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2008.01.03
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カテゴリ: 洋画

 二大SF映画「エイリアン」と「プレデター」を融合させたことで話題になったエイリアンVSプレデターの続編。
 ただ、前作の登場人物は一切登場しない。
 原題は「ALIENS VS. PREDATOR: REQUIEM(鎮魂歌)」。
 邦題は「AVP2」とも称される。


粗筋

前作は、地球を発ったプレデターの宇宙船内でプレデターからエイリアン(プレデリアン)が登場する場面で終了した。
 本作は、その直後の出来事。
 プレデリアンは、プレデターらを次々と倒し、宇宙船は結局地球に戻って不時着してしまう。
 不時着したのは人口5000人の町ガニソン。人々は平和な暮らしをしていたのだが……。
 猟をしていた親子が行方不明に。
 警察が山を捜索するが、捜索隊の一部が行方不明になった。
 何かおかしい、と感じる郡保安官。
 それを機に、町は一気に無数のエイリアンによって襲撃され、町民は殺戮されていく。
 一方、プレデターの宇宙船が不時着したことを知った母星のプレデターが、単独で地球に向かう。エイリアンを狩る為に。
 ガニソンの町は、プレデターとエイリアンの戦場の場となり、その間に立つ人間は単に殺戮されるだけの存在に成り下がる……。


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感想

 本作も、前作と同様、エイリアンとプレデターの戦い。
 エイリアンとプレデターだけで成立する映画といえる。
 ただ、前作と同様、人間が一人も登場しないようであってはまずいので、舞台を地球にした、といった感じ。
 エイリアンは当然ながら人間を殺しまくるので、人類の味方ではないのは明らか。
 では、それと対峙するプレデターは人類の味方なのか、というとそうでもない。こちらも人間をあっさりと殺すのだ。
 悪玉はいくらでもいるが、善玉はいない映画、といえる。

 ガニソンの町は、最終的には核兵器によって消滅させられてしまう。
 したがって、本作では5000人もの人間が死んだことになる。
 全てではないが、老若男女に関係なく、殺戮されるシーンがある。アメリカ映画では子供や病人の殺戮のシーンは避けるのが暗黙のルールとなっているが、本作ではそんな鉄則は無視。オブラートながらも、抵抗できない子供の殺戮シーン、身動きできない妊婦の殺戮シーンもある。
 ここまで殺戮シーンが続くと、通常は胸糞悪く、後味も悪い作品になっても不思議ではない。
 しかし不思議なことに、観ている最中はあまり胸糞悪くならないし、見終わっても後味は悪くない。
 最大の理由は、登場人物を深く掘り下げて描いていないから。
 人間の登場人物は、あくまでも「こんな人間がいます。一応知っておいてください」という存在。鑑賞者は、どの登場人物にも感情移入できぬまま殺戮が開始してしまう。
 そんな訳で、ワンシーン以上登場している人物が殺されても、「ああ、ここで死ぬのか」と冷静に観ていられるのだ。
 本作以上に踏み込み過ぎてしまうと胸糞悪くなるだけだし、本作以上に距離を置き過ぎると登場人物が単なる「人形」になってしまう。
 これがハリウッド映画の絶妙なバランス感。
 どこまで意識したのかは定かでないが。
 ハリウッドは、とにかく「エンターテインメント映画」の作り方を理解している。
 これが邦画だったら、下手に「社会的なテーマ」や「お涙頂戴」など無駄な要素を盛り込んで、胸糞悪くて後味も悪い駄作に仕上げていただろう。
 評論家らは、ことあるごとに「人間を描け!」と喚くが、本作のように、人間をあまり描かないことでむしろ成功している作品もあることを知っておくべきだろう。

 ただ、エンターテインメント映画に徹している為、「映画は単なるエンターテインメントだけであってはならない」と考える輩には物足りなく感じるのは事実。
 後々振り返ってみると、町一つが消滅するという悲惨な映画なのに、その悲惨さは、作品を観ている段階では全く感じられないのは問題かも知れない。

 最終的には、エイリアンはプレデターの「活躍」に関係なく、町諸共消滅してしまう。
 プレデターが仮に地球に降り立たなかったとしても、エイリアンの問題は「解決」していただろう。
 5000人を犠牲にした上で、だが。
 プレデターは結局何の為に地球に来たんだろうね。
 それにしても、最近のハリウッド映画は何卒核兵器で事を納めたがる。
 史上最悪のエイリアンに対しては、結局それしか手がない、というのは事実だが……。あまりにも安易に使い過ぎ。
 アメリカ政府が、核兵器の使用に対する米国市民の感情を和らげようとしているのかな、と疑ってしまう。
 現に、本作でも核兵器を単なる「威力ある爆弾」としか描いていない。
 作中のように、ヘリが爆風で吹き飛ばされるほど近くで核爆発があったら、ヘリに乗っている連中は運良く着陸できたとしても、放射能汚染に悩まされるだろう。映画ではそこまで描かれていない。

 本作は94分の長さに収まっている。
 比較的短いので、テンポ良く仕上がっており、飽きることがない。
 それも後味の良さをもたらしている。
 無論、残酷なシーンが多いので、そういうのが苦手な者は、いくら後味が悪くないとはいえ、避けるべき。

 最後では、次の映画に繋がるような場面があるが……。
 また続編が作られるのか。


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Last updated  2008.01.10 14:53:11
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