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2012.04.25
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カテゴリ: 洋画

 バトルシップ(Battleship、戦艦)は、元は2人で対戦するペーパーゲームだった。1960年代に大手玩具メーカーがボードゲーム化している。
 本作は、そのゲームを映画化したもの。
 そんな事もあり、作中にはゲームと同様、グリッド上のどこかにいる敵の位置を予測し、座標を指定して攻撃する、という場面が挿入されている。
 現在は「戦艦」という軍艦が存在せず、大規模な艦隊戦も有り得ない状況なので、ゲームの艦隊VS艦隊という設定から、艦隊VSエイリアンという設定に変更して製作された。
 米海軍を主役とした映画だが、日本の海上自衛隊も一応登場し、それに関連して浅野忠信が護衛艦艦長として出演する。


粗筋

アメリカで太陽系外の地球型惑星との交信を試みる国際ビーコンプロジェクトが発足。ハワイ州オワフ島の送信施設から送信が開始される。
 数年後。
 世界14カ国の海軍将兵2万人が参集する環太平洋合同演習(RIMPAC)が開催されようとしていた。
 参加艦艇の1隻である米海軍所属ミサイル駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」の乗員アレックス・ホッパー(テイラー・キッチュ)は、恋人のサマンサとの結婚を彼女の父親シェーン提督(リーアム・ニーソン)について打ち明ける予定だった。が、同じく演習に参加していた日本海上自衛隊のナガタ一等海佐(浅野忠信)と喧嘩沙汰を起こしてしまう。結婚どころか、演習後に除隊される羽目になってしまった。
 そんな中、宇宙から正体不明の5つの物体が太平洋を目指して降下。その内の1つは人工衛星と激突して分解し、世界各地に大災害を引き起こす。残った4つの物体はハワイ近海のリムパック艦隊近辺に降下した。
 物体の正体を調べる為に、リムパック艦隊はアレックスの兄ストーン(アレキサンダー・スカルスガルド)を指揮官とした分遣隊を派遣する事を決める。駆逐艦「サンプソン」、護衛艦「みょうこう」、そしてアレックスが乗艦する「ジョン・ポール・ジョーンズ」の3隻が派遣される。
 アレックスらがボートで海上に姿を現していた巨大な構造物を探索していると、突如物体から強大なエネルギーフィールドが発され、ハワイ諸島全域を覆い尽くす。分遣隊の3隻の駆逐艦は、リムパック艦隊から隔離されてしまった。
 構造物の周囲の海中から異星人の大型兵器3機が現れ、3隻の駆逐艦にむけ攻撃を開始。強力な電波妨害によって戦闘力を削がれていた為、、「サンプソン」は撃沈され、ストーンを含めた乗員全員が戦死。「ジョン・ポール・ジョーンズ」も至近弾を受け、艦長・副長を含んだ上級士官が多数戦死してしまう。その結果、生き残った中で最高階級のアレックスが急遽艦の指揮を執る事に。
 アレックスは兄を殺された怒りにまかせて突撃をかけるが、援護をしようとしたナガタの護衛艦「みょうこう」も被弾して撃沈されてしまう。部下らの説得でアレックスは攻撃を中止。ナガタを含んだ「みょうこう」のクルーの救助を行い、一次撤退。
 孤立無援となった「ジョン・ポール・ジョーンズ」はアレックスの指揮の元、異星人に対して反撃を開始する。
「ジョン・ポール・ジョーンズ」は敵の大型兵器3機の内2機を破壊する事に成功するが、最後の1機に撃沈される。
 アレックスとナガタは辛うじて脱出出来たが、戦える艦船を全て失ってしまった。
 その間も、異星人は計画を着々と進める。まず、オワフ島のビーコンプロジェクトの送信施設を奪った。母星と通信する為だ(5つの飛行物体の内破壊されてしまったのは通信機器を積んでいた)。
 この計画に気付いたアレックスらは、これを何が何でも阻止せねば、と思ったものの、手元に艦船は無い。
 アレックスに、ある妙案が浮かぶ。パールハーバーで記念艦となっている退役戦艦「ミズーリ」を再稼動させよう、と。
 アレックスは、「ミズーリ」の元乗員だった退役軍人らを説得し、「ミズーリ」を再稼動させ、送信施設へと向かう。
 が、異星人がそれを許す訳が無く、最後の大型兵器を送り込む……。


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感想

 典型的なハリウッド映画。
 アメリカは危機に直面するが、持ち前の楽観振りで敵をガンガン攻撃して撃破。
 登場人物の何名かは命を落とすが、主な登場人物はほぼ無傷で切り抜け、抱えていた個人的な問題も克服し、めでたしめでたしで終わる。
 異星人が地球を襲撃し、地球人が最新兵器を駆使して反撃する、という点においてはインディペンデンスデイとそっくり。
 CG技術の向上もあり、戦闘シーンはインディペンデンスデイを上回る迫力(インディペンデンスデイの戦闘シーンも、今見ても迫力あるが)。
 ただ、ストーリー展開やキャラ設定は、インディペンデンスデイと比較するとかなり劣る。

 最大の問題が主人公のアレックス。アレックスは、女性に気に入られる為店に侵入して物を盗もうと企む程の間抜け。そんな堕落した弟に見かねた兄ストーンが見かねて海軍に入隊させる。常識的に考えてみればアレックスが軍で大成する筈が無いのだが、何故か軍で昇進し、乗艦していた駆逐艦の上級士官が死亡すると、最高階級保持者になっていた。アレックスは民間人としては駄目でも、軍人としては優れていた、という事なのかも知れないが、海上自衛官(ナガタ)と喧嘩して除隊される運命に直面するのだから、軍人としても優秀ではなかったと思われる。米軍の昇進の基準が分からない。仮に映画の世界だったとしても、こんな主人公では共感が得られない。
 何故こんな知能の低い問題児を主人公に据えたのか。

 異星人の動機も不明。
 インディペンデンスデイでは、異星人は人類を殲滅し、資源を奪う為にやって来た。地球人からすれば、友好関係を築く余地は全く無かった。
 が、本作の異星人は、敵味方を識別し、攻撃の意思を持たない者に対しては攻撃しない。したがって、非常に紳士的な面もあるのだが、いざ攻撃対象と見なすと容赦なく攻撃する。その判断基準が微妙。結局何の為に地球にやって来たのかが全くわからない。
 ただ、地球人友好関係を築ける余地はある事にはあった。
 が、最初の飛来物が市街地に落下して多数の死者を出してしまったからか、地球人は異星人との連絡を試みる事は殆ど無く、一方的に、ひたすら攻撃。最終的には異星人を抹殺してしまう。といっても、異星人がやって来た母星は残っている訳だから今後どうなるのかは全く不明。

 ゲームの設定を可能な限り盛り込もうとした為か、無理な部分が多い。
 電磁波により軍艦はレーダーを使えず、敵が「見えない」状態(敵も味方が見え辛い、という状態にもなっていたらしい)。ナガタの機転で海上に設置されたソナーブーイを利用して敵の位置を大まかに予測し、座標を指定して攻撃する、という戦術を取るのだが、明らかにおかしい。

 アレックスらは、最終的に退役戦艦を再稼動させるのだが……。
 これも明らかにおかしい。退役した戦艦が、そう簡単に再稼動させられるとは思えない。実弾だって搭載していないだろう。
 アレックスが退役軍人らに助けを求めるシーンがあるが、その時の退役軍人らの登場の仕方がいかにも格好付けた感じで、こちらが観ていて気恥ずかしく感じた。

 本作ではやけに海上自衛隊を持ち上げていて、その一環として浅野忠信が出演。
 ナガタのキャラ設定は自体は悪くは無かったが……。
 演技に疑問が。英語の台詞があるのだが、駅前留学で数ヶ月間習った程度の発音で不自然。現実の日本人だとそうなってしまうのかも知れないが、本作はアメリカ映画なのだから、アメリカ人でも納得がいく程度の語学力を身に付けた上で挑んでほしかった。

 本作は、頭をからっぽにして観られるなら相当楽しめるお祭り映画。映画に少しでも合理性やテーマ性を求める者には苦痛でしかなくなる(それでも邦画(SPACE BATTLESHIP YAMATO等)と比較するとまだまだマシ)。
 インディペンデンスデイもお祭り映画だったが、お祭り度はこちらの方が上回る。
 ただ、ストーリーのペースや、キャラの設定や、異星人の造形や、全体的な完成度においては、10年以上前に公開されたインディペンデンスデイに軍肺が上がる。
 インディペンデンスデイが最高の傑作とは思わないが、異星人侵略物においては未だにトップを走っている。


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Last updated  2012.04.25 22:30:14
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