ジョナサンズ・ウェイク

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グランド・フィナーレ(安部和重)



誤解を恐れずに感想を述べれば、阿部和重作品にしては分かりやすかった。特有の前衛的な試みもあまり姿を見せず、大衆向けに文章を構築しているような印象を受けた。また、少女趣味の主人公という設定は、例の忌まわしい事件を連想させるが、それとこの作品の評価を結びつけるのは、安直だと思う。

個人的には、J文学と謳われた「インディヴィジュアル・プロジェクション」のほうが好みではあるが。とにかく、今回の芥川賞受賞が阿部和重にとって、いい意味での活動の糧になってくれればと思う。

グランド・フィナーレ

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