1995年8月27日ペンシルベニア州ピッツバーグにてサマースラム95が開催されました。レッスルマニア11からサマースラム95開催前までのあらすじを紹介します。
レッスルマニア11直後、ディーゼルとのWWE世界王座戦に敗退したショーン・マイケルズは翌日セコンドに付いていたセッドに敗退を責められ暴行を受けてしまいました。ショーンを救出したのはライバルであり親友でもあるディーゼル。第1回イン・ユア・ハウスでディーゼルとサイコ・セッドは反則絡みの結果により次回持ち越し。ショーンは復帰後ディーゼルとの友情を取り戻しベビーターン第2回イン・ユア・ハウスでジェフ・ジャレットを破りWWEインターコンチネンタル王座を2年ぶりに獲得しました。そしてディーゼルもセッドとの完全決着戦に勝利。一方ブレット・ハートはディーゼル、ショーンの活躍を静観しつつ白使(新崎人生)やジェリー・ローラーと抗争を展開。キング・オブ・ザ・リングはなんとショーン、ジ・アンダーテイカー、ヨコヅナを差置いてメイブルが制覇しその勢いでディーゼルとサマースラム95で対戦となりました。
第1試合は白使VS1・2・3・キッド。第2試合はハンター・ハースト・ヘルムスリーVSボブ・ホーリー。第3試合はスモーキー・ガンズ(ビリー・ガン&バート・ガン)VSブルー・ブラザーズ(イーライ&ジェイコブ)。第3試合はバリー・ホロウィッツVSスキップ。第4試合はアランドラ・ブレイズVSベルサ・フェイによるWWE女子王座戦。第5試合はジ・アンダーテイカーVSカマによるキャスケットマッチ。第6試合はブレット”ヒットマン”ハートVSアイザック・ヤンカム。第7試合は”ハート・ブレイク・キッド”ショーン・マイケルズVS”バッドガイ”レイザー・ラモンによるWWEインターコンチネンタル王座戦&ラダーマッチ。そしてメインは”ビッグ・ダディ・クール”ディーゼルVSメイブルによるWWE世界王座戦。
それでは第1試合から。共にユニバーサルプロレスリングに上がっていた者同士ですが、白使というか人生は当時は違う名前でしかもマスクマンでデビューしたばかり。キッドは当時ライトニング・キッドという名前でそこそこ活躍していたので対戦したことはありませんでした。みちのくプロレスでは大型の部類に入る人生ですが、さすがにWWEでは軽量ですね。
遂に登場です。ハンター・ハースト・ヘルムスリー、”ザ・ゲーム”トリプルH登場です。5月にWWEと契約して似非貴族のキャラクターで売り始めた頃でした。このとき既にショーン、ディーゼル、ラモン、キッドらクリックのメンバー入りしていてバンのドライバー役をしていました。もっともどちらかというと常識人なハンターはドラッグやアルコールを摂取して破天荒な行動をしている4人に当時は辟易していたようで(笑)。しかしここからnWoやDXが発生したわけですから。第3試合と第4試合は消化試合かな。しかし第4試合に登場したスキップのマネージャーであるサニーについては語らないといけません。今のWWEディーバを形成した1人でもあるサニーはWWE登場以前はSMW(スモーキー・マウンテン・レスリング)で女子大生系キャラクターでマネージャーをしていました。一見清楚な女子大生が悪事に加担するというギャップが受けてWWEの目に留まったのでしょう。憎らしいけど可愛いというキャラクターをそのままWWEでも演出していました。そういえばショーンに唇を奪われてしまうというシーンもあったような…。
第5試合の女子王座戦ですがベルサの正体は古くからの全女(全日本女子プロレス)ファンなら知っていると思いますが、モンスター・リッパーという名前で活躍していました。ビューティーペアからブル中野まで歴代の全女のエースと抗争していました。残念ながら2001年40歳の若さで亡くなりました。第5試合ですがつくづくこのころのテイカーはライバル不在でしたね。というよりこのころのWWEはベビーの陣容が凄かったというべきか。ディーゼル、ショーン、ブレット、ラモン、そしてテイカーですから。ヒールはオーエン、ヨコヅナ、セッドか…。オーエンとヨコヅナはタッグで活動していたしセッドはムラがあるから。まだこの時点ではハンターは若手だし次に登場するアイザック・ヤンカムはキャラ立ちしていないので、やはりヒール陣営は手薄ですね。さてその第6試合ですが先ほど話で触れたヤンカムですが、知っている人は知っているでしょう。現在のケインです。ジェリー・ローラーの虫歯を治すテネシーの歯科医というキャラ設定ですが…これでブレイクするはずはなく、しばらく消えてからなんとディーゼルことケビン・ナッシュがWWEから離脱したあとに2代目ディーゼルに変身しますが所詮ナッシュほど支持されず消え、1997年秋ケインに変身して大ブレイクしました。
ショーンVSラモンはレッスルマニア10の再戦ですね。立場が入れ替わっただけですが(レッスルマニア10ではラモンが王者でショーンが挑戦者)。今大会のベストといっていい試合ですが、レッスルマニア10には及ばなかったかな。いくらショーンといえどもあの試合を超えるのは容易ではなかったとみるべきか。
メインの世界王座戦は大味すぎかな。ホーガン時代だったら受けてたかもしれないけど、やはりブレットやショーンのような試合巧者が支持される時代だけに。伝説のアンドレ・ザ・ジャイアントVSスタン・ハンセンのようなド迫力な試合だったらよかったけど。
一時と比べるとベビーサイドに偏った印象はありますが人材は揃ってきたかなと思います。ハンターやヤンカムといった次の時代の主役候補やサニーというセクシーな女性も登場しましたし。そして9月からマンデーナイト・ウォーがスタートします。