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2011.01.12
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カテゴリ: 洋画

 アメリカのSFテレビシリーズのスタートレック(STAR TREK)と、バビロン5(BABYLON 5)のパロディ映画。
 フィンランドで製作された。したがって、台詞は全てフィンランド語。
 製作に7年かかったという。
 カーク艦長(TOS)のパロディとしてパーク艦長(皇帝)、ウォーフ少佐(TNG)のパロディとしてドワーフ少佐、データ中佐(TNG)のパロディとしてインフォ中佐が登場する。


粗筋

強大な異星人から地球を守るというミッションで出撃したものの、ふとした事で現代の地球にタイムスリップしてしまったパーク艦長、プリンゴン星人のドワーフ、インフォの三人。
 当初は、「歴史を変えてはならない」という信念で、時代に溶け込んでひっそりと暮らしていたが、パーク艦長は我慢の限界に達する。本来のミッションである「異星人からの侵略から地球を守る」を、何が何でも実行に移そう、と決意。
 手始めに、宇宙戦艦を建造する事に。この為に、ロシア大統領を騙し、ロシア軍を総動員させた。完成した宇宙戦艦を使い、ロシアは世界を征服してしまう。
 この時点で、パークはロシア大統領を失脚させ、全世界の皇帝となった。
 パークは権力を駆使して宇宙艦隊を建造。これで異星人からの侵略に備えられた、と満足する。
 しかし、世界中の市民が皇帝に対し不満の声を上げ始める。
 パークは、せっかく人類を思って行動しているのに、この反応は何だ、と幻滅。本来のミッションを遂行する気力を失った。地球を捨て、別の惑星に移住しようと考える。ただ、未来技術を元に建造した宇宙戦艦も、大部分は現在の技術を利用しているので、所詮現在の技術水準を大きく上回るものではない。したがって、太陽系の外にまで行く事は出来ないでいた。
 そんなところ、マゴットホール(ワームホールのパロディ)から、一人乗り宇宙船が出現。パークの宇宙艦隊はその宇宙船を問答無用で破壊したが、破壊の一瞬前に搭乗者が地球人であった事を知った。
 この時代では、自分らの地球以外に地球人はいない筈。マゴットホールの向こうには自分らの知らない文明があるに違いない、とパークは判断し、宇宙艦隊を率いてマゴットホールに突入していく。
 マゴットホールの向こう側は、実はミラーユニバースで、別の地球があった。
 その地球が建設した宇宙ステーション・バベル13(バビロン5のパロディ)が、マゴットホールを守っていたのである(DS9のパロディでもあるらしい)。
 パークは、自分らの宇宙艦隊があればミラーユニバースの地球も侵略可能だ、と短絡的に判断。その足がかりとして、バベル13を支配下に置こうとする。
 バベル13の戦闘力は、宇宙艦隊を圧倒するものではなく、あっという間に陥落。
 バベル13はパークの支配に置かれる。
 無論、バベル13のクルーがパークの横暴を許す訳がない。密かに援軍を呼ぶ。
 パークらがバベル13でもたついている内に、援軍が到着。
 パークの宇宙艦隊と、ミラーユニバースの地球艦隊は、大戦闘を繰り広げる羽目に……。


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感想

 パロディ、しかも映画製作国としては馴染みのないフィンランドの作品とあって、「パッケージこそ凄いものの大したものではなかろう」と高をくくっていたが……。
 少なくとも、宇宙艦隊同士の戦闘シーンはかなり凝っている。
 スターシップのデザインも、本家スタートレックとバビロン5に似通っている事もあり(著作権侵害にならないか、と心配する程似通っている)、大いに楽しめた。
 本家スタートレックでは、スターシップ対スターシップの戦闘シーンが意外と少なく、ましてや艦隊同士の戦闘シーンとなると、ほぼ皆無といってもいい。スペースオベラを名乗りながらも、大部分はごく普通のメロドラマなのである。
 製作者は、その不満を解消したいと言わんばかりに、本作では艦隊同士の戦闘シーンを連発。
 CG技術の限界もあり、流石にハリウッドを凌駕しないが、少なくとも日本が製作するものより迫力がある。というか、何故日本がこの程度のものすら製作出来ないのか、不思議に思う。製作していたら、日本のSF映画はもっともっと盛り上がっていたのに、と悔やむ。

 戦闘シーンは迫力があるものの、パロディはやはりパロディ。
 キャラや、キャラ設定や、ストーリーそのものはおふざけ・突っ込みどころ満載。
 パークの言動には常識の欠片もない。正直言って、アホである。こんなのが宇宙艦隊によく所属出来るな、と思ってしまう。
 結末も、この手のパロディ映画ではお決まりのもの。
 真剣なスペースオペラを期待すると、肩透かしを食らう。

 ただ、戦闘シーンの完成度を観ると、製作者がやりたかったのはまさにこれで、パロディっぽくしたのは、シリアスなものを製作してしまうと、本家スタートレックやバビロン5の製作者側からクレームが付いてしまうので、目くらましとしてパロディの要素を仕方なく盛り込んだ、と読めなくもない。
 本作の戦闘シーンを、本家こそ見習ってはどうか。
 というか、2009年に公開されたスタートレック(第11作目)には、本作に影響されたと見受けられる部分がある。


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Last updated  2011.01.12 19:43:58
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