No Rain No Rainbow

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入院6日目(1/4)腹水を抜く


看護婦さんが、夜中に何度も見に来てくれて、そのたびに
色々工夫をしてくれるが楽にならず、申し訳なくなる。
どうしようもなくなって、「温めてみようか」とカイロを持ってきてくれたら
これが良かった。温められて、腰の痛みがいくらか楽になり1時間ほど眠れた。
看護婦さんが
「こんなに辛いんじゃ、もし腹水を抜く?って言われたらやりたい?」と言うので
「やりたいです。どうにやるんでしょう?」と心配そうに言うと
「麻酔するし大丈夫よ。」と言っていた。
オットがネットで調べたところ、腹水を抜くと
一時的には良くなるが、その後むくみが出て、腹水もまたどんどん溜まるのだそうだ・・・

昨日の尿量は380cc。水もほとんど飲めなくなっていた。
体重は1.6kg増(前日比)

1/2に25.5だったHCGが、この日の採血で54.6となる。
一応、妊娠判定としては陽性と言えるようだ。

朝の回診で来た先生が「ミナレオさん、腹水抜きましょう!腹水を抜いて、その中の有効な成分だけ濾過してまた戻すんだけど、今朝業者に予約取れたから、この後すぐやりますよ。」と言われる。
ダンナにその事を伝えると、腹水を抜いてまた良い成分を戻せばむくみはそんなにひどくならないそうだ、と安心する事をメールしてくれた。
それと、実家の母が今日こっちに来るので既に新幹線に乗ってるとの事。
手術前に母は間に合うかな、と思ったら
あっという間に、同意書を書かされ車椅子で手術室へ。
手術室には、先生が2人、看護婦さんが5人くらいいて
私のお腹を見ると、うわーすごいね。と皆口々に言う。
「よく頑張ったねえ。いきなり抜くと気持ち悪くなるから、2~3時間かけて抜くからね。」と先生が言うので
「その間ずっと麻酔がかかるんですか?」と聞くと
「麻酔はしないよ。大丈夫だよね。」と先生。
あ・・確かこの先生がヘパリンの皮下注射を打ちに来て
「痛いよねーかわいそうにねー」と言いながら打ってくれたから
「痛みには強いほうなんで大丈夫です。」と言ってしまったのを思い出した。
うう・・・今更、麻酔して下さいとは言えない(T_T)

あっという間に、お腹を消毒されお腹越しのエコーで中を見ながら針を刺された。
い・・痛い・・・ぎゅぎゅーっとつねられ掴まれたとこに太い針を刺されて、ねじ込まれてる感じ。
先生は「これだけ腹水溜まってると、他の臓器を刺しちゃう心配も全くないね。安心して。」と言っていたけど・・・

針を刺すと、一気に抜けてきたようで、それを調節してもらい一定量ずつ腹水は抜けていった。
「あなたくらい超重症な人って、うちの病院でも年間1人くらいなのよ。でもこの間、そういう人が出産まで行ってね。大変だった?辛かった?って聞いたら、出産よりもOHSSのときの方が辛く大変だったと言ってたし、もう怖いものはないわよ。」と先生が言ってくれた。
そうかーこれってそんなに辛いものなんだな・・などと思っていると
「ご両親みえたから、手術室に入ってもらうね。」と先生に連れられ
両親が入ってくるのが見えた。
あちゃー。お父さんまで来ちゃったのね・・・と思いつつ
「ご苦労様です・・」と一言声をかけたが、息が切れてるのと大きい声が出ないので、聞こえてない様子。

時々、先生や看護婦さんが「大丈夫?そんな緊張しないでリラックスして」って言ってくれるが
ちょっと動くとお腹に刺した針が痛くて、お尻が痺れてきたけど動けない。
見に来る人がみんな「うわーすごいね。こんなに入ってたんだね。まだまだ出るね。」と言って行くが、私には見えない。
しばらくしてオットも到着。
時計を見ると12時過ぎてたので、「お昼食べにみんなで行ってきて。」とオットに頼む。
この時、息がきれずにしゃべれてビックリした。
お腹もみるみる凹んできて楽になってきた。
2時間近くたっただろうか。先生が
「よし、ここでやめておこう。止めますねー」と言って針も抜いてくれた。
3.6kg抜いてもらった。
胸からおへそあたりに溜まってたものが抜けたようで
ビックリするくらい一気に楽になった。
看護婦さんが持ってきてくれたパックのお茶もチューチュー飲めた。

手術室の隣の部屋でしばらく休んでいると
お昼ごはんが運ばれてきた。
なんか食べられそうな感じがする。
恐る恐る食べだしたけど、結構食べられる。
今朝まで、ほとんど食べられなかったのに・・・
パクパク食べていたら、オットと両親が戻ってきてビックリしていた。
特にオットは、昨日までのたうちまわって水も飲めないでいた同じ人とは思えなかったと言っていた。

その日、手術までは30ccしか出てなかった尿も
術後、驚くほど出た。(2700cc)
腹水を業者さんが機械にかけて濾過し、
アルブミンやら良い成分だけをまた点滴で戻した。

夜、血管が炎症を起こし始め、点滴を差し替えた。

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