島流れ者 - 悪意なき本音

島流れ者 - 悪意なき本音

2003.10.29
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私が山火事に最初に気づいたのはテレビのニュースや、新聞ではなく、今までに直面したことのない経験からだった。日曜日の朝に前日に沢山の人を呼んだフォーマルパーティーからの疲れでベッドでぶっつぶれていると外から何かが燃えているような匂いがして目が覚めた。“何、誰だ、こんな朝早くに焚き火なんかして~!”とぶつぶつ言っていると、新聞をとりに行ったジャックが、“ねえ、外に出てごらん、大変なことになってるから!”というので嫌々ベッドから這い出ると、なんと50kmほど離れている山火事の煙と灰がもうもうと、こんなところまで舞ってたのであった。遠くを見ると灰色の空が広範囲にわたって覆いかぶさり、朝なのにまるで夕方のような薄暗い、それはなんとも不思議な光景だった。よく映画で見るこの世の終わりの、荒廃した町ような...

海沿いに住んでいる私たちは特に被害にあうことはないからとのんきにマリブへ、ジャックのサーフィン、私のビーチでリラックスにしに出掛けた。日も落ちるころ帰ってくる途中にラジオからの情報で山火事がひどくなっていることを聞く。実は、ジャックの妹がその火事の起こっているところからそれほど離れていないので家についてすぐに彼女に連絡を取ると、とりあえず今は大丈夫ということだったが、心配なので会いに行こうということになった。通常なら車で三十分ほどの場所が、近くにきたら渋滞にはまってしまった。待つこと30分、ようやく流れてきたと思ったら、警察からここから先は住人しか通れないと言われた。そこでジャックはとっさに妹が住んでいて彼女の車が調子が悪いので助けに行くところといったのだがそれでも住人ではないということで、非情にも通せんぼされてしまった。しかたないのでUターンし、携帯電話を持たない私たちは、近くのガソリンスタンドから電話をかけることにした。火事場から近いだけあって車からおりる途端にまるで焼却場のど真ん中に入ったように分厚い煙に覆われた。こんなところに長いこといたら肺がやられると危険に感じるほど。

半ばパニックになっているジャックが電話すると彼女はラジオすら聞いていないという。強制退去になったら誰かが知らせに来るだろうからとのん気なものだ。この時点では何も出来なくて歯がゆいが、とりあえずラジヲを聞くように行って家に帰った。二日たった今日現在、かなり納まって、彼女の住む辺りは強制退去させられるほどではなさそうだ。

この家事が起こった辺りは新興住宅地もあったりして、家を失った人の中にはつい最近やっとのことで始めての家を買ったばかりの人も多かったと思う。なんと言うことだ。原因はまだ解明していないが、山火事はタバコのポイ捨てやキャンプの火を消し忘れたりなどの人の不注意でおきることも多い。たったの少しのことがここまでの被害に及ぶとは本当に恐ろしいことだ。

とりあえず、心配してくださった方々、うちのほうは大丈夫です。有難うございました。






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最終更新日  2003.10.29 18:17:58
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