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2013.06.07
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カテゴリ: 洋画

 トム・クルーズ主演のSF映画。
 007/慰めの報酬でボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコや、名優モーガン・フリーマンが出演する。


粗筋

2017年。異星人「スカベンジャー」が地球を侵略。地球は核兵器まで駆使する事で、スカベンジャーの撃退に成功する。しかし、地球は放射能によって荒廃。全く住めなくなり、生き残った人類は土星の惑星タイタンへの移住を強いられる。
 人類は地球環境を元に戻す為の装置を設けたタワーを地球各所に建設。監視員として選ばれた人間を派遣し、監視に当たらせていた。スカベンジャーは地球上から殆どいなくなったが、生き残りが僅かにいて、タワーの運転を妨害していたからだ。
 60年後の2017年。
 元海兵隊司令官ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)とヴィクトリア・オルセン(アンドレア・ライズボロー)は、地球の上空から地上を監視する平凡で退屈な日々を送っていた。この退屈な日々も、そろそろ終わりに近付いていて、タイタンへ帰還する日が近付いていた。特に、タイタン生まれで地球を元々自分の故郷と思っていなかったヴィクトリアは、タイタンへの帰還を待ち望んでいた。
 一方ジャックは、実際に見た筈のない2017年以前の地球に自分が住んでいて、そこである女性と出会う、という夢を何度も見ていた。これは夢なのか、忘れた筈の記憶なのか、と彼は悩んでいた。
 ある日、ジャックはパトロールの途中、墜落した宇宙船の残骸から謎の女性ジュリア・ルサコヴァ(オルガ・キュリレンコ)を助け出す。彼女は何故か会った事も無いジャックの名前を口にするものの、その記憶は途切れ途切れのものでしかなかった。一方、ジャックも、彼女が夢の中に現れていた女性だ、と気付く。
 そんな時、2人は突然何者かに捕えられ、ある人物の元へ連れて行かれる。マルコム・ビーチ(モーガン・フリーマン)と名乗る男だった。自分以外にも地球で生きる者がいた事に驚くジャックに、マルコムは「ある真実」を告げる。
 2017年、ジャック、ヴィクトリア、ジュリアは長期宇宙探査の為タイタンへ向かっていたが、その途中で別のミッションを与えられる。太陽系内に突如現れた異星人のものと思われる宇宙船と接触せよ、という内容だった。危険を察したジャックとヴィクトリアは、人工冬眠状態にあったジュリアを乗せた宇宙船を切り離し、2人だけで異星人と接触。2人はその直後に交信を絶った。
 それからまもなく異星人(スカベンジャー)は、地球の攻略を開始。その為に使用した兵器とは、ジャックとヴィクトリアのクローンだった。何千ものジャックとヴィクトリアのクローンに対し、地球軍はなすすべもなく負かされる。
 スカベンジャーは、地球の資源を奪う装置を搭載したタワーを地球各所に建設。記憶を消されたジャックとヴィクトリア(自分らをクローンだとは想像すらしていない)に監視の任務を与える。地球上に残っている「スカベンジャー」は、実は異星人の生き残りではなく、地球人の生き残りだったのだ。一定の時期が過ぎるとクローンは交代させられる(2人とも人類の生き残りがいるタイタンへ帰還すると信じているが、タイタンにはそんなものは存在しない。全てスカベンジャーが2人のオリジナルの記憶を元に作った偽の記憶)。これを繰り返している内に、60年が過ぎた。
 60年もの間人工冬眠状態のジュリアを乗せたまま地球周辺をさまよっていた宇宙船が、ふとした事(マルコムが通信機器を使って呼び寄せた)で地球に不時着。それをジャック・ハーパー(実は、第47区を管理するジャック・ハーパーのクローン)が助け出した事で、事態が動き始めたのだった。
 ジャック・ハーパーは、この事実を信じられないが、彼はマルコムの言うままに「高い放射能汚染により立ち入り禁止」とされ、これまで立ち入っていなかった地区に侵入する。するとそこは第52区で、別のジャック・ハーパー(無論、こちらもクローン)が、第47区と同じ様にその地区の監視に当たっていた。彼は第47区を「立入禁止地区」と認識していて、別の(というか無数の)ジャック・ハーパーが地球に存在し、人類ではなくスカベンジャーの為に地球を監視している事等、知りもしなかった。
 真実を身に持って知ったジャック・ハーバー(第47区のジャック・ハーパーのクローン)は、自らを犠牲にして、マルコムと共に地球軌道上にあるスカベンジャーの宇宙船を破壊。
 それから数年後。ジュリア(彼女は60年前から冬眠状態にあったので、クローンではない)の元に、第52区のジャック・ハーパーのクローンが訪れる。クローンでありながらもオリジナルの記憶が蘇っていたジャックは、60年振りに妻との再会を果たす。


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感想

 壮大なスケール、莫大な予算をかけて制作されているが、既視感漂う作品に仕上がっている。
 一番思い浮かぶのが実写版宇宙戦艦ヤマト。
 細かい部分は当然ながら違うが、大まかなストーリー展開や、キャラの設定はそっくり。制作者はヤマトを観た上で今回のを制作したのか、と疑ってしまう。
 演じているのは永遠の若手俳優で(トム・クルーズVS木村拓也)、演じるキャラは最終的に自らを犠牲にする。
 老人が登場し(モーガン・フリーマンVS山崎努)、こちらも最終的には自らを犠牲にする。
 ヒロイン(オルガ・キュリレンコVS黒木メイサ)が登場し、最終的場面で主人公との間に出来た子供を披露する(いつそういう行為をしたのかは不明なのも同じ)。
 流石にハリウッドは映像・演出・演技が日本のを上回っているので、致命的な破綻はない。逆に何故ハリウッドに出来る事が、日本映画では出来ないのか、不思議に思う。

 ヤマトが登場人物を無駄に増やしていたのに対し(戦艦を運営するには大勢のクルーが必要だった、という事情はあったにせよ)、こちらは登場人物を極力抑えている。お陰で、無駄な登場人物の描写に無駄な時間を割いていない。
 ヤマトは日本特有の「泣ける映画」に仕上げようとした為、くさい台詞やシーンが鼻についたが、こちらは逆にそういう要素を完全に排除し、無機質なものに仕上がっている。ヤマトでは、登場人物が死ぬ度に「泣ける場面」にしようと躍起になって、映画を安っぽくしてしまっている。一方、こちらは主な登場人物がクローンなので、死んだところで悲壮感はない。唯一悲壮感のある場面はヴィクトリアがジャックの目の前でタワー防衛用の兵器によって殺されてしまうシーンだが(ジャックも悲しむ)、ジャックはこの後第52区へ移動し、第52区のジャックを装ってして住居へ侵入すると、そこには第52区のヴィクトリアがいて、ジャックを何事もなかったかの様に出迎えるので(無論、彼女は第47区に別のヴィクトリアがいて、そこのは死んでしまった、なんて事実は知りもしない)、悲壮感が完全になくなる(ジャックもそんな感じだった)。
 人類の生き残りが、タワー防衛用兵器によって次々殺されるシーンが挿入されているが、撃たれると黒いブロックになって四散する、という映像効果により、黎明期のテレビゲームを観ているようで、悲惨さは極力抑えられている。
 ジャック(第47区のジャック)とマルコムは自らを犠牲にし、スカベンジャーの宇宙船を破壊し、地球を救う。が、この時もアルマゲドンの様な「感動的」な演出はない。ジャックはクローンで、マルコムは老人で、二人とも死ぬべくして死んだ、といった感じ(特にジャックは、この後のラストでまた登場するので(第52区のジャック)、死んでしまったという実感は薄れる)。
 異星人の描き方も同様に無機質。地上にいた異星人と思われていた生物は実は人類の生き残り。ラストでジャックとマルコムは異星人の宇宙船内部に侵入するが、異星人らしい生命体は登場せず、管理コンピュータが出迎える(侵略したのは異星人そのものではなく、人工知能付きの自動侵略装置、という設定になっているらしい)。
「感動」「お涙頂戴」を演出しようとした結果くさくなったり、胸糞悪いものになってしまったものを観るより、こうして無機質で丸く収まったものの方が、観客としては安心して観られ、有難い。日本の映画制作者はいつになったらこれに気付くのかね。

 トム・クルーズは、本作でも相も変わらず若々しい姿を披露しているが、実際には還暦に手が届く年齢。
 いつになったら年相応の演技をする作品に出るのか(木村拓也と全く同じジレンマ)。

 目新しい部分は殆どないが、比較的分かり易く(SFを何作か観ている者なら、だが)、安心して観られ、全ての伏線がまとまり、観終わった後も胸糞悪い気分にさせない点は、評価出来る。
 観た後、記憶には残らないけれども。


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Last updated  2013.06.07 18:41:48
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