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2007.11.19
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カテゴリ: 洋画

「記憶喪失の世界最強スパイ」ジェーソン・ボーンシリーズ第3弾。
 主役のマット・デイモンの他に、ジュリア・スタイルズ、ジョーン・アレンが再登場。
 ロバート・ラドラムによる原作は、三部作で終わっているので、本シリーズも本作で終わり、ということになるらしい。
 原題は「THE BOURNE ULTIMATUM」。


粗筋

新聞記者ロスは、CIAの極秘プロジェクト「トレッドストーン計画」について取材していた。CIA幹部から情報を得ることに成功。ジェーソン・ボーンという謎のCIA暗殺者の存在を知り、彼について記事を執筆。大反響を呼んだ。
 ボーン本人がその記事を知り、接触することに。
 ただ、ロスは既にCIAの監視下に置かれていた。CIAは、ロスの情報源を知りたかったので、泳がせていたのである。
 CIAは、ロスが突然現れたボーンと接触するのを確認し、慌てた。情報源はボーンだったのか、ボーンは何か企んでいるに違いない、と勝手に思い込み、ロスとボーンを始末することに。CIAは、ロスの殺害には成功したものの、ボーンを取り逃してしまった。
 ボーンは、ロスの情報源を掴み、その人物を訪ねようとするが、住まいはもぬけの殻だった。
 CIAは、別ルートから情報源の身元を掴み、始末した。
 しかし、ボーンは情報源が保管していた書類を入手できた。その書類の情報を手に、CIA支部のあるニューヨークへ向かった。
 そこで、ボーンは自分の過去における真実を知る……。


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感想

 本作で、ジェーソン・ボーンシリーズも三作目。
 正直、マンネリ感がなくもない。
 原作(小説)も三部作。
 それもこうしてマンネリ化していたのかね。

 本作の最大の問題点は、ストーリーにメリハリがないこと。
 ……ジェーソン・ボーンがある場所に現れ、逃げ、別の場所に現れ、また逃げ、更に別の場所に現れ……。
 ……その繰り返し。
 最初は手に汗を握っていたが、同じようなアクションの繰り返しで、飽きてしまった(場所はロンドン、マドリード、タンジール、ニューヨークなど、異なるが)。
 ボーンの行き先も、登場人物のちょっとした会話や、書類にプリントされた地名などで示されるのみ。会話を聞き逃したり、パッと映った地名を見逃してしまうと、ボーンがなぜその場所に移動したのか、さっぱり分からなくなってしまう。
 ストーリー内容も、あまりにも陳腐。
 CIAが極秘計画に関する情報漏れについて内部調査していたら、イギリスの新聞記者が記事で過去の事件についてすっぱ抜いた。記事がジェーソン・ボーン関連だったのは偶々。CIAは、新聞記者を監視していれば情報漏れの元が分かると判断。しかし、生死も定かでなかったジェーソン・ボーンが突然現れて新聞記者と接触した為、CIAは大慌て。ジェーソン・ボーンが今回の情報漏れについて一枚噛んでいるのでは、と勝手に思い込み、新聞記者を始末。ジェーソン・ボーンを追跡・始末することにした。
 ジェーソン・ボーンは、単に自分の過去のことが知りたいだけで、CIAの極秘計画のことなど知らなかったし、興味もなかった。が、CIAによるボーンの過大評価のお陰で、また追われる羽目に。
 いい加減、「ボーンは自分が何者なのかを知りたいだけ。下手に手を出さない限り危険ではない」てことを学べ、とCIAに言いたくなる。
 ボーンの動きに過剰反応するものだから、ほぼ完璧に隠蔽できていた極秘(そして違法)の計画の全貌を掴まれ、暴かれてしまう。
 第二作と全く同じパターン。
 ボーンは、工作員としては優秀なのかも知れないが、所詮一人の工作員。無闇に手を出さなければ、記憶喪失に悩む一人の屈強な男に過ぎない。なぜ一々手を出すのか。手を出した結果、隠したい証拠を投げ与えてしまっている。
 そもそも、CIA、て違法な極秘計画がいくつあるのか。
 このままボーンと関わり続けたら、全て暴かれそう。

 本作は、アクション映画なので、ボーン本人を含め、登場人物を深く掘り下げてはいない。
 したがって、登場人物はどれも顔を持った駒。心理描写などはないに等しい。
 ボーン、女性CIA幹部ランディ、女性CIA局員ニッキーなど、レギュラーキャラには親しみを感じられるが、それ以外の登場人物には何の感情も抱けない。「ああ、こいつが悪い奴か」以外は。
 そもそも、女性CIA幹部であるランディが絡んでくるのは理解できるが、女性CIA局員ニッキーが絡んでくる理由がよく分からない。彼女は一局員に過ぎないのだ。偶然にもほどがある。

 アクション映画ならアクションは抜群なのか、というと……。
 そうも思えない。
 本作は、臨場感を出す為か、手持ちのカメラで撮影されたと思われるシーンが多い。
 シーンのカット割りも非常に細かい。
 そんな訳で、何が起こっているのか、何を見ているのか、さっぱり分からない。
 せっかく大掛かりな、CGに頼らないアクションを満載しているのに、勿体無い。
 カット割りを細かくし、カメラをガタガタ動かせば物凄いアクションシーンになる、と考えるのはやめてほしいものである。

 ボーン、女性CIA幹部ランディ、女性CIA局員ニッキーは、同じ役者が演じている。2002年に公開された第一作からかなり経っているので、やむを得ないのだろうが……。
 全員を歳を取ったな、と思う。
 特に、女性CIA局員ニッキー。
 第一作ではまだ「少女」て感じだったが、本作ではすっかり「大人」。
 正直、既にオバサン化している感じ。1981年生まれだから、本作が製作された時はまだ20代半ばなのだが。
 女性にとって、20歳と20代半ばには物凄い違いがあるようだ。

 本作で、ボーンは自身の本名を知る。
 また、自分が「ジェイソン・ボーン」になった経緯も知る。
 ボーンにとってはそれは大事なのだろうけど、観ている観客に、その真実にたどり着いた感動が伝わらない。別に感動させようと思っていたのではないのかも知れないが。
 その意味でも、カタルシスというか、満足感はない。

「ジェイソン・ボーン」シリーズは、本作で一応完結、ということになっている。
 が、続編への含みも残している。
 ハリウッドだから、当然か。
 もしそうだとしたら、ボーンはCIAのどんな陰謀を意図せずに暴くのか。
 また、それに女性CIA幹部ランディと女性CIA局員ニッキーはどう絡むのか。
 更にマンネリしそう。
 というか、原作にないタイトルをどう捻出するのか。

 本作では、CIAが電子ネットワークをフル活用して、ボーンを追跡する。
 無論、ボーンも通信技術の知識を存分に生かして、追っ手の裏を掻く。
 こういった攻防を見ていると、インターネット時代の前は諜報活動はどう行われていたんだろう、インターネットが未整備な地域ではどう活動するんだろう、と心配してしまう。

 007、ジェイソン・ボーン。
 いずれもスパイ映画だが、前者が派手で華やかなのに対し、後者が地味で泥臭いのはなぜかね。


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Last updated  2007.11.29 00:44:13
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