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2015.10.29
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カテゴリ: 邦書



 魔界探偵冥王星Oが活躍する(らしい)短編を、強引に一つの長編にまとめている(らしい)。


粗筋

第一章
 絵里香は、学校での振る舞いが問題視され、両親に注意される。が、自分は悪い事は何もやっていないと言い張り、家出を宣言。家から飛び出す。
 森の中で、「脂を絞る男」と、その人物と敵対する「冥王星O」と出会う。
「脂を絞る男」を以前から慕っていた絵里香は、「冥王星O」とされる生き物を倒す。
 しかし、「脂を絞る男」と思っていた人物こそ「冥王星O」だった。
 また、絵里香とは、牧場で飼われていた家畜だった。

第二章
 OLの「あたし」は、ある日目を覚ますと、素っ裸の状態にあった。
 何が起こったのかと不思議に思っていると、脳内から「冥王星O」の声が響く。
「冥王星O」は、「正常なる男」という存在を追っていた。実体を持たない「冥王星O」は、「あたし」の脳に乗り移り、「あたし」が泥酔状態になって意識を失った時に「あたし」の身体を動かし、活動していた。
「正常なる男」を捕らえるには、皮膚と皮膚との接触が必要なので、一番効率が良い素っ裸の状態で街中を巡っていたのだ。
「あたし」は、否応無しに「冥王星O」の活動を手助けする羽目に。
「正常なる男」が乗り移っている人物を見付け出し、接触を試みるも、上手くいかない。
 最終的には、「あたし」の脳内には「冥王星O」と「正常なる男」の双方が乗り移る。



解説

 本作は四章から成り、その前後と合間にprologue、interlude、epilogueが挿入されている。
 四章は、それぞれ独立した短編で、「冥王星O」という存在(人間かどうかも不明)が登場する以外には、互いに何の繋がりも無い。
 四章は、prologue、interlude、epilogueで繋げられ、1編の長編になっている(らしい)。

 第一章、第二章、そして複数のショート・ショートから成る第四章の一部は「オバカなSF小説」として辛うじて読めるものになっているものの、大部分は支離滅裂の文章の羅列で、読めるものになっていない。
 辛うじて読めるものも、読める文体になっているだけで、大した展開もオチも無く終わっており、「これは面白い」と感じるのは1編も無い。
「メタフィクションだから、意味不明・理解不能なのは当然です」で逃げているだけ。
 文体も、章ごとに異なり、複数の作家が、訳も分からぬまま交代で書いた印象を受ける(覆面作家なので、それも充分有り得る)。

「冥王星O」は、一人の人物というより、特定の条件をクリアした者に与えられている称号で、時代や時空を超えて存在するので、他人には永遠の命を授かっている様に映るらしい(詳細は不明)。
 ただ、その真相が明らかにされたところで、何の感動も無い。

 本作は「冥王星O」シリーズの一冊で、他を読めば本作の意図も分かるようになっている、との事。
 残念ながら、他のシリーズ作を読んでみたいという気は全く起こらない。
 というか、本作を読むのに費やした時間を返してほしい。

 日本では、SFが小説のジャンルとしては低く見られ、なかなか根付かないという。
 本作の様な意味不明・理解不能な、著者の自己満足に過ぎない代物が「SF」として出版されていれば、それも無理は無い。







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Last updated  2015.10.30 00:10:19
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