機関がオンラインで繋がっているが、だからといって外部からコンピュータをそう簡単に制御できるとは思えないのだ。

 サイバーテロの首謀者であるガブリエルも不明な部分が多い。
 国防省から破門された元システムエンジニアが、どうやって一国の軍隊に匹敵するほどの戦闘力を掻き集められたのか、全く不明。
 サイバーテロ集団は銃火器をガンガン撃ちまくり、武装ヘリを何機もガンガン飛ばしていたが、それらの資金はどうやって調達したのか。合法的な方法でも、違法な方法でも、ヘリや銃火器を大量に調達していたら、司法当局に動向をキャッチされていただろうに。
 それとも米国の司法当局は都合のいい具合に無能だったのか。

 第一作から20年近く経っているのも問題。
 本作の登場人物の中で、第一作から登場しているのは主人公のジョン・マクレーンだけ。
 第一作でマクレーンが命懸けで救出した妻はとうの昔に離婚したことになっている。
 本作では娘が登場するが、初登場(第一作で娘が登場することには登場するが、演じている第一作の子役と、今回娘を演じた女優は別人だろう。その意味では全く別のキャラ、と言える)。
 とにかく、過去のシリーズ作とは、「主人公がジョン・マクレーンという名前で、同じ役者が演じている」という以外に繋がりと呼べる繋がりがなく、「別にダイハードじゃなくてもよかったのでは?」と思ってしまう。
 そもそも「ジョン・マクレーン」というキャラは、第一作の原作小説(Roderick ThorpのNothing Lasts Forever)の主人公。この原作はシリーズ物だが、ダイハード2はまた別の小説家の小説を基にしていて、ダイハード3はまた別の小説家の小説、そして本作も更に別の小説の小説を基にしている。
「ジョン・マクレーン」が、単なる記号と化している部分が否めない。

 アクションに必要性は感じさせないから盛り上がりに欠けるし、ストーリーは穴だらけでないに等しいし、登場人物らも感情移入し難い。
 総括すると、本作は最新CG技術を披露する為に制作されたプロモーションである。
 本作で使用されたCG技術は、今後様々な作品で使われるだろう。


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Last updated  2013.02.27 21:28:46
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