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2016.07.15
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カテゴリ: 洋画

インデペンデンス・デイ:リサージェンス
(C)2016 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved
映画「 インデペンデンス・デイ:リサージェンス
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 1996年に公開されたSFパニック大作「インデペンデンス・デイ」の続編。
 エイリアンを撃退した20年後の世界(2016年)を、パラレルワールドとして描いている。
 第1作に出演したジェフ・ゴールドブラム、ブレント・スパイナー、ビル・プルマン、ヴィヴィカ・A・フォックス、 ジャド・ハーシュが、同じ役柄で登場。
 リアム・ヘムズワース、ジェシー・T・アッシャー、ウィリアム・フィクナー、 アンジェラベイビー、マイカ・モンローらが、新たに加わったキャラを演じる。
 第1作でジェフ・ゴールドブラムと共に主役を担ったウィル・スミスは、本作には出演しておらず、「昔の家族写真」として登場するに過ぎない。第1作によりブレークし、出演料が高騰してしまった結果、続編に起用出来なくなった、というのは皮肉である。
 監督は前作と同じく、ローランド・エメリッヒ。
 原題は「Independence Day: Resurgence」。


粗筋

 1996年に起こったエイリアンの侵略から約20年。
 勝利した人類は、宇宙船の残骸からエイリアンの科学技術を吸収。お陰で、文明は大進化を遂げていた。
 エイリアンの再侵略に備える為、月や太陽系の各惑星に前線基地を設営。反重力制御の戦闘機の開発・配備もしていた。
 エイリアンが再び襲って来るかも知れないと恐れる一方で、平和な世界を築く事に成功していたのである。
 そんなある日、アフリカ大陸に墜落していたエイリアンの宇宙船が突然起動。20年前の戦いでエイリアンの技術を解明して勝利に貢献したデイヴィッド・レヴィンソン(ジェフ・ゴールドブラム)が現地に赴き、調べると、通信システムが宇宙に向けて発信していた事が判明。エイリアン軍の本隊への緊急信号で、その本隊が地球に接近しているという事実が明らかに。
 一方、月面基地では、ジェイク(リアム・ヘムズワース)が、20年前の戦いで米軍を指揮したホイットモア元大統領(ビル・プルマン)の娘にして自身の恋人であるパトリシア(マイカ・モンロー)と、かつてデイヴィッドと共にエイリアンの母船撃墜作戦を成功させ、新型戦闘機の試験飛行中に命を落としたスティーブン・ヒラーの息子ディラン(ジェシー・T・アッシャー)と再会していた。
 それから間もなく、月の上空に謎の球体が出現。デイヴィッドは、アフリカでの調査から、球体は侵略者のものではない、と主張する。が、大統領はその意見を無視し、球体を破壊せよとの命令を発す。球体は、月面の主力兵器により破壊された。
 デイヴィッドを除いて、エイリアンの再侵略を防げた、と誰もが安堵する。
 2016年7月4日のアメリカ独立記念日。
 現大統領の演説が行われている中、デイヴィッドはジェイクと共に月面で破壊された球体の残骸を調査。残骸の中から中核部分と思われる小型の球体を発見して回収する。
 それと同時に、エイリアン本隊が地球圏に襲来。直径4000キロの巨大な母船だった。
 母船は迎撃に出る月面基地を一瞬で破壊。衛星軌道上に設置されていた防衛システムも容易く突破する。地球に降下し、反重力システムを用いて主要都市を壊滅状態にする。
 ジェイクとデヴィッドソンは、月面から命辛々脱出し、軍の施設が整ったエリア51へと向かう。
 一方、エリア51では、エイリアンに対する反撃作戦が練られていた。前の戦いで捕獲されたエイリアンとホイットモアの再度の精神交感の結果、エイリアンには彼らを統率する『女王』が存在するのが判明。この女王さえ倒せば、エイリアンの侵略を食い止められる、と思われた。
 逆に、エイリアンらは母船から放つプラズマドリルで地球の核を破壊し、地球そのものを滅ぼそうと目論んでいた。
 プラズマドリルが地球の核に達する前に、女王を倒さなければならない、と判断した地球軍は、母船を総攻撃。ジェイクに率いられた航空部隊は、母船内部への侵入に成功。女王に近付き、核爆弾を起爆しようとするが、この作戦は女王からすれば全てお見通しだった。防御システムが作動し、核爆弾は無効化され、作戦は失敗に終わった。
 エリア51では、20年振りに目覚めたオーキン博士(ブレント・スパイナー)により、デイヴィッドとジェイクによって回収された小型球体の究明が急がれていた。デイヴィッドが考えた通り、球体は侵略しているエイリアンとはまた別の文明によって作られた事が判明。球体には様々な情報が収められている為、エイリアンはこの球体を「敵」と見なし、探す事に躍起になっていた。球体が人類にとって敵なのか味方なのかは定かでなかったが、侵略中のエイリアンの敵なら「敵の敵は味方」の論理が当てはまるので、利用価値があると判断。
 エイリアンは球体が放つ信号を追っているので、これで女王を誘い出し、始末しよう、という計画を立てる。
 球体が放つ信号をキャッチした女王は、母船から離れ、エリア51に迫って来る。
 それを迎え撃つ地球軍は、女王を乗せる円盤に侵入し、これを破壊。爆弾を搭載した航空機の操縦を買って出たホイットモアが命を落とす。
 が、女王はこの攻撃では死なず、球体を奪おうとエリア51を単体で攻める。
 ジェイクらの反撃により、女王は倒される。
 女王という中枢を失ったエイリアンは、侵略を中止。母船は地球から去る。
 地球は再び勝利したが、エイリアンがまた戻って来るのは明白だった。3度目となる侵略に耐えられるのかと心配するジェイクらに、オーキン博士が情報をもたらす。
 球体には惑星間移動を含む様々な技術が記録されていて、更にエイリアンに抵抗する勢力の情報も記録されていた。球体は、エイリアン反撃の戦いを地球に指揮してもらいたいという。
 これにより、エイリアンが地球にやって来るのをただ待つのではなく、地球人が宇宙に展開してエイリアンに対し先制攻撃に打って出る道が開けてきた。



感想

 一作で完結していた筈の映画が、あまりにも成功した為無理矢理続編が作られる、というのは過去に何作かある。
 ターミネーター・シリーズがその一例。本来は一作で完結していたのに、次々と続編が作られ、訳の分からない事になってしまっている。
 本作も、前作を観ていないと訳の分からない展開に。前作を観ていたとしても、あまりの世界観の違いに戸惑う。

 前作で登場していたお馴染みのキャラが、本作で多数再登場。
 ジェフ・ゴールドブラム演じるデイヴィッド・レヴィンソン、ビル・プルマン演じるホイットモア元大統領(前作では現大統領)、ブレント・スパイナー演じるオーキン博士、ヴィヴィカ・A・フォックス演じるジャスミン、ジャド・ハーシュ演じるジュリアス・レヴィンソン等。
 20年経っても同じ俳優をキャスティング出来た事は奇跡的。普通だったらこれだけの期間が開くと死去しているか、俳優業から引退している者もいるだろうに。
 その一方で、主役の一人を演じたウィル・スミスは在命中で、俳優として現在も活躍しているので、本作にも充分出演出来たと思われるが、何故か出演していない。前作で大ブレークし過ぎて、本作ではギャラが高くなり過ぎて起用出来なかったのがその理由らしい。が、このところウィル・スミスはヒット作に恵まれている印象が無いので、オファーすればギャラを下げてでも出演したと思うのだが。それともオファーしたが、蹴られたのか。
 再登場したキャラの中で、二名は本作で命を落としている。ホイットモア元大統領と、ジャスミン。
 いずれも、その死はがっかりする程雑な扱い。ホイットモア元大統領は自身を犠牲にしてエイリアン女王を倒そうとするものの、犬死。
 前作ではストリッパーという設定だったジャスミンは、本作ではどういう訳か医師という設定。前作では数々の危機を乗り越えて生き延びられたのに、本作ではあっさりと死ぬ。「オバサンになってしまったキャラは最早もういらんでしょう」と言わんばかりである。
 本作を観た後前作を観た場合、「このキャラ、続編では死んじゃうんだよな」という風にしか観られなくなる。

 20年前の前作では若々しかった面々も、20年後の本作では流石に年を取っていて、若い鑑賞者を呼び寄せられない、と製作者が判断したからか、本作では若々しい新キャラを登場させている。

 リアム・ヘムズワース演じるジェイク、ジェシー・T・アッシャー演じるディラン、マイカ・モンロー演じるパトリシア・ホイットモア、アンジェラベイビー演じるレイン・ラオ等。
 旧キャラと同時に新キャラも作中で描く必要性が生じてしまっている為、新キャラが割りを食っている。いずれも掘り下げ方が浅い。減らしても良かった。

 本来なら本作の主人公である筈のジェイクには、必要性を感じさせない。ディラン一人で充分だった気がする。ハリウッドでは黒人キャラを無闇に主人公にしてはならぬ、という不文律でもあるからか、前作とは繋がりの無い新キャラのジェイク(白人キャラ)を登場させたらしい。ジェイクを演じたリアム・ヘムズワースは、兄で同じく俳優のクリス・ヘムズワースと顔立ちがそっくりで、「何故マーベルのキャラが本作に?」と勘違いしてしまった。

 勘違いといえば、ウィリアム・フィクナーが演じるジョシュア・T・アダムズ大将でも勘違いが。
 アダムズは、大統領や副大統領、そしてその他の閣僚の死により、巡りに巡って大統領就任を要請される。
 前作ではただの軍人だったのに、本作では国家元首にまで出世したのか、と思っていたら、アダムズは本作で初登場のキャラ。
 この勘違いはどこで生じたのかと思ったら、ウィリアム・フィクナーが別のSFパニック映画「アルマゲドン」で似た様なキャラを演じていたのに気付いた。
 ここまでタイプキャストされる俳優も珍しい。

 ジェシー・T・アッシャー演じるディランは、前作で主人公の一人だったスティーブン・ヒラーの息子。主人公であっても不思議ではないのに、ジェイクがいる為、キャラが被り(黒人と白人という見た目上の違いはあるが)、脇役に追いやられている。
 この程度の扱いになるなら、登場させなくても良かった。

 前作では、デイヴィッドの相手役は女性大統領補佐官だったが、今回は全く登場せず、代わりにシャルロット・ゲンズブール演じるキャサリン・マルソー博士が新キャラとして登場する。
 彼女もこれといった役割は与えられておらず、何の為に登場していたのか分からない。

 前作では、大統領(ホイットモア)は人気が低迷していたもののエイリアンの侵略で本領を発揮し、アメリカは勿論、世界を勝利に導く優秀な人物だった。
 本作で登場する女性大統領は「好戦的な態度を見せていれさえすれば周りから有能と見なされるだろう」としか考えていない盆暗としか映らない。とてもじゃないが、全世界を纏められる人物ではない。途中であっさりと死んでも(死亡シーンは無い)、何の感情も沸き起こらなかった。

 国際色を出す為か、アンジェラベイビー(やけにセンスの無い芸名)演じる中国軍女性パイロットのレイン・ラオを登場させているが、彼女もただ「顔を出している」程度のキャラで、いてもいなくてもストーリーには全く影響を与えない。それだったら出さなければよかった。
 中国(そしてアジア)で公開した際に観客に受け入れられるよう、捻り込んだキャラとしか言い様が無い。
 中国人キャラを登場させるのは結構だが、日本で公開する際は彼女の登場シーンを全てカットした方が良かったのでは、と思う。
 自分が上映開始から10分程度でテンションが下がったのも、媚中的な要素が見受けられたから。アメリカ人からすれば、中国人も日本人も同じだから、中国に媚を売る事は日本にも媚を売る事になり、日本でも大受けするだろう、という考えなのだろう。残念ながら、中国人と日本人は、欧米人が想像している以上に違いがある。中国にいくら媚を売っても、日本では受けない。寧ろ嫌悪感を抱くだけ。
 前作は、良い意味でも悪い意味でも「アメリカ万歳!」「アメリカのアメリカによるアメリカの為」のハリウッド映画だった。本作の媚中的要素は、ハリウッド、そしてアメリカの凋落振りを見せ付ける為だけの代物になっている。アメリカでの興行成績が期待以下だったのも、こういう側面があったからだろう。

 前作公開から20年経ち、ハリウッド映画も国際化し、興行収入の大半が海外での上映が占めるようになった為、「アメリカ万歳」一辺倒の映画を作り辛くなってしまっているのは理解出来る。
 しかし、「国際的な政治的な正しさ」「海外のスポンサーへの配慮」「異文化への配慮」を気にし過ぎて、作品作りに妥協してばかりでは、いくらCGを駆使しても面白い作品は作れない。

 登場人物に見所が無い一方で、エイリアンの技術を吸収して開発されたという兵器や、戦闘シーンは見応えがある。
 ただ、真新しさは無い。
 CG技術も、到達すべき点に到達してしまい、更なる発展が望めなくなっている。
 次世代の技術として3Dが導入されているのだろうが、それすらも既に頂点に到達していて、不便さも相まって衰退している気がする。

 ラストでは、次回作への繋ぎと受け止められるシーンが挿入されているが、これ以上続編を作っても需要は無さそう。
 少なくとも、前作を傑作と見なしていた者からすれば、本作は無かった事にしてもらいたい。







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Last updated  2016.11.10 22:42:05
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