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2012.10.09
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カテゴリ: 洋画

 「トラフィック」でアカデミー賞を受賞し、メジャー作(オーシャンズ・シリーズ)を手掛けてきたスティーヴン・ソダーバーグが、原点に帰るかの様に比較的低予算で製作したスパイアクション映画。
 主人公の女スパイ・マロリーを演じるのは、女性総合格闘家ジーナ・カラーノ。女優としては新人の彼女を、メジャー級の俳優陣(ユアン・マクレガー、アントニオ・バンデラス、マイケル・ダグラス)が固める。
 原題は「HAYWIRE(滅茶苦茶、ゴチャゴチャ、崩壊の意)」。通常は、下手にオリジナルの邦題を付けても訳が分からなくなるから止めろ、と言いたくなるが、本作に限っては、邦題を観て興味を持ち、観る羽目になったので、邦題の付け直しは成功だったといえる。原題をそのまま片仮名にしていたら、内容が全く分からないので、興味を持たなかっただろう。


粗筋

フリーランスの女スパイとして活躍するマロリー・ケイン(ジーナ・カラーノ)。
 彼女の元に、民間軍事企業の経営者ケネス(ユアン・マクレガー)からバルセロナでの人質救出という依頼が舞い込む。同業者のアーロンらと協力して見事ミッションを成功させたマロリー。これを機に、彼女はケネスの元から離れるつもりでいた。
 そんなところ、ケネスがまたミッションを持ち込んで来る。フリーランスのスパイのポール(マイケル・ファスベンダー)と共に新婚夫婦を装い、指定された男に接触するだけという、簡単過ぎるミッションだった。マロリーは、自分でなくてもいいではないか、と反論するが、ケネスは、ポールがマロリーを指名している、と説得。マロリーは、これが最後だと釘を刺し、現場のダブリンへ飛ぶ。
 ダブリンで、マロリーはポールと対面。スチューダー(マチュー・カソヴィッツ)という人物とも接触。これでミッションは完了した、と思っていたが、ポールとスチューダーの動きを怪しく思った彼女は、周辺を探ったところ、バルセロナで救出した筈の人質の死体を発見。すると、ポールが突然襲い掛かり、彼女を殺そうとする。
 マロリーはポールを殺し、その場から逃れるが、警察から追われる身となった。彼女はどうにか追っ手を振り切り、アメリカに戻り、ケネスに連絡を取る。
 すると、ケネスは次々殺し屋を送り込んで来た。
 マロリーは、殺し屋を始末し、ケネスと接触。真相を掴む。
 ケネスは、マロリーが彼の元を離れるのを阻止したかった。マロリーが独立したら、「顧客」を全て持って行かれてしまう、と。そんなところ、ロドリゲス(アントニオ・バンデラス)というスパイから接触される。スチューダーという人物が、ある記者から追及されて困っている、と。記者は、政府関係者によって保護監視下にあった。マロリーに「人質救出」の名の下に誘拐させ、記者を殺害し、その罪をマロリーに着せて殺してしまえ、とロドリゲスは持ちかけた。ケネスはこの話に乗り、ポールにマロリーを殺させる事にしたのだ。
 真相を知ったマロリーは、ケネスを始末した後、ロドリゲスを殺す為に訪れる。


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感想

 ボーン・レガシーを観た直後に本作を鑑賞。
 所属機関に裏切られ、追われる身となる、という部分においては2作はそっくりである。
 ただ、ボーン・レガシーを終始疑問に思いながら観ていたので(主人公が追われる羽目になった理由が解せない)、何となく慣れてしまっていたというか、許せる真情にあったのかも知れないが……。
 ボーン・レガシーより楽しめた。
 製作予算は、見るからにこちらの方が低かったが、「良い映画」は予算に関係ないらしい。
 ただ、登場人物が少ないにも拘わらず込み入ったストーリーなので、きちんと観ていないと訳が分からなくなる可能性が。

 主人公のマロリー・ケインを演じるのはジーナ・カラーノ。
 訊き慣れない女優だが、整った顔立ちを持ちながら(絶世の美女ではないが、印象に残る)、スタントを自らこなす等、機敏だった。女性にしてはがっしりした体格で(首も太い)、どんな経歴の女優なのかな、と思って調べてみたら……。
 本業は格闘家だった。道理でがっしりした体格で、動けた訳である。ファイトシーンも、やけに泥臭くて観ているだけで「痛い」と感じさせるのも、そういう背景があったからか(同じく女性主人公のアクション物でも、モデル体系のミラ・ジョボビッチが出演するバイオハザード・シリーズのアクションは、派手さはあるものの痛そうに見えない)。
 お陰で、「元海兵隊」というマロリーの肩書きにも、説得力があった。
 長台詞の少ない脚本もあってか(そもそも俳優に長々と喋らせるのは邦画だけだろう)、縁起も悪くなく、自然で、「アメリカは格闘家でも俳優としてやっていけるのか」と思ってしまった。

 本作は、マロリーの上司役のケネスをユアン・マクレガー、政府機関の男の役をマイケル・ダグラス、政府機関のスペイン支所の男の役をアントニオ・バンデラス等、やけに豪華な俳優陣で固められている。
 マイケル・ダグラスは、監督の出世作に出演していたので、その縁で今回登場したらしい。
 ユアン・マクレガーは、スターウォーズ新3部作のオビ・ワンと同じ俳優とは思えない程情けない役を演じる。よく了承したな、と感心。
 ポール(マロリーを二重スパイだと信じて彼女を襲い、逆に殺されるという損な人物)を演じるのは、マイケル・ファスベンダー。どこかで見た顔だな、と思っていたら、つい先日観た「プロメテウス」でアンドロイドを演じていた。アメリカでの公開時期は本作が先だが、日本での公開はこちらが後になる形となった。

 ソダーバーグは、マロリー・ケインをシリーズ化する予定はないらしい。
 勿体無く思う。
 自分としては、「オーシャンズ・シリーズ」より魅力的に映る(そちらは結局観ていない)。

 本作を観て挙がって来る疑問が、邦画の情けなさ。
 ハリウッドは低予算でもそれなりの映画を製作出来るのに、日本では予算をかけてもかけなくても大したものを作れない。
 日本では中間搾取が多過ぎて、実際に使える予算が救いようがない程低くなってしまうからだろうか。


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Last updated  2012.10.14 22:45:38
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