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2008.01.02
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カテゴリ: 洋画

 ナショナル・トレジャーの続編。
 ニコラス・ケージが冒険家・考古学者ベン・ゲイツを再び演じる。
 演じるキャラに染まり過ぎたくないニコラス・ケージにとって、初のシリーズ作となった。
 邦題は、副題が「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」となっているが、「NATIONAL TREASURE: BOOK OF SECRETS(秘密の書物)」。この秘密の書物は、大統領が代々引き継いでいる、大統領しか眼にできないものを指している。実際にそんな書物が存在するかどうかは不明。
 監督は前作と同じジョン・タートルトーブ。


粗筋

南北戦争で北軍を勝利に導いた19世紀の米国大統領リンカーン。
 リンカーンは南北戦争終結直後にジョン・ブースによって暗殺されている。単独犯行とされているが、実はある組織が関わっていた。
 ブースが残した日記には、組織のメンバーの名が書き残されていた。その中の一人が、ベン・ゲーツの曽祖父だった。
「リンカーン暗殺者の一族」の汚名を、突如着せられたベン・ゲーツ。その汚名を晴らす為に、彼はパリ、ロンドン、そしてワシントンDCへ飛び、僅かな手がかりを集めまくる。
 ベンの曽祖父は、暗殺組織のメンバーではなく、暗殺組織にある財宝が手に渡らないよう、行動していたことが判明。しかし、それを裏付けるには、財宝を発見することが不可欠となった。
 全ての手がかりを集めた大統領の巨大彫刻で有名なマウントラッシュモアを指していた。
 ベン・ゲーツは、仲間を引き連れ、マウントラッシュモアに向かう。
 しかし、宝を追い求めているのは、ゲーツだけではなかった……。


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感想

 ベン・ゲーツが再び世界を駆け回る。
 ちょっとした「手がかり」を掴む為にパリやロンドンやワシントンへ飛ぶ。どこでそんな金を捻出しているんだ、と首を捻ってしまうが、そう考えてはならないのだろう。
 それにしても、ちょっとした手がかりを掴む為に、バッキンガム宮殿やホワイトハウスに侵入するは、大統領を誘拐するは、とやり放題。
 よく逮捕されないな、と感心してしまう。

 ベン・ゲーツの謎解きは、とにかくご都合主義。
 何世紀も解けなかった謎を、ベン・ゲーツは暗号文を数回復唱するだけで連想(妄想?)をガンガン膨らませ、次の手がかりの場所へと飛ぶ。
 思い通りに手がかりが得られず、迂回する羽目にも遭うが、ベン・ゲーツはそんな局面も思いがけない行動(大統領の誘拐、議事堂図書館への侵入)で、あっさりと解決。
 生身の人間にしては、無敵。
 スーパーマンもここまで無敵ではなかろう。
 推理の内容も、シャーロック・ホームズが凡人に見えてしまうほど突飛な、「本気かよ?」と疑ってしまうものばかりだし(にも拘らず全く外れないのだから驚く)。

 リンカーン暗殺の謎を解く筈の冒険は、いつの間にかアメリカ先住民の秘宝を探す冒険に。
 邦題は「リンカーン暗殺者の……」となっているが、本作でリンカーンが取り上げられるのは冒頭部分だけ。
 なぜアメリカ先住民の秘宝がフリーメーソン(らしい)によって隠される羽目になったのか、全く説明がない。
 説明を求めてもしょうがないのか。

 本作では、宝を隠したものが仕掛けた装置が多数登場。
 少なくとも百年以上前の装置が、何事もないようにするすると作動するなんて、信じ難いのだが……。

 本作も、前作と同様、悪役がやけに弱い。
 今回の悪役は、やはり悪徳考古学者。ベン・ゲーツの曽祖父がリンカーン暗殺に手を貸していた、と指摘した人物である。
 資金力があり(犯罪めいたことでも何気なくやれる)、演じている役者(エド・ハリス)に迫力があるので、前作ほど「小悪党」感はないのだが……。
 最終的には、「宝の共同発見者として歴史に名を残す」ことを条件に自らを犠牲にして、ベン・ゲーツとその仲間を助ける。
 つまり、決定的な悪者はいない。
 その意味でも、本作は迫力不足。
 悪役が結局存在しない、というのはある意味非ハリウッド的である。

 本作でよく分からないのが、ベン・ゲーツの行動の目的。
 ベン・ゲーツの曽祖父はリンカーン暗殺に加わっていた、と指摘された。その汚名を返上する為に、今回の冒険を繰り広げるのだが……。
 先祖が大統領暗殺に加わってくらいで、なぜ自身の名誉が傷付けられたかのように動揺するのか。
 暗殺は無論良くないが、100年以上前の出来事。
「そういう歴史もあった」と冷静に捉えればいいだろう。
 先祖が取った行動がそのまま子孫に反映されるようであったら、世の中争いが絶えなくなる。
 よくアメリカでは日本人を「名誉を過度に重んじる国民」として描くことが多いが、本作を観る限り、アメリカ人の方がよほど名誉を重んじるような。
 そもそも、リンカーン暗殺者を絶対悪、と描くのもよく分からない。
 リンカーンを暗殺したのは、リンカーンと対峙して敗北した南側の流れを組む組織。北側からすれば暗殺者は単なるテロリストなのかも知れない。が、南側からすれば暗殺者は任務を忠実に遂行したヒーローで、リンカーンこそ暗殺されるに値する極悪な独裁者だったのだ。
 歴史を単に善悪で切るのはどうか(日本でも初代総理大臣伊藤博文が暗殺されている。暗殺した韓国人は、日本では良く思われていないが、韓国では英雄扱い)。

 本シリーズは「現代版インディ・ジョーンズ」というより、「アメリカ版ルパン三世」といった感じ。
 特に、ロンドン街中のカーチェイスなんて、ルパン三世そのもの。
 日本アニメ、てこういうところで影響を与えているのか、と感じる。
 ハチャメチャなアニメを実写化できるハリウッドの資金力に驚くのと同時に、日本映画界の着目点の悪さに絶望感を抱かざるを得ない


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Last updated  2008.01.02 13:43:35
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