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吾輩は猫アレルギーである。猫に近寄ったり触れたりすると、目や喉が腫れたり痒くなって大変なことになる。にもかかわらず、猫が嫌いではない。小さい頃、猫がたくさん出てくる絵本の中で、「スギ」という名の黒猫がごみ場を荒らしているのを見つけて以来、吾輩は野良の黒猫に少しばかりのシンパシーを感じてしまう。しかしながら告白すると、吾輩はスギアレルギーである。くしゃみ先生と呼ばれていたのは、先達の「吾輩猫」の飼い主だったかな。はくしょん!【新品】【本】吾輩も猫である 赤川次郎/著 新井素子/著 石田衣良/著 荻原浩/著 恩田陸/著 原田マハ/著 村山由佳/著 山内マリコ/著
2017.03.09
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2015年3月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:2008ページナイス数:119ナイスマスカレード・ホテルの感想都内の連続殺人事件の次の現場は、一流ホテル・コルテシア東京という情報を入手した警察官たちは、ホテルでの潜入捜査を開始する。ホテルマンに扮する若き刑事・新田浩介と、その教育係りとなった女性フロントクラークの山岸尚美。次々とやって来る怪しげな客たち。人を疑う仕事、お客様がルールブックという仕事、という二人の対象的なプロ意識がぶつかり合う中で、犯行を未然に防ぐことが出来るのか⁈ミステリーとしても、ホテル話としても楽しめる。こんなホテルに泊まりたい。読了日:3月4日 著者:東野圭吾PK (講談社文庫)の感想文庫で再読。読み返す度に印象が変わるのは、物語自体が、パラレルワールドとして変化しているからかも。読了日:3月6日 著者:伊坂幸太郎人生を変えた時代小説傑作選 (文春文庫)の感想めちゃめちゃ面白かった!読了日:3月11日 著者:山本一力,縄田一男,児玉清羆嵐 (新潮文庫)の感想大正4年12月、北海道天塩山麓の開拓村を襲った、日本獣害史上最大の惨事。作者の緻密で丁寧な筆が濃密な闇の中の恐怖を描く。自然の凄みと残酷な美しさ。老人と羆。実際の事件と知らずに読んでいたけど、凄まじいリアリティーに圧倒された。後日談のように書かれた解説も必読。他の作家の作品だけど、「ファントムピークス」を読み返したくなった。読了日:3月17日 著者:吉村昭作家の本棚 (アスペクト文庫)の感想おやつ本。作家さん14名の本棚を覗いてみよう、という企画。作家自身による(中島らもは夫人の語り)本棚の説明、というか読書体験の語りが楽しかった。個人的には、有栖川有栖、みうらじゅんの本棚が羨ましくて、石田衣良、西加奈子は話が面白かった。読了日:3月21日 著者:ケモノの城の感想うええ。読まなきゃ良かった。あまりにもグロテスクな描写。怖くて二日間、シャワーも浴びれなかった。でも、何が一番怖いって、それは同じような事件が実際に起こっているということ。うわわわ。読了日:3月27日 著者:誉田哲也ぼくはスピーチをするために来たのではありませんの感想ガルシア=マルケスの伝説的スピーチ集。ユーモアと魂のこもった語り。15年間寝かせていた「百年の孤独」をそろそろ読んでみようかな。読了日:3月29日 著者:G・ガルシア=マルケス読書メーター
2015.04.06
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2015年2月の読書メーター読んだ本の数:10冊読んだページ数:3553ページナイス数:143ナイス話す技術・聞く技術―交渉で最高の成果を引き出す「3つの会話」の感想切り出すのが困難な会話を避けるべきでない。会話において、重要なのは、相手から学ぼうとすること。感情を度外視するのは良くない。自分が見えてるものと、相手が見えてるものが同じとは限らない。相互理解が変化を生む。変わることとは、自らを変えることに他ならない。とても参考になった。また折をみて読み返そう。友に感謝。読了日:2月2日 著者:ダグラス・ストーン,ブルース・パットン,シーラ・ヒーンRunning Pictures―伊藤計劃映画時評集〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)の感想伊藤計劃によるウェブサイトで書かれていた映画評44本。フィンチャーの「ゲーム」から始まり「ガタカ」「マトリックス」「ファイト・クラブ」を経てリドリー・スコットの「グラディエーター」まで。まるで未来に書かれる自身の傑作(虐殺器官、ハーモニー、屍者の帝国)を予告しているかのよう。面白い映画を、戦略的に、面白かったと紹介している。過去の名作を観たものも観ていないものも、観たくなった。読了日:2月3日 著者:伊藤計劃ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)の感想古書が語る秘密、繋がる縁。太宰本を読み返したくなった。太宰治の弱い部分に共感しちゃうのかなあ。檀一雄の「小説 太宰治」も割と好き。読了日:2月6日 著者:三上延山藤章二のブラック=アングル’81 (新潮文庫)の感想筒井康隆作品の挿画で親しみ深い山藤章二さんのブラック・アングルシリーズ81年版。自分の生まれた年だけに、興味深く読んだ。古本屋で100円で購入。読了日:2月6日 著者:山藤章二麒麟の翼 (特別書き下ろし)の感想教育の罪深さを感じた。大人が正しい道を教えるには、自身が正しい道を進まなければ。誤った公式を教わったら、同じ間違いを何度だって繰り返すようになるから。加賀恭一郎は、カッコイイ大人だと思う。読了日:2月9日 著者:東野圭吾三匹のおっさん ふたたび (新潮文庫)の感想年をとっても、三匹のおっさんみたいな、カッコいいおっさんになりたいなあ(笑)。近頃の若い者は、とか、近頃の年寄りは、とかどっちもどっち。続編に期待。読了日:2月14日 著者:有川浩朝のガスパール (新潮文庫)の感想再読。朝日新聞朝刊の半年間の連載に、読者は投書と、パソコンネットへの書き込みによって作品に参加する。それによって成し得た多重世界ー筒井康隆と私たちの世界(LV1)、作品を書いている第二の自己としての筒井康隆(LV2)、筒井康隆の第三の自己である櫟沢たちの世界(LV3)、櫟沢が書く貴野原たちの世界(LV4)、貴野原がプレイしているゲーム「まぼろしの遊撃隊」の世界(LV5)ーの壁は超越され、怒涛のクライマックスを経て感動の大団円を迎える。ページを開く度に再現されるメタフィクションの極致。第13回日本SF大賞。読了日:2月17日 著者:筒井康隆雑司ヶ谷R.I.P. (新潮文庫)の感想「雑司ヶ谷」シリーズ第二弾。魑魅魍魎、荒唐無稽、阿鼻叫喚、賛否両論、自画自賛⁈ 小説でしか出来ない、小説だからこそ出来る、小説でしかしてはいけない。天泰幸妙、天泰幸妙……。読了日:2月21日 著者:樋口毅宏火星に住むつもりかい?の感想ユーモアや愛すべきキャラといった伊坂テイストが、抑え気味?な感じが否めなかった。文豪たちをもじった名前とか、昆虫や磁石の話も感情移入しにくい。密告、拷問、罪無き人々の公開処刑、正義なき正義というテーマが、決して絵空事ではない(事態が迫っているかも知れない)ことを教えてくれるからなのかなあ。すなわち、この状況を生き抜くか、もしくは火星で読め、と?読了日:2月27日 著者:伊坂幸太郎東京バラード、それからの感想谷川さん自身の説明によると18歳の頃から、60数年書き続けてきた詩のほとんどはmade in Tokyoの見えない刻印が刻まれているそうです。2011年に刊行された、この詩集は、50〜60年代に谷川さんが撮った写真と、書かれてきた詩群、そして書き下ろしで構成されています。「詩も写真も、物語と違って時間に沿って進むのではなく、むしろ時間を一瞬止めることで時間を越えようとするものなのかもしれません」。明日は、憧れの谷川さんに会いに行きます。どんな話、どんな発見が飛び出すのか、今から楽しみでなりません。読了日:2月28日 著者:谷川俊太郎読書メーター
2015.03.09
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2015年1月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:2969ページナイス数:144ナイスペテロの葬列の感想2015年の初読み。バスジャックよりも衝撃の展開。あわわ。★★★★☆読了日:1月4日 著者:宮部みゆきオレたちバブル入行組 (文春文庫)の感想観たのなら読み返す。倍返しだ!読了日:1月8日 著者:池井戸潤オレたち花のバブル組 (文春文庫)の感想組織と個人の在り方を問う快作。ドラマが社会現象を起こしたのも頷ける。人生は一度きり。自分の人生は自分で切り拓くしかないのだ。読了日:1月10日 著者:池井戸潤Aの感想意欲的実験的官能的現代的短編集。小説家が苦悩の中から産み出した言葉の中には、強烈な「何か」があった。その「何か」を説明する言葉を、僕は持たないけど。読了日:1月15日 著者:中村文則昭和編1昭和二十年代 戦争と復興 (池上彰の現代史授業——二十一世紀を生きる若い人たちへ)の感想歴史の勉強。小中生向け。現代史の入門編に最適かな。見開きで資料も見やすい。読了日:1月16日 著者:池上彰悼む詩の感想黙祷。今もあなたは生きています。悼む日に。読了日:1月17日 著者:谷川俊太郎下町ロケットの感想プライドを賭けた、男たちの闘い。いけええええ!と拳を握り、よっしゃああああ!と叫び、ビールをあおり、男泣き。読了日:1月21日 著者:池井戸潤暗礁の感想建設コンサルタント・二宮くんと、喧嘩の星の王子様・桑原さんの迷コンビが、またしても、どえらいシノギを求めて、大阪、奈良、沖縄を飛び回る。いや、引きずりまわされる?もちろん、読者だって。タマ(命)が幾つあっても足りない大冒険に、これからも同行しますんで、よろしゅうに。読了日:1月27日 著者:黒川博行繁栄の昭和の感想声に出して読みたくなる美文。筒井康隆が現役作家でいる幸せを噛み締め、もっと読みたい読ませておくれ、とのたまいながら享楽乞食と化す。我は昭和生まれ、筒井康隆の子なり。読了日:1月29日 著者:筒井康隆読書メーター
2015.02.21
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2014年12月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:2440ページナイス数:88ナイス王国の感想「掏摸」の兄妹編。月が照らす絶対悪の世界を味わいたければ、飲んでみればいい。大丈夫、毒じゃないから。読了日:12月1日 著者:中村文則キャプテンサンダーボルトの感想阿部和重と伊坂幸太郎、夢の合作!って、そんなこと出来るの⁉︎ しかも、冷静と情熱の間、みたいに章ごとに順に書く形式ではなく、最初から最後まで完全合作だなんて!でも、二人のファンとしては、共通したテイストというか作品のセンスを感じていたので、きっと傑作になる!と思った。面白さは2倍‼︎ 作中で世界を救うために走る二人が、阿部和重と伊坂幸太郎に重なっていたのは、言うまでもなく。バースデイプレゼントととして頂いただけに、序盤で「1115」という数字が登場した時は、アニメの効果音のような遠雷が聞こえた。読了日:12月5日 著者:阿部和重,伊坂幸太郎疫病神 (新潮文庫)の感想産廃産業の利権に群がるど腐れハイエナどもの強欲に躍らされる、建設コンサルタントの二ノ宮と、一筋縄でいかない生粋のヤクザ桑原がなりゆきでコンビを組んだら……「まるで探偵ごっこやな。わしが明智で、お前が小林少年や」「面白い。明智はヤクザで、小林少年は借金漬けですか」「あほんだら。一言多いわい」気合い入れて読んだらんかい。どえらいカタルシスやで!読了日:12月9日 著者:黒川博行国境の感想読書に国境はない。密入国だって。脱北だって。読了日:12月17日 著者:黒川博行怒り(上)の感想文学的不快さに困惑したが、中途で断念しないで良かった。後半、面白さが加速していき、現代の有象無象の怒りを孕んだ物語は、読み手の疑念を振り払うようにして下巻へ。読了日:12月19日 著者:吉田修一怒り(下)の感想数多の「怒」の文字が不気味に這いまわる時、私たち読者は身近な人を疑うか、信じるか、選択を強いられる。その選択の果てに、見上げた空はどんな表情をしているか。読了日:12月23日 著者:吉田修一逝年 (集英社文庫)の感想今年の読み納めになるかな?意味は全然違うけど、逝く年、来る年。今年は読書量最多の年(112冊、32,875ページ)になりました。来年も素晴らしい本に出会えますように。読了日:12月31日 著者:石田衣良読書メーター
2015.01.02
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2014年11月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:2121ページナイス数:44ナイス家族喰い――尼崎連続変死事件の真相の感想他人(どころか身内)を喰い物にし続ける人がいるということ、それが露呈しづらい社会システムの盲点、さらに今回の事件が氷山の一角かも知れないということを自覚せねば。自己防衛のためにも、こういう事件に巻き込まれないようにしないといけない、と感じた。理解できない、怖い、気持ち悪い、と突き放すのは簡単だが、それだけでは駄目な社会になっていると思う。読了日:11月3日 著者:小野一光ダイナー (ポプラ文庫)の感想プロの殺し屋たちが集まる定食屋キャンティーンで戦慄しながら「ステーキにしゃぶしゃぶに寿司にカツ丼とハンバーグ」を一度にいただきました。超満腹。でも、デザートは別腹でした。味見したい方は、常連客に気を付けて下さい。気に入らなくて殺そうとする奴もいれば、気に入ったから殺そうとする奴もいるから。読了日:11月6日 著者:平山夢明帰ってきたヒトラー 上の感想2011年8月、突如ベルリンで目覚めたヒトラー。彼は自殺したことを覚えてない。周りの人間は彼をヒトラーそっくりの芸人と勘違いし、彼のブラックな問題発言をジョークだと理解する。さらに勘違いが勘違いを呼び、彼はテレビのバラエティー番組に出演。YouTubeでは彼の演説が70万アクセスを超え、時の人となる…。 何て危険な風刺小説。細部に神は宿るといわんばかりの、もっともらしい描写、リアリティー。一時的にもヒトラーに同化させられる語り。「おたくはアドルフ・ヒトラーに見えるよ」読了日:11月12日 著者:ティムールヴェルメシュ帰ってきたヒトラー 下の感想「わが闘争」は発禁、ナチス礼賛は法律で禁止、ヒトラーが究極のタブーであるドイツで生まれたこの問題作が、何故ベストセラーとして世界中で注目を集めたのか。著者の主張は、ヒトラーを怪物に仕立てるだけでは、何故あのような恐ろしい出来事が起きたのかを知ることは出来ないということだ。そもそもヒトラーが現代に甦って、一体何が出来るのかって? その答を知るのは簡単だ。現代のベルリンで彼を目覚めさせたらいい。読了日:11月23日 著者:ティムールヴェルメシュ国民のコトバの感想高橋源一郎が、日本語という、この国のことばたちの中から、彼が出会った、とびきり面白く楽しい、それから、不思議な魅力のある連中について書いた本。「面白いものが読みたい」とはナンセンス、「面白いもの」はどこにだってあるのだ。読了日:11月25日 著者:高橋源一郎13日間で「名文」を書けるようになる方法の感想高橋先生の名講義を追体験できて良かった。ライブ感あふれる授業は、学生たちのすでに持っている魅力をひきだすことに成功している。それは学生たちが提出した文章を読めば分かる。高橋先生は「教えるのではない。わたしの方が教わっているのである」と思っている。その通り!と力いっぱいに手を叩きたくなった。読了日:11月27日 著者:高橋源一郎読書メーター
2014.12.06
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「読書メーター」の月のまとめの更新期限が過ぎていたので、メモ風に。9/10:「銃」中村文則 P21616日:「ブスの瞳に恋してる4」鈴木おさむ P20719日:「模倣犯1」宮部みゆき P584 ※再読22日:「模倣犯2」宮部みゆき P413 ※24日:「模倣犯3」宮部みゆき P476 ※ 「ショパンを嗜む」平野啓一郎 P16627日:「模倣犯4」宮部みゆき P533 ※
2014.10.05
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2014年8月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:1376ページナイス数:53ナイスブスの瞳に恋してる 3の感想幸せそうなふたりの日常。お互いにリスペクとし合っている理想の夫婦に感じる。結婚5年〜8年目の文章。初期の勢いに乗ったちょっと軽い感じよりも深刻な問題を乗り越えていく過程で、深みが出てきたように思う。妻への遺書、(母校での課外授業で23人の小学生たちにも課した)妻へのラブレターは感動的。もちろん笑いも健在です。表紙の大島さんが、だんだんキレイになっていく気がするのは僕だけですか?(笑)読了日:8月2日 著者:鈴木おさむ晩年様式集 イン・レイト・スタイルの感想大江文学の集大成。読了日:8月7日 著者:大江健三郎かもめのジョナサン完成版の感想おかえりなさい、ジョナサン。読了日:8月8日 著者:リチャードバック,ラッセルマンソンきみの鳥はうたえる (河出文庫)の感想静雄がおどけてビートルズを歌った夜に、たぶん僕は生まれたんだと思う。彼らが青春を消費した翌年にジョン・レノンは撃たれ、やがて僕も彼らの年齢を通過し、幾つかの夏を過ごした。今年の夏も終わろうとしている。走ろう、と僕は思う。きみの鳥は今も歌っている、はずだ。読了日:8月22日 著者:佐藤泰志ネズミに捧ぐ詩の感想母に薦められて読んだ。本を薦められたのは、初めてだったかも知れないなあ。読了日:8月25日 著者:忌野清志郎紙つなげ! 彼らが本の紙を造っているの感想日本の出版用紙の約四割を担っている日本製紙の主力工場は、宮城県石巻市にある。2011年3月11日、石巻市は大震災の直後の津波に呑み込まれた。生き延びた人たちの語る震災の状況は、あまりに凄絶で読むのが辛かった。しかし、石巻工場の従業員たちは、石巻のため、出版社と本を待つ読者のために、半年での復興を目指す。彼らの奮闘記に胸がアツくなりながらも、本の一頁一頁がすごく大切なものに思えた。読み終えたときに、こみあげてきたのは、ありがとう、という言葉と、言葉でない別の何かだった。読了日:8月30日 著者:佐々涼子読書メーター
2014.09.02
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2014年7月の読書メーター読んだ本の数:12冊読んだページ数:2938ページナイス数:78ナイス虎と月 (ミステリーYA!)の感想何故、李徴は虎になってしまったのか。10年後、その問いの答を求めて旅立ったのは、14歳になった李徴の息子であった。学生時代に繰り返し読んだ「山月記」だったが、そうかその解釈があったかあ、と楽しく読めました。読了日:7月2日 著者:柳広司リリパット・アーミーの感想「辛いことは誰の人生にもある。そんなものは自分一人の分でたくさんだ。なんで劇場に来てまで悲劇を観なければならないんだ。(らも)」読了日:7月4日 著者:中島らも,わかぎえふ鬱の力 (幻冬舎新書)の感想五木さん曰く、戦後半世紀以上の「躁の時代」は終わり、これからの半世紀は「鬱の時代」だそうだ。登山の下り道にこそ楽しみがある。説教じみることのない二人の対談だからこそ、説得力があった。読了日:7月5日 著者:五木寛之,香山リカ猫鳴り (双葉文庫)の感想希望という言葉を許さない残酷なまでのリアリズムは相変わらずだな。猫を愛おしく感じた。ネコアレルギーだけど。読了日:7月7日 著者:沼田まほかる世界から猫が消えたならの感想世界から何か一つを消す代わりに、余命を一日伸ばすことが出来る。それが、余命わずかの僕の前に現れた悪魔との契約。「一つを得るには、一つを失わなければならない。」読了日:7月9日 著者:川村元気サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3の感想文章を読むだけで、心がほぐされる。寒い日に飲む一杯の紅茶のように。村上春樹の真髄はエッセイにあり。読了日:7月10日 著者:村上春樹変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界 (ノンフィクション単行本)の感想知らないことが多すぎる。原発事故は過去の問題ではなく今の問題だ。忘れないこと。まず、知ること。読了日:7月11日 著者:堀潤北斗 ある殺人者の回心の感想読者は、すぐに被害者になり、やがて加害者になる。同時に、裁く者にもなれるだろう。しかし、傍観者にはなれない。読了日:7月16日 著者:石田衣良ブスの瞳に恋してる (マガジンハウス文庫)の感想電車では読めない。愛の深さはジョンとヨーコにも叶わない⁈読了日:7月18日 著者:鈴木おさむ人質の朗読会の感想日本語の響きは、コノハズクの相槌を背後にして、静かな小川のように流れていく。そうして私たちの耳を通り過ぎた物語は、やがて心の深いところで、じわじわと温かい感触を伴って甦り、いつまでも生き続ける。読了日:7月23日 著者:小川洋子ブスの瞳に恋してる 2 (マガジンハウス文庫)の感想またまた笑った。良き夫婦のあり方について教わった気がする。最後に書かれていた「笑い」と「幸せ」についての考えにはグッと来た。読了日:7月24日 著者:鈴木おさむ鈴木おさむ櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。の感想タイトルに惹かれた。ただ文章のキレがなくなったなあ、と少し哀しくなった。仕事をこなしている感じ。それが悪いというのではないが。読了日:7月25日 著者:村上龍読書メーター
2014.08.01
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2014年6月の読書メーター読んだ本の数:16冊読んだページ数:4015ページナイス数:85ナイスhttp://book.akahoshitakuya.com/u/94088/matome?invite_id=94088■銀河鉄道の彼方に宇宙飛行士だったジョバンニの父は「あまのがわのまっくろなあな」という謎の言葉を残して宇宙船から失踪する。ジョバンニは父を探すために銀河鉄道に乗り、時空を超えた旅に出た。死とは何か、宇宙とは何か、いま見えている世界は誰かの夢なのではないのか。さあ、みんな。銀河鉄道に乗って、「本当のこと」を探す旅へ行こう!小説の全ての可能性、「世界」の秘密は、この中に。読了日:6月6日 著者:高橋源一郎http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38592141■GOTH 夜の章 (角川文庫)おそらくは三度目の再読だが、文庫では初めて。乙一の底知れない妖しい魅力が、絶対零度の文章に潜んでいると思う。ストーリーテリング、キャラ造形、文章、本当に巧い。読了日:6月8日 著者:乙一http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38658396■GOTH 僕の章 (角川文庫)そうか、これを最初に読んだのが10年ほど前か。文庫でも再読していたことを、あとがきで気付いた。てことは、乙一の叙述トリックには三度も騙された訳で。この自分の単純さが、本を読む上では助けになっているんだろうな。読了日:6月9日 著者:乙一http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38685428■旅だから出逢えた言葉12,3歳の頃、少年は旅に憧れ、20代の頃、青年は若さに任せて世界を旅して周り、30代、40代にはいったん旅をやめた。すでに小説家になっていた著者は、また旅を続けた。旅は、思わぬ出逢いや、思わぬ言葉に出会い、考えさせられることが数々ある。大学の頃、イギリスを旅した日々を思い出し、また旅に出たいと、今、想う。読了日:6月11日 著者:伊集院静http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38723424■間抜けの構造 (新潮新書)ビートたけし本人も含め、周りにいた間抜けな人たちの話から、「間」とは何かを、漫才、落語、テレビ、スポーツ、映画や芸術を例に論じ、日本人の間について考察し、自身の人生の間について回想する。間延びしない一冊。読了日:6月13日 著者:ビートたけしhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/38766409■創作の極意と掟じっくりと読んだ。何と贅沢な本。この本を読むと誰もが作家になれる!なんてことはない。読み手としては、小説がさらに楽しく、深く読めるだろう。現作家と未来の作家としては、必読の書。上質の文学エッセイとしても、味わい深い。読了日:6月13日 著者:筒井康隆http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38770587■詩文集 生首詩文集を閉じたあとに、体内に淀んでいた息を長く吐いた。どうやらずっと息を止めたまま読んでいたらしい。発行年を確かめた私は、詩人の予言に慄然とした。読了日:6月15日 著者:辺見庸http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38813525■池澤夏樹の世界文学リミックス池澤夏樹が個人編集をした新しい「世界文学全集」は、出発点を今に置き、第二次大戦後の時代を読み解くものが中心に選ばれた。この「世界文学リミックス」は、全三十巻の全集からエッセンシャルなものをコラム形式で解説、紹介したもの。読みたい本、読み直したい本が増えた。著者が主張するように、大事なのは、ネットやSNSの時代にあっても文学は機能しているということだ。読了日:6月19日 著者:池澤夏樹http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38912311■こらっ (集英社文庫)こらっ!と中島らもの叱った言葉が20年後にも生きている。読了日:6月19日 著者:中島らもhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/38919156■熊になった少年 (SWITCH LIBRARY Rainy Day Books)創作民話。声に出して読みたい絵本。耳と心に静かな余韻が残る。著者いわく、この物語は長編「静かな大地」の余韻のようにして出来上がったらしい。読了日:6月20日 著者:池澤夏樹絵:坂川栄治http://book.akahoshitakuya.com/cmt/38938616■ジョーカー・ゲーム (角川文庫)3〜4度目の再読。魔王にとらわれてはもう逃れることは出来ない。読了日:6月22日 著者:柳広司http://book.akahoshitakuya.com/cmt/39012573■さよならクリストファー・ロビンフィクションの可能性、意味の回答。哀しくて、優しい。さよなら浦島太郎、さよならアトム、さよならクリストファー・ロビン。みんな銀河鉄道に乗っているんだ。ごとごとごとごとごと。あれっ、私たちは?読了日:6月23日 著者:高橋源一郎http://book.akahoshitakuya.com/cmt/39031369■スター・ワーズスターウォーズをもじってのタイトル。しかし、これは宇宙戦争の本ではない。今は、本当に空の上の星になってしまったSFの父・星新一。金言ならぬ「星の名言」が散りばめられていてキラッ、ピカッと輝いている。中学時代に読みあさったショートショートをまた読み返したくなった。読了日:6月23日 著者:星新一/星マリナhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/39040765■生きてるだけでいいんです。精神科医のエッセイ。文章の感じからは、50を越えているとは思えない瑞々しさがあって、フッと笑いながら、ウンウンと頷きながら読めた。河合隼雄さんの「こころの処方箋」を思い出した。コーヒーブレイクに軽ーく読んだら、こころも軽ーくなりました。読了日:6月25日 著者:香山リカhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/39080829■ダブル・ジョーカー (角川文庫)文庫用に収録された書き下ろしが嬉しかった。〈来年は「ジョーカー・ゲーム」の一大ブームが到来するだろう。そのために今、D機関のスパイたちが暗躍しているから。なおこの文章を読んだら、ただちに消去すること。S〉読了日:6月28日 著者:柳広司http://book.akahoshitakuya.com/cmt/39145240■一私小説書きの日乗 憤怒の章 (単行本)★☆☆☆☆読了日:6月28日 著者:西村賢太http://book.akahoshitakuya.com/cmt/39153520▼読書メーターhttp://book.akahoshitakuya.com/
2014.08.01
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2014年5月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3411ページナイス数:106ナイスバイバイ、ブラックバード (双葉文庫)の感想4度目の再読。はっ、ふっ、ほっ、な一冊。読了日:5月2日 著者:伊坂幸太郎タモリ論 (新潮新書)の感想「タモリが狂わないのは、自分にも他人にも何ひとつ期待をしない絶望大王だからだ by著者」「難しいことを難しいまま言うやつ、あれ、馬鹿だよね byタモリ」読了日:5月2日 著者:樋口毅宏教場の感想面白くて、夢中で読んだ。ただし、「傍聞き」でも感じたことだけど、帯の文句が大袈裟に読者を煽り過ぎたと思う。読了日:5月8日 著者:長岡弘樹GOTH モリノヨルの感想名作GOTHのスピンオフ。正直、巻末の写真は蛇足。読了日:5月10日 著者:乙一IWGPコンプリートガイド (文春文庫)の感想IWGPの創作舞台裏。巻末オマケのショート書き下ろしも楽しい。しばらくIWGPはお休みにするけど、また書くつもりだと話した石田さんの言葉を信じ、気長に続編を待つとしよう。読了日:5月11日 著者:石田衣良4444の感想4日でヨンだ。44週にかけて連載され、2010年に終了した時に作者は44才になった。読了日:5月13日 著者:古川日出男モンスター (幻冬舎文庫)の感想人にどう見られているか、と考えるよりも、誰が見ていようがいまいが、自分を磨き続ける気持ちを持つことが必要だと思うのは、キレイゴトでしょうか? 筒井康隆の「イチゴの日」を思い出した。読了日:5月16日 著者:百田尚樹名づけえぬものに触れての感想こころの闇、醜さから逃げずに、書く。走る。そして、生きる。柳美里さんには、これからも書き続けて欲しい。読了日:5月21日 著者:柳美里ZOO〈1〉 (集英社文庫)の感想再読。トラウマや悪夢、猟奇と狂気が、純化され詩的に昇華されると、ZOOのような乙一以外誰にも書けない傑作の結晶が生まれる。読了日:5月23日 著者:乙一自殺の国の感想死ぬことを問うのは、生きることを問うのとは、何が違うのか。等身大の悩みを抱える物語の少女と、作者の思いを追体験することは、生きることの大切さを噛みしめるためにも、決して無駄ではない。読了日:5月23日 著者:柳美里カンブリア宮殿 村上龍×経済人 変化はチャンスの感想勉強になった。多忙な読者にも読み易い良書だと思う。経済の教科書として。また、日々努力する人たちの指南書として。読了日:5月25日 著者:村上龍パンダ銭湯の感想パンダこれは⁈読了日:5月26日 著者:tuperatupera眼の海の感想2011年の5月〜10月に書かれた詩群、ことばたち。解説は要らない。読了日:5月26日 著者:辺見庸地球を走る―アメリカ横断オートバイ旅行記の感想鈴木光司によるオートバイでのアメリカ横断記。私自身は、オートバイに乗ることも、渡米することも生涯ないと思うので、今回気軽に、それを体験できて楽しかった。読了日:5月30日 著者:鈴木光司読書メーター
2014.06.03
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2014年4月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:1893ページナイス数:44ナイス沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ4〉 (トクマ・ノベルズ)の感想ああ、何というど傑作を読み終えてしまったのだろう。たまらぬ……。たまらぬ曼陀羅の春である。読了日:4月2日 著者:夢枕獏プラ・バロック (光文社文庫)の感想ハードボイルド仲間がすすめてくれた一冊。作中に、自分の名前と同じ人物が登場したり、作者の姓が、私の通名と同じだったため、メタな感情移入をしながら楽しめた。当時の新人とは思えない。しかし、新しさという意味では、新しい人だからこそ書けたのだと思う。読了日:4月8日 著者:結城充考さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)の感想要注意。あなたが頁を開くや否や、脳天は撃ち抜かれ、その穴からはどくどくとアドレナリンとエンドルフィンが流れ出し、二つの鼻腔からは硝煙が立ち昇り、読む間ずっと閉じたままの口は読了後に直ちにこじ開けられ、吐き出される息とともに、読みタランティーノ!と空気を振動させるに違いないから。読了日:4月12日 著者:樋口毅宏本日は、お日柄もよく (徳間文庫)の感想私たちは、なぜ本を読むのでしょうか。私はこう思います。素晴らしい「言葉」に出会うためだと。ハッとする言葉に出会ったら、私たちはその「言葉」が頭の中でくり返され、胸は熱くなり、目からは涙が溢れるでしょう。やがてまた「言葉」に出会いたくなります。暗い夜道では、「言葉」は闇を照らす街灯となります。また、言葉は人を傷つけたり、癒したり、励ます道具にもなり、闘いの場においては武器ともなり得ます。言葉はときに、世界をも変える力を持っているのです。ご清聴ありがとうございました。読了日:4月15日 著者:原田マハPRIDE(プライド) 池袋ウエストゲートパークX (文春文庫)の感想ありがとう、僕らのトラブルシューター、ストリートの語り手マコト。あんたの池袋での冒険に、長い間、楽しませてもらったよ。しばらくは、キングとゆっくり休んでくれ。それでは、次のステージでまた会おう。読了日:4月24日 著者:石田衣良休みの国 (講談社文庫)の感想らもが選んだ様々な日をネタにマジメに不真面目に語る。毎朝、クスクス笑ったり、沈思黙考させられたり、と楽しい読書期間だった。「平安遷都の日(10月22日)」のくだりでは、「東京(国)は遷都するか、さもなくばすべての原子炉を作動停止するか、どちらかを選ばなければならないだろう。」とまさしく10年前に述べていて、翌年の7月26日(幽霊の日)他界している。「こんぶの日」生まれの私は、ハッとした。今日(4月26日)はリメンバー・チェルノブイリ・デー。らもさんは、幽霊になっても私たちにメッセージを伝え続けているのだ。読了日:4月26日 著者:中島らも読書メーター
2014.05.12
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2014年3月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:2600ページナイス数:32ナイス獄窓記 (新潮文庫)の感想今から約10年前、秘書給与詐取事件で、懲役1年半の実刑判決を受けた、元衆議院議員、山本譲司による433日間の獄中の記録。一言でまとめると、凄惨、壮絶。何故、事件が起きてしまったのかという背景や心情、マスコミのあり方、国の行政の問題点などが浮き彫りにされているだけでなく、一般的に知られていなかった刑務所内の実状が明かされていて、これからの福祉行政への課題が見えてくる。新潮社ドキュメント賞受賞。「有言不実行」の政治家が多い中、山本さんの「言葉」と「行動」は、際立つ。 読了日:3月3日 著者:山本譲司黒塚 KUROZUKA (集英社文庫)の感想抒情あふれる詩的なバイオレンスに、ブディズムと宇宙の邂逅。果てしなく続く悠久たる時間の流れの中で、人間の業深さは、変わることなく、戦は止まず、過ちは繰り返される。自由自在な物語の魔力。ほとばしる想像力。ザッツ・怨太宛印面斗! 人はそれを「夢枕獏」と呼ぶ。読了日:3月12日 著者:夢枕獏沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ1〉 (徳間文庫)の感想四巻組の一巻目。時は804年。所は唐の都・長安。そこへ遣唐使として橘逸勢らとともに入唐した若き留学僧・空海。空海の天才ぶりに惚れ惚れするのは、逸勢だけではない。妖怪登場のくだりは圧巻。読了日:3月17日 著者:夢枕獏沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ2〉 (徳間文庫)の感想二巻目。いよいよ面白くなってきた。読了日:3月27日 著者:夢枕獏羊の宇宙の感想「真実は常にシンプルで美しい」と語る老物理学者と、人里離れた山中にある草原で羊飼いをしている小さな少年とが、真理についての問答をする。物理学者を驚喜させた、少年の宇宙観とは? シンプルな文と、シンプルなイラストが、読者を素敵な真実へと誘う。読了日:3月28日 著者:夢枕獏沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ3〉 (トクマ・ノベルズ)の感想三巻目。どうもこの大作、著者が17年もの執筆期間を経て書いたのだとか。そりゃそうだ。遥かなる夢物語を、すらすらと雲に昇る龍のように書き付けられるとしたら、それこそ空海において他にいるまい。さて、空海一行が知ることとなった50年前の話は、半世紀を経てまだ続いているのだった。告白が他の告白を呼び、もはや手をつけられないほどに、事態は大きく深く広がっていく。いよいよ沙門空海、唐の国にて宴の準備をする。読了日:3月29日 著者:夢枕獏読書メーター
2014.04.03
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2014年2月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:1966ページナイス数:112ナイス首折り男のための協奏曲の感想をかしげなる連作短編。そこはかとなく読み耽れば、いと楽しきこと限りなし。読了日:2月7日 著者:伊坂幸太郎ある中学生の死 (角川文庫 (5667))の感想記者たちの「真実を伝えたい。真実に少しでも近づきたい」という信念を持って、繊細に丁寧に大胆に、悩みながら取材を続けていく。ジャーナリズムの精神は、彼らに宿っていると心打たれた。中学生の自殺、父の蒸発、サラ金地獄、飢え死ぬ母・・・といううそ寒い出来事がレポートされていて、人間の愚かさと、一歩違えば誰もが足を踏み入れかねない危うい現実だということを教えている。昭和時代の、読者と新聞社とのつながりが暖かく感じられたのが救いでもあり、現代もそうであって欲しいというのが、私の願いである。読了日:2月13日 著者:読売新聞大阪社会部掏摸(スリ)読了日:2月14日 著者:中村文則存在しない小説の感想「存在しない小説」は、私たちが読むことによってのみ存在する。読まなければ、その小説は存在しないことになる。また、私が存在しているのかどうか、世界各地の未知の作家たちは知らない。カフカやジョイスやセルバンテスが存在していたかどうか私には知る由がないのと同じで。つまり張守基はジョナで、ジョナはTwistで、同時に何者でもない。(訳、仮蜜柑三吉)読了日:2月19日 著者:いとうせいこう「あの日」からぼくが考えている「正しさ」についての感想〈「正しさ」の中身は変わります。けれど、「正しさ」のあり方に、変わりはありません。気をつけてください。「不正」への抵抗は、じつは簡単です。けれど、「正しさ」に抵抗することは、ひどく難しいのです。〉…と、タカハシさんが呟いた2011年。「あの日」から変わってしまった(変わらなかった)色々なものを、twitterやエッセイ、論評、小説(『恋する原発』←要注意w)の形で記録したタカハシさんの言葉は、いつにもまして研ぎ澄まされているように感じる。「正しさ」を正しく感じるには、考えることをやめないことだ。読了日:2月23日 著者:高橋源一郎ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)の感想「もしこの世界にあるものが現実だけだったら、物語というものが存在しなかったら、わたしたちの人生はあまりにも貧しすぎる……現実を実り多いものにするために、わたしたちは物語を読むんです。」はい。そうです。だから、完結までお付き合いさせて頂きます。あっ、五浦さん?そんな怖い目しないで、そういう意味じゃないので(笑)。陰ながら応援していますよ!ところで、「ブラックジャック」をまたまた読み直したくなってしまった。あっちょんぶりけ。読了日:2月24日 著者:三上延日本文学者変態論―日本史原論の感想異端=変態=文豪。読了日:2月26日 著者:爆笑問題読書メーター
2014.03.03
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2014年1月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:4206ページナイス数:62ナイス風の影 (下) (集英社文庫)の感想「誰かが私たちのことを覚えているかぎり、私たちは生き続ける」読了日:1月3日 著者:カルロス・ルイス・サフォンキャッチャー・イン・ザ・トイレット! (双葉文庫)読了日:1月4日 著者:伊瀬勝良雀蜂 (角川ホラー文庫)の感想うーん。読了日:1月5日 著者:貴志祐介あの壁までの感想本書は、「現代史」の闇という亡霊が描かれているだけでなく、日本のファシズム化に警鐘を鳴らしている。読了日:1月10日 著者:黄英治(ファン・ヨンチ)金子光晴;小野十三郎;村野四郎;北川冬彦 (少年少女のための日本名詩選集)の感想時代を予言した詩人たちの、ことばの難解さよ。しかし、それは「分からない」ということでは決してないのだ。読了日:1月10日 著者:金子光晴,村野四郎,小野十三郎,北川冬彦さよなら渓谷 (新潮文庫)読了日:1月13日 著者:吉田修一白いメリーさんの感想17年ぶりの再読。らもさんは「白髪急行」に乗ってしまい、別の世界へと旅立ったのだ。読了日:1月14日 著者:中島らも茨木のり子集 言の葉〈2〉の感想「文は人なり」とはよく言ったものだ。読了日:1月16日 著者:茨木のり子生まれいずる悩み カインの末裔読了日:1月19日 著者:有島武郎ピアノ弾き乱入元年の感想約30年前に出たこのエッセイに登場する筒井康隆、星新一、日高敏隆、タモリの宴会での様子が懐かしく感じられるのは、なぜだろう。読了日:1月20日 著者:山下洋輔さかだち日記の感想中島らもの「酒断ち日記」。創作の傍ら、演劇に収録にバンド活動に海外取材と、目が回るような多忙の日々。他人の日記を読むのが、どうしてこんなに楽しいのか。読了日:1月22日 著者:中島らも不祥事 (講談社文庫)の感想これも「半沢直樹」に次いでドラマ化されたら、流行るだろうなーって思って読んでいたら、ドラマ化決定のニュースが・・・予想的中!読了日:1月24日 著者:池井戸潤血と骨の感想在日朝鮮人の凄絶な歴史を辿っていくのも良し、暗黒小説として読んでも良し。父と子、男と女の物語。初頁からラストまで圧倒されっ放しだった。「血は母より骨は父より受け継ぎ、死しても骨は残る」。「血と骨」は小説の形として残った。読了日:1月29日 著者:梁石日SOSの猿 (中公文庫)の感想世の伊坂ファンが、「SOSの猿」の単行本を読んで、「いつもと違う、難解で馴染みにくい」と非難し、文庫版を再読して「ずいぶん読みやすくなった。面白い!」と嘯いた。私はそうは思わない。どちらも面白いし、どちらも伊坂作品なのだ。結局の所、私たちは「伊坂幸太郎の手のひらの上で踊らされている」に過ぎないのだ。読了日:1月31日 著者:伊坂幸太郎読書メーター
2014.02.01
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2013年12月の読書メーター読んだ本の数:11冊読んだページ数:3048ページナイス数:16ナイスマルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)の感想「2」が面白いのは、シリーズものの定石か。読了日:12月3日 著者:冲方丁手紙読了日:12月3日 著者:谷川俊太郎阿修羅ガール (新潮文庫)の感想筒井康隆が三島賞で推したとのことをエッセイで読んで以来気になっていたので、読んだ。傍らに置いていたこの本を、小学生徒が音読しようとしたので、慌てて取り戻した。読了日:12月5日 著者:舞城王太郎マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)読了日:12月8日 著者:冲方丁女に読了日:12月8日 著者:谷川俊太郎言いまつがい (新潮文庫)の感想ああ、よく笑った。読了日:12月9日 著者:糸井重里,ほぼ日刊イトイ新聞詩と死をむすぶもの 詩人と医師の往復書簡 (朝日新書)の感想ユーモアの中にペーソスがある文章。詩と死がない暮らしは「しがない」暮らしです、とは谷川さんの言葉。とても大切なことを教わった。心にすとんと何かが降りてきた。読了日:12月14日 著者:谷川俊太郎,徳永進トロムソコラージュ (新潮文庫)読了日:12月17日 著者:谷川俊太郎これでいいのだ。―赤塚不二夫対談集読了日:12月22日 著者:赤塚不二夫風の影 (上) (集英社文庫)読了日:12月28日 著者:カルロス・ルイス・サフォン民宿雪国 (祥伝社文庫)の感想今年の読み納め。小説は、世界を変えるかも知れない。陰惨な現実を凌駕することによって。世界は刮目するだろう。物語の凶悪さにわななくことで。読了日:12月31日 著者:樋口毅宏読書メーター
2014.01.01
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2013年11月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:2699ページナイス数:21ナイス小説日本婦道記 (新潮文庫)読了日:11月5日 著者:山本周五郎パン屋を襲う読了日:11月5日 著者:村上春樹歎異抄 (光文社古典新訳文庫)読了日:11月6日 著者:唯円,親鸞マリアビートル (角川文庫)の感想何度読み返しても傑作。読了日:11月11日 著者:伊坂幸太郎寂しい国の殺人の感想高校時以来の再読。今だからこそ理解出来る気がする。インザ・ミソスープを読みなおそうか知らん。読了日:11月13日 著者:村上龍笑犬樓の逆襲 (新潮文庫)の感想わはははははははははははははははははははは。読了日:11月21日 著者:筒井康隆マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)読了日:11月24日 著者:冲方丁
2013.12.01
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2013年10月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:1253ページナイス数:8ナイス親鸞(下) (講談社文庫)の感想あみ、だんぶ、なも、あみ、だんぶ、なも!読了日:10月4日 著者:五木寛之青い花読了日:10月17日 著者:辺見庸親鸞 激動篇 上読了日:10月22日 著者:五木寛之親鸞 激動篇(下) (講談社文庫)読了日:10月26日 著者:五木寛之読書メーター
2013.11.02
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2013年9月の読書メーター読んだ本の数:8冊読んだページ数:2985ページナイス数:13ナイスことば絵本 明日のカルタ読了日:9月3日 著者:倉本美津留ソロモンの偽証 第II部 決意読了日:9月4日 著者:宮部みゆきソロモンの偽証 第III部 法廷読了日:9月15日 著者:宮部みゆき疾走 上 (角川文庫)読了日:9月17日 著者:重松清疾走 下 (角川文庫)読了日:9月21日 著者:重松清ぜんぶの後に残るものの感想シンプルな言葉で紡がれたエッセイ。作者の中編と長編を読んだのだけど、なるほどフィクションと現実とは別物として考えないとね。物語は想像の産物、現実が想像力を超えた時にこそ、飾らないシンプルな言葉が、スーッと心に沁みるのだろう。読了日:9月24日 著者:川上未映子早く家へ帰りたいの感想トークショーの後に購入したサイン本。この感動を言葉にすることはできないので、やめておきます。高階杞一さんに「ありがとうございました」とだけ、伝えたいです。読了日:9月30日 著者:高階杞一親鸞(上) (講談社文庫)読了日:9月30日 著者:五木寛之読書メーター
2013.10.01
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2013年8月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:1847ページナイス数:48ナイス四畳半王国見聞録 (新潮文庫)読了日:8月1日 著者:森見登美彦死神の浮力の感想千葉とまた一緒に旅が出来て良かった。深刻なことを陽気に伝える。まさに剣から扇子が飛び出すかのような。読んでいる間、ずっと浮力が働いていました。読了日:8月8日 著者:伊坂幸太郎11月15日 My Birthday Book読了日:8月8日 著者:悪意の手記 (新潮文庫)の感想なぜ人を殺してはいけないのか?ドストエフスキー「罪と罰」からカミュ「異邦人」を経て、中村文則「悪意の手記」へと問いは継がれる。読了日:8月16日 著者:中村文則土の中の子供 (新潮文庫)読了日:8月18日 著者:中村文則実験4号の感想再読。100年後とリンクした。読了日:8月18日 著者:伊坂幸太郎,山下敦弘わたくし率 イン 歯ー、または世界 (講談社文庫)読了日:8月24日 著者:川上未映子ヘヴン (講談社文庫)読了日:8月30日 著者:川上未映子NO LIMIT ノーリミット 自分を超える方法 (Sanctuary books)読了日:8月31日 著者:栗城史多読書メーター
2013.09.02
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2013年7月の読書メーター読んだ本の数:2冊読んだページ数:546ページナイス数:17ナイスみみをすますの感想たにかわさんのしをよむと、このせかいをかたちづくっているたくさんのおとと、みていたつもりでみえていなかった、たくさんのえがうかんでくるのです。読了日:7月7日 著者:谷川 俊太郎偽文士日碌 (単行本)の感想七月十六日(火)「偽文士日碌」読了。筒井康隆の日記を、リアルタイムで愉しめる我らは幸せ者である。読了日:7月16日 著者:筒井 康隆読書メーター
2013.08.02
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2013年6月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:1779ページナイス数:32ナイス少年探偵団 (少年探偵・江戸川乱歩)の感想小林君、お見事!読了日:6月1日 著者:江戸川 乱歩「悪」と戦うの感想さようなら、ギャングたち。こんにちは、新しい「世界」。そして、さようなら。赤ちゃんが泣いて、私が泣く。ただいま、私たちの「世界」。これからもよろしく。読了日:6月2日 著者:高橋 源一郎聖痕の感想けころもを夢のような時間でした。肝向かう心が叫ぶは、ただ筒井先生有り難う御座いました。読了日:6月15日 著者:筒井 康隆円卓読了日:6月16日 著者:西 加奈子クジラの彼 (角川文庫)の感想学生に借りた短篇恋愛小説。「空の中」「海の底」が未読で良かったかも。読了日:6月21日 著者:有川 浩繚乱の感想堀やんと誠やんコンビが、憎めない。大阪のアンダーグラウンドを描く黒川さんの「悪魔の視点」に度肝を抜かれた。芯から腐った人間どもの、人間らしさったらない。と、杉やんは思うのであった。読了日:6月27日 著者:黒川 博行白い夜の宴 (1967年)読了日:6月29日 著者:木下 順二読書メーター
2013.07.01
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2013年5月の読書メーター読んだ本の数:5冊読んだページ数:1390ページナイス数:62ナイス聞かなかった場所 (角川文庫)の感想これは小説の中の話なんだからって、割り切る事ができなくなるのが、松本作品の面白くて怖いところなんだよなー。被害者も加害者も、当事者となるまでは犯罪心理なんか分かりっこないと思っているのは、読者である私も同じか。読了日:5月13日 著者:松本 清張ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)の感想毎度のことながら、栞子さんの本にまつわる話に引き込まれてしまう。五浦さんの気持ちが分かるかも。笑読了日:5月17日 著者:三上 延夏の葬列 (集英社文庫)の感想海岸近くのカフェで、また深夜の部屋で読んだ。沁み入るような孤独と、涼しい風、一瞬を照らす光と陰、生と死。日本語は天才だと思う。読了日:5月20日 著者:山川 方夫ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)の感想乱歩熱再び。読了日:5月25日 著者:三上 延怪人二十面相 (少年探偵)の感想怪人二十面相との20年振りの再会。ごきげんよう!読了日:5月29日 著者:江戸川 乱歩読書メーター
2013.06.02
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2013年4月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:1378ページナイス数:37ナイス蝶番の感想春と蝶番。四人姉妹のあれこれ。装画が素敵。フィーリングの物語。読了日:4月1日 著者:中島 桃果子和菓子のアン (光文社文庫)の感想たいへん美味しゅうございました。和菓子が食べたくなった。読了日:4月13日 著者:坂木 司少年少女のための日本名詩選集 10の感想草野心平の詩に出会ってから19年、授業で教えて10年目。今になって草野心平の素晴らしさを実感している。言葉の交響楽、則ち、天である。るるる りりり。ばらあら、ばらあ。読了日:4月18日 著者:草野 心平寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)の感想「博士の愛した数式」だけで小川洋子を知った気になっていた自分を恥じた。静謐な緊張感の漲る世界。死の匂い。それは決して他人事ではなかった。人は必ず一度は死ぬのだから。読了日:4月19日 著者:小川 洋子色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の感想詳細を述べないオスギと、彼の感想の文。読了日:4月25日 著者:村上 春樹射手座の感想射手座の宇宙を照らす光でありたい。と、蠍座は呟いた。読了日:4月28日 著者:石井ゆかり読書メーター
2013.05.03
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2013年3月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:2036ページナイス数:61ナイスガソリン生活の感想ハッピーカフェで読み終えた。家族で読める家族小説。ほっこり。車が好きになった。読了日:3月28日 著者:伊坂幸太郎悪果 (角川文庫)の感想初・黒川作品。どうしようもないくらいの資本主義社会で、どうしようもない男たちが、どうにかしてシノギをしている。何というリアリティ。ハードボイルドの季節だ。読了日:3月16日 著者:黒川 博行ザ・万字固めの感想あー可笑しかった〜。万城目さんと友達になりたい(笑)。読了日:3月8日 著者:万城目学ソロモンの偽証 第I部 事件の感想毎度のことながら、長編を長編と思わせない所がすごい。被害者家族、加害者、第三者の視点、すべてがしっかりと描かれていて、ぐいぐい読ませる。これからの展開が楽しみ。どこかで話していた、宮部さんの「寝不足にさせますよ」という言葉にも納得。読了日:3月3日 著者:宮部 みゆき読書メーター
2013.04.05
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2013年2月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:2171ページナイス数:46ナイス残り全部バケーションの感想ちょっぴり泣きそうになった。読了日:2月1日 著者:伊坂 幸太郎隣人。 38度線の北の感想「あんなところ誰にも撮らせたことはないんです。でもね、少しでも日本人に我々を理解してもらえたらと思ったんです。あとは宜しくお願いしますー(現地案内人)」10年前とずいぶん町並みが変わったなあ。でも、祖国で生きている人たちのキレイな眼差しは変わっていない。アリランさん、素敵な写真集をありがとうございます。写真を見て涙を流したのは、初めての経験でした。読了日:2月6日 著者:初沢 亜利変わったモノ 変わらないモノの感想変わらないモノを大切にしたい。読了日:2月6日 著者:岡田 裕佳子ぼくらはガリレオ (岩波科学の本)の感想「ガリレオは勝ったのである」読了日:2月7日 著者:板倉 聖宣谷川俊太郎質問箱 (Hobonichi books)の感想「宇宙人って本当にいるんですか?(14歳)」「いますよ。あなたもそのひとりです。(谷川)」詩人が応えた64の質問。ハッとさせられたり、フッとなったり、言葉のチョイスが素敵でした。質問箱というより、ことばの宝箱って感じ。読了日:2月8日 著者:谷川 俊太郎偉大なる、しゅららぼん読了日:2月11日 著者:万城目 学ダークゾーンの感想「クリムゾン」のゲーム性と「新世界」の想像的キャラと「悪の教典」の残酷描写と「黒い家」の業の深さの融合?!読了日:2月19日 著者:貴志祐介ともだちの感想ともだちは、たからもの。読了日:2月24日 著者:谷川 俊太郎プチ哲学 (中公文庫)の感想「ちょっとだけ前向き」になるだけで、毎日が楽しくなるんだ。ホットミルクを飲みながら、可愛いイラストと共にリラックスして読んだら「!」がたくさん浮かんだ。 読了日:2月28日 著者:佐藤 雅彦読書メーター
2013.03.01
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2013年1月の読書メーター読んだ本の数:11冊読んだページ数:2813ページナイス数:46ナイス螺旋の感想2013年の初読みは、人間愛にあふれた素晴らしい物語で、良いスタートを迎えられました。読了日:1月3日 著者:サンティアーゴ パハーレス水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社文庫)読了日:1月13日 著者:佐藤 友哉赤い水、黒い水読了日:1月13日 著者:鷺沢 萠,水崎 真奈美サーチエンジン・システムクラッシュの感想ジャケ買い。タイトルが秀逸過ぎる。主人公は生きているのか、死んでいるのか。読者はどうだろう?読了日:1月14日 著者:宮沢 章夫耳で考える ――脳は名曲を欲する (角川oneテーマ21 A 105)の感想デジタル時代に見失いがちな大切なことを、養老さんと久石さんが、それぞれシンプルな言葉で語っていて、音楽の話や脳の話としてより、人生についての話として読んだ。良い本でした。読了日:1月18日 著者:養老 孟司,久石 譲高良留美子詩集 (1971年) (現代詩文庫)の感想こころが詩を求めたとき、詩は空から降りてくるんだ。「子供は走った、夢中で走った/すると透明な光が蜘蛛の糸のように降りてきて/子供の行く手をさえぎった。」詩とは感じるもの。詩的な出会い。読了日:1月21日 著者:高良 留美子世界詩人選集〈4〉世界黒人詩集 (1975年)の感想たとえ抑圧されても魂のみなぎりを抑える事はできない。民族の叫びが、黒い血が、詩となりリズムとなり暗い川を通って、わたしたちに語りかける。読了日:1月22日 著者:詩集―1946-1976 (1976年)読了日:1月24日 著者:田村 隆一こんな夜更けにバナナかよの感想しっかりと読み応えのある本でした。障害者と健常者の共通の問題、人がいかに生きて死んでいくのか、ということを考えさせられる。途中から読むのを止められなくなった。この本に出会えて良かった。鹿野さん、ボランティアの皆さん、そしてこれを書ききった著者は濃密な体験をしたんだと思う。読了日:1月29日 著者:渡辺 一史或る韓国人の沖縄生存手記読了日:1月29日 著者:金 元栄縮図・インコ道理教読了日:1月30日 著者:大西 巨人読書メーター
2013.02.01
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2012年12月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:2635ページナイス数:44ナイスクリスマス・テロル invisible×inventor (講談社ノベルス)の感想犯人は読者。容疑者は作者? 佐藤友哉さん、心配せずに書きたいように書いて下さい。何処までも付いて行きますから。メリークリスマス!読了日:12月25日 著者:佐藤 友哉神聖喜劇〈第2巻〉 (光文社文庫)の感想本当にすごい小説だ。3年越しで読了したが、「すごい」という言葉では言い表せない。国が不穏なファシズムへと移行しつつある暗黒の現代だからこそ、再評価されるべき!これぞ文学の真骨頂ではないだろうか。読了日:12月23日 著者:大西 巨人エナメルを塗った魂の比重<鏡稜子ときせかえ密室> (講談社文庫)の感想既存の物語を破壊することで、「世界」と対峙しているのかな。ますますこの作家を追いかけてみたくなった。あ、オススメはしませんよ。読了日:12月12日 著者:佐藤 友哉フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)読了日:12月10日 著者:佐藤 友哉未来への周遊券読了日:12月8日 著者:最相 葉月,瀬名 秀明かいじゅうたちのいるところの感想たまには立ちどまって絵本を開く。いつまでも少年のこころを忘れずにいたい。読了日:12月8日 著者:モーリス・センダック手紙の感想寒い日には、詩を読んで心を温めよう。読了日:12月5日 著者:谷川 俊太郎1000の小説とバックベアードの感想小説を読んできて良かった、日本文学を読んでて良かった、生きてて良かった、この小説に出会えたのだから、一気読みした、完全に同化した、何というカタルシス、小説によって絶望し、破壊され、怒り、哀しみ、癒され、救われた全ての人に読んで欲しい、私はこの本を読むために、今まで本を読んできたのだ。本を閉じると、体中から「文字」があふれてきた。気がつくと僕は、泣いていた。読了日:12月5日 著者:佐藤 友哉ドリームキャッチャー〈4〉 (新潮文庫)の感想B級ホラー映画好ふきのキングならではの展開。スプラッタな映像がありありと浮かんできて辟易したが、それでも読ませる筆力はスゴい。長編を長編と感じさせない。それはそうと、昨夜借りたDVDは観ない方がいいかな・・・。読了日:12月3日 著者:スティーヴン キング読書メーター
2013.01.01
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しょう前 月光を看る疑うらくはこれ 地上の霜かと頭を挙げて 山月を望み頭を低れて 本を読む?詩仙・李白先生、ごめんなさい。さて、怒濤の霜月であった。とある記念大会での私が作詞をした曲のボーカルデビュー、父の還暦祝いの主催(親戚一同50人集まった)、他校への出張授業。これが2日の間に行われたことを筆頭に、吹奏楽の中央大会、愛校祭、バザー、エトセトラえとせとら。充実度120%。忙しい時期には、しかし楽しいことや嬉しいことも重なる。ある日本高校の先生と会食しながら決まったマラソン大会出場の約束、とある先生からの嬉しい便り、素敵な古本屋との出会い、筒井康隆症候群のオフ会の誘い・・・。これらは、すべて本でつながった縁である。出会いに感謝。須磨の酒仙より2012年11月の読書メーター読んだ本の数:3冊読んだページ数:1110ページナイス数:27ナイスドリームキャッチャー〈3〉 (新潮文庫)の感想物語は加速していく。読了日:11月30日 著者:スティーヴン キング殺戮ガール (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想うーん、どうなんだろう。中1の学生が「面白いから」と貸してくれたので読んでみたが。ジェノサイド、シリアルキラーなどの重いキーワードをポップ調に描くのが、若者受けするのかな? 「絶対悪」を描いた小説なら「悪の教典」の方が格上か。読了日:11月22日 著者:七尾 与史ドリームキャッチャー〈2〉 (新潮文庫)の感想ノー・バウンス・ノー・プレイ。読了日:11月9日 著者:スティーヴン キング読書メーター2012年の読書累計、63冊。21,249ページ
2012.12.01
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キングの月でした。2012年10月の読書メーター読んだ本の数:5冊読んだページ数:1839ページナイス数:39ナイスドリームキャッチャー〈1〉 (新潮文庫)の感想四巻組の第一巻、起承転結でいうと「起」。「奇」なる出来事が起こりつつある、という導入だけで300ページも一気に読ませる「キ」ングこそ「鬼」。読了日:10月27日 著者:スティーヴン キングスティーヴン・キング―恐怖の愉しみの感想著書のキングに対する愛情が、すごくよく伝わってきた。既読の作品について深められたのも嬉しい。とりわけ「ミザリー」は最近読み終えた事もあって、「ミザリー」論を楽しく読んだ(そういえば筒井康隆もこの作品を絶賛していたっけ?いや「キャリー」だったか?)。マイ・キング・ブームを呼び覚ましてくれたーデリーの地下道で眠っていた「何か」のようにー風間氏に感謝。読了日:10月23日 著者:風間 賢二ミザリー (文春文庫)読了日:10月20日 著者:スティーヴン キング,Stephen King,矢野 浩三郎スケルトン・クルー〈1〉骸骨乗組員 (扶桑社ミステリー)読了日:10月13日 著者:スティーヴン キングThe Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)読了日:10月10日 著者:伊藤 計劃読書メーター2012年の読書累計、60冊。20,139ページ。
2012.11.04
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秋といえば?2012年9月の読書メーター読んだ本の数:5冊読んだページ数:1951ページナイス数:26ナイスプロムナードの感想道夫秀介という作家がますます好きになった。これからもよろしくお願いします。読了日:9月30日 著者:道尾 秀介屍者の帝国の感想エピローグで、円城塔から伊藤計劃へのメッセージが伝わってきて涙が出た。壮大なスケールの冒険だった。語り手がドイルの創り上げたワトソン、書き手が円城塔が「働かせた」伊藤計劃だとしたら、読み手は魂を持ち言葉を持った私たちか、あるいは天国で笑みを浮かべながら世界を眺めている早逝のヒーロー。読了日:9月30日 著者:伊藤 計劃,円城 塔ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)の感想感想なんか書けっこないんだから。読了日:9月18日 著者:伊藤 計劃日本文学盛衰史 (講談社文庫)の感想「文学」はどこから来て、どこへ向かっているのか。そして、Kの正体には、身震いした。楽しみながら勉強になった。明治の小説が読みたくなった。読了日:9月16日 著者:高橋 源一郎私の心の中の朝鮮学校読了日:9月11日 著者:クォン・ヘヒョ読書メーター2012年の累計、55冊、18,300頁。
2012.10.02
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最近、更新が滞っているなァ。書くことはたくさんあるのに......。8月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:837ページナイス数:22ナイスビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)書店で探すのにけっこう苦労した。というのも全部、太田が悪い。読了日:08月25日 著者:筒井 康隆啄木―新しき明日(あした)の考察読了日:08月13日 著者:池田 功こちらあみ子読了日:08月04日 著者:今村 夏子パラダイス・ロスト柳作品は「D」シリーズが面白過ぎるだけに、他の作品に過剰に期待してしまう。それにしても「魔王」こと結城中佐、存在感あり過ぎ。いや、ないのか?(魔王だけに気配を消している)読了日:08月03日 著者:柳 広司2012年8月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2012年の累計、50冊、16,349頁。
2012.09.01
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7月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:2359ページナイス数:9ナイス啄木・ローマ字日記 (岩波文庫 緑 54-4)hukaku kyoukan site simatta noha nazedarou?読了日:07月31日 著者:石川 啄木ドーン (講談社文庫)読了日:07月29日 著者:平野 啓一郎1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)読了日:07月14日 著者:村上 春樹1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)読了日:07月10日 著者:村上 春樹1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)読了日:07月06日 著者:村上 春樹1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)読了日:07月02日 著者:村上 春樹2012年7月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2012年の累計、46冊、15,512頁。
2012.08.03
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6月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:1938ページナイス数:23ナイス読みたい、読めない、「読む」の壁 (シリーズ日本語があぶない)読了日:06月29日 著者:齋藤 孝1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉後編 (新潮文庫)再読。「空気さなぎ」が飲みたい。読了日:06月27日 著者:村上 春樹1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)文庫で再読。寒い日に飲む一杯の紅茶のように。読了日:06月21日 著者:村上 春樹サムスンの決定はなぜ世界一速いのか (角川oneテーマ21)「卵の殻を自ら割れば、生命を持った鳥になるが、他人が割れば目玉焼きにしかならない」読了日:06月15日 著者:吉川 良三夜の国のクーパー読了日:06月13日 著者:伊坂 幸太郎タイムライン〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)読了日:06月07日 著者:マイクル クライトン2012年6月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2012年度、累計40冊、13、153ページ。
2012.07.02
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5月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:2556ページナイス数:52ナイスタイムライン〈上〉 (Hayakawa novels)読了日:05月29日 著者:マイクル クライトン9・11 変容する戦争 (コレクション 戦争×文学)「戦争×文学シリーズ」に挑む。読み応え抜群。テーマは重いが、魅力的なセレクションのためどんどん読めてしまう。谷川俊太郎、平野啓一郎、重松清、辺見庸、島田雅彦の名前に興奮しつつ、同時に初めて知った作家たちの作品群の凄まじさは、生半可な批判を許さない。「これは戦争なのか、これも戦争なのか、これが戦争なのか。」戦争を変更するのは、私たち一人ひとりの積極的な選択によってのみ可能となるのだ。読了日:05月22日 著者:リービ 英雄,日野 啓三,米原 万里,岡田 利規,小田 実,楠見 朋彦,平野 啓一郎,重松 清,辺見 庸,島田 雅彦,笙野 頼子,シリン・ネザマフィ,小林 紀晴,宮内 勝典,池澤 夏樹物語論 (講談社現代新書)読了日:05月19日 著者:木村 俊介キング&クイーン (講談社文庫)読了日:05月17日 著者:柳 広司三匹のおっさん (文春文庫)中学生に薦められ、年配の方に文庫を頂いて、読んだ。主人公は還暦を過ぎた、おっさん三人組。いやはや面白かった!最大の良さは、世代を越えて楽しめることかな。続編も読まなきゃ。読了日:05月14日 著者:有川 浩東京バンドワゴン (集英社文庫)初の小路幸也。下町の古本屋が舞台、大家族が繰り広げるホームドラマ的な展開が読みどころ。シリーズだけに、この大家族の今後を、語り手の(幽霊の)おばあちゃんと一緒に見届けたくなった。読了日:05月02日 著者:小路 幸也2012年5月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2012年の累計34冊、11,215ページ。
2012.06.04
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4月の読書メーター読んだ本の数:2冊読んだページ数:705ページナイス数:27ナイス東京奇譚集再読。シンプルで不思議な5つの短篇。リハビリとしての読書。内容を忘れた頃に、また読みなおそう。読了日:04月16日 著者:村上 春樹九月が永遠に続けば (新潮文庫)鉛色の海と空に吹き荒んでいる暴力的な風雨。一艘の小舟の上にいる。海底から浮かび上がってこようとしている、奇怪な魚のような、胎児のような、のっぺりと得体の知れない何か。その白いものを近づけてはならない、と本能が警告する。しかし、それを振り払い、海中に目を凝らす。よく見るとそれは一冊の文庫本、「九月が永遠に続けば」。足下がなくなるような不安な読書体験が待っている。読了日:04月15日 著者:沼田 まほかる2012年4月の読書メーターまとめ詳細読書メーター今月は色々な本を読んでいた気がするのだけれど、読了本は2冊のみ。今は6~7冊を併読しているので、5月は読了本がドドンと増えそう。2012年の累計29冊、8,659ページ
2012.05.01
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3月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:1903ページナイス数:60ナイス第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)一度、又吉さんと読んだ本につい語り合いたい。ピースのコントを観ようと思った。読了日:03月18日 著者:又吉 直樹小説 太宰治 (岩波現代文庫)人間太宰治は、ここに、生きている。読了日:03月15日 著者:檀 一雄オー!ファーザー再読。いつ読んでも楽しい話だなー。これぞ伊坂節!読了日:03月14日 著者:伊坂 幸太郎仙台ぐらし仙台を舞台にした伊坂幸太郎のエッセイと短編が一つ。エッセイを通して伊坂さんの人の良さがユーモアとともに浮かび上がる。短編のラストで、ふふっと噴き出してしまい、周りにいた学生たちに「?」という表情で見つめられた。これからも彼の、楽しい話が読みたい。読了日:03月13日 著者:伊坂 幸太郎PKごきげんよう、おひさしぶり。読了日:03月12日 著者:伊坂 幸太郎凍りのくじら (講談社文庫)初の辻村作品。「少し・ほろり」でした。読了日:03月08日 著者:辻村 深月2012年3月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2012年の累計27冊、7954ページ
2012.04.06
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2月の読書メーター読んだ本の数:8冊読んだページ数:2292ページナイス数:36ナイス舟を編む読了日:02月25日 著者:三浦 しをんピョンヤンの夏休み――わたしが見た「北朝鮮」読了日:02月18日 著者:柳 美里ダンス・ダンス・ダンス(下)再読。こんなに面白かったのか。すごく良かった。読了日:02月15日 著者:村上 春樹ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)読了日:02月09日 著者:村上 春樹1973年のピンボール幾数回目の再読。リプレイ、リプレイ、リプレイ、ピンボールは私たちを何処にも連れて行きはしない。読了日:02月04日 著者:村上 春樹村上春樹 雑文集読了日:02月03日 著者:村上 春樹風の歌を聴け (講談社文庫)何十回と読み返したか知らないが、毎回読後感が違う。同じ風が二度と吹かないのと同じ。読了日:02月02日 著者:村上 春樹ヰタ・セクスアリス (新潮文庫)読了日:02月01日 著者:森 鴎外2012年2月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2012年の累計21冊、6051ページ。
2012.03.02
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1月の読書メーター読んだ本の数:13冊読んだページ数:3759ページナイス数:87ナイス舞姫 (集英社文庫)読了日:01月31日 著者:森 鴎外少女地獄 (角川文庫)読了日:01月25日 著者:夢野 久作赤い月―阪神・淡路大震災鎮魂の詩読了日:01月25日 著者:盧 進容マリアビートル読了日:01月22日 著者:伊坂 幸太郎希望の国のエクソダス読了日:01月19日 著者:村上 龍鬼の跫音 (角川文庫)「鬼」は人のこころの中に棲んでいるのだということを、教えてくれる。道尾秀介は、小説を書くために生まれてきたんだな。うん。・・・ん?何の音だろう?・・・誰か・・・こちらへ来・・・読了日:01月14日 著者:道尾 秀介ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)読了日:01月10日 著者:三上 延ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)本好きにはたまらない一冊。「本の虫」の店長さんと友達になりたい。(笑)読了日:01月09日 著者:三上 延日本語ほど面白いものはない―邑智小学校六年一組特別授業柳瀬さんの特別出張授業の記録。面白い!教育の在り方を考えさせてくれる。そして、日本語がますます好きになった。子供たちの力いっぱい遊ぶ姿や、話を聞くときの瞳の輝きが浮かぶようだった。子供たちの可能性は無限大である!読了日:01月05日 著者:柳瀬 尚紀殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)心臓が止まるかと思った。読了日:01月05日 著者:真梨幸子恋する原発タカハシさんは、今でないと書けない、今だからこそ書ける作品を書いた。徹底的に馬鹿馬鹿しい話を書いた。だけど、現実の馬鹿馬鹿しさには敵わないのであった。不真面目に真面目なのではなく、真面目に不真面目なのだ。他人にはあまり勧められないけど、個人的には大好きです、高橋源一郎。読了日:01月04日 著者:高橋 源一郎傍聞き (双葉文庫)人間ドラマとミステリーが巧みに融合した短編集。初読みの小説(平山夢明「或るろくでなしの死」)とは、見事に正反対な話でした(笑)。人間も捨てたものじゃないぞ!と、少し救われた気分。読了日:01月03日 著者:長岡 弘樹或るろくでなしの死2012年の初読み。平山夢明の描く狂気は、ホンモノだと思う。圧倒的というか桁外れというか。兎に角、読む際には、物語の魔物に殺されないように気をつけましょう。読了日:01月01日 著者:平山 夢明2012年1月の読書メーターまとめ詳細読書メーターこのペースだと年間100冊読めるぞ!と思うのは、一月の常だが、なかなかそうはいかないのよねー。
2012.02.01
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12月の読書メーター読んだ本の数:8冊読んだページ数:2609ページナイス数:56ナイスジェノサイド読了日:12月30日 著者:高野 和明楽語・すばる寄席読了日:12月26日 著者:夢枕 獏15歳の寺子屋 落語が教えてくれること落語の入門書としても最適だと思った。落語家って語りが上手いもんだから、まるで落語を聞いているようにすらすらと読んだ。読み終えて東京の知人に電話。「正月に上京するから新宿の末広亭に寄席観に行こうや!」「いいね!」読了日:12月15日 著者:柳家 花緑短編小説を読もう (岩波ジュニア新書)【読みたくなった短篇】松本清張「天城越え」他9編、山本周五郎「その木戸を通って」、太宰治「きりぎりす」【読み返したくなった本】夏目漱石「夢十夜」、シャーロック・ホームズ、江戸川乱歩、芥川龍之介、森?外、星新一、阿刀田高。読了日:12月15日 著者:阿刀田 高小澤征爾さんと、音楽について話をする至福の時間だった。「はじめにー小澤征爾さんと過ごした午後のひととき」の文章の美しさに、ちょっと泣きそうになった。素晴らしい対談。音楽と文学にたいして真摯でいたいと思った。村上春樹も小澤征爾も「それをやらないわけにはいかなかったのだ」。読了日:12月13日 著者:小澤 征爾,村上 春樹虚航船団 (新潮文庫)読了日:12月11日 著者:筒井 康隆朗読の楽しみ―美しい日本語を体で味わうために作者が朗読の魅力を、美しい日本語で綴っている。朗読とは「作品をきちんと聞き手に手渡すこと」「解釈であること」「演奏であること」などを学ぶことが出来た。樋口一葉と「源氏物語」、森?外も読みたくなった。授業でもしっかり「朗読」しようと思った。読了日:12月07日 著者:幸田 弘子なぜ国語を学ぶのか (岩波ジュニア新書)なぜ国語を学ぶのか。目的意識を持って学ぶのとそうでないのとでは、雲泥の差があるだろう。高校生向けの本だが、中学生にも国語教師にも読んで欲しい。巻末の参考図書一覧に「本の森の狩人(筒井康隆)」が入っていてニヤリ。読了日:12月02日 著者:村上 慎一2011年12月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2011年度は、累計24,417ページ。計75冊でした!小説以外も積極的に読んだ一年でした。2012年は、、、さらなる飛躍の年にしたい。読むぞ!!
2011.12.31
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11月の読書メーター読んだ本の数:5冊読んだページ数:1530ページナイス数:59ナイスメディアに心を蝕まれる子どもたち (角川SSC新書)メディアを警戒せよ。読了日:11月30日 著者:有田 芳生嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト日本中からの「嘘みたいな本当の話」をテーマ別に募集し、高橋源一郎と内田樹が選んだ全て実話の149のショートストーリー。随時募集とのことなので、一度送ってみようかな。少しワクワクしてきた。読了日:11月26日 著者:人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。「二回立ち読みした本は買っておいて間違いはない」のフレーズに惹かれて買った。人生で、これから起こることのすべては、すでにどこかの誰かが本に書いてくれている、というシンプルな事実をシンプルな言葉でまとめている。読みやすく、深い。大学時代に1万冊の本を買った著者ならではの本。出会いに感謝。読了日:11月17日 著者:千田 琢哉モダンタイムス(下) (講談社文庫)単行本よりスピード感と荒々しさが軽減され、味わいがより深くなったような気がする。魔王→ゴールデンスランバー→モダンタイムスと読むのが一番良いかな~、そのあとは再読の無限ループ。読了日:11月10日 著者:伊坂 幸太郎モダンタイムス(上) (講談社文庫)3~4度目の再読。「感想はなー、要約できねえんだよ」読了日:11月06日 著者:伊坂 幸太郎2011年11月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2011年度 累計21,808ページ。計67冊。
2011.12.02
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忙しいほど読書がすすむの何でだろ~う。10月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:2602ページナイス数:79ナイス箱庭図書館久々の乙一。読者のボツ作品をリメイクした短編集らしいが、どれもこれも乙一テイストにあふれていて、愉しく読んだ。「青春絶縁体」が個人的に好き。あと、本の虫である潮音さんと友達になりたい。笑読了日:10月29日 著者:乙一リトル・ピープルの時代読了日:10月22日 著者:宇野 常寛ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉 (文春文庫)読了日:10月15日 著者:石田 衣良月と蟹道尾秀介という作家の凄さを感じた。物語を紡ぐ力、子供の心の闇を描く力は本物。トリックに頼らない真っ当勝負に、直木賞受賞にも余りある迫力を感じた。他の作家に真似は出来まい。彼と同時代に生まれたことに感謝。読了日:10月11日 著者:道尾 秀介ブンとフン (新潮文庫)読了日:10月06日 著者:井上 ひさしファントム・ピークス (角川文庫)脅威の「何か」は正体不明だからこそ怖い。正体が分かってもなお怖い。もっとも人間の愚かさが一番怖い。映画を観るように一気に読んだ。読了日:10月05日 著者:北林 一光茨木のり子の家凛とした人は、たしかにそこに居た。読了日:10月04日 著者:茨木 のり子もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらマネジメントの入門書としては最適な本だと思う。高校野球の青春物語としても楽しめる。身につまされる思いで読んだ。勉強になりました。読了日:10月03日 著者:岩崎 夏海あるキング再読。二度目のほうが楽しめたかな。語り手とシェイクスピアと伝記のパロディとして読んだ。伊坂さんには、このような作品も意欲的に書いて欲しい。とキュリー夫人は思いました。読了日:10月01日 著者:伊坂 幸太郎2011年10月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2011年度 累計20,278ページ。計62冊。
2011.11.02
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9月の読書メーター読んだ本の数:3冊読んだページ数:1188ページナイス数:30ナイスペンギン・ハイウェイ少年と、ペンギンと、お姉さんと、冒険の夏。子供に薦めたい本。読むとノートを持ち歩きたくなる。読了日:09月18日 著者:森見 登美彦風の中のマリア (講談社文庫)読了日:09月05日 著者:百田 尚樹カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)道尾秀介の叙述トリックには、毎回驚かされてきたが、この本を読み終えて分かった。彼は稀代の「詐欺師」で「マジシャン」なのだ! これからも喜んで騙されましょうぞ。読了日:09月03日 著者:道尾 秀介2011年9月の読書メーターまとめ詳細読書メーター2011年度 累計17,676ページ。計53冊。
2011.10.01
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8月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:2217ページナイス数:63ナイス恋文の技術 (ポプラ文庫)森見登美彦の書簡体小説。読みながら三島由紀夫の「レター教室」を思い出したが、氏によると「夏目漱石書簡集」を読んだのが執筆のきっかけだとか。改めて森見作品の愉快さを感じた。読み終えて、少し手紙を書いてみたくなった。読了日:08月30日 著者:森見 登美彦奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち目から鱗。こんな授業を受けてみたかった。「スピードが大事なんじゃない」「すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなります」素晴らしい授業でした。エチ先生の授業に全霊をかけて取り組む姿勢、生徒への眼差しから学ぶことが多かった。自身の授業に活かすべく頑張りたい。「銀の匙」も読んでみよう。読了日:08月16日 著者:伊藤 氏貴清冽―詩人茨木のり子の肖像「倚りかからず」に生きた茨木のり子の評伝。参考文献として読み始めたのだが、詩人の凛とした姿勢に魅せられ、自らの生き様を恥じた。自分の感受性くらい、自分で守れ、馬鹿者よ。読了日:08月15日 著者:後藤 正治虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)生きているうちにこのような小説に出会えることは、僥倖というべきだろう。昨夜、夢の中で伊藤計劃氏に出会った。全身黒ずくめの彼は車椅子に座っていた。私は、初対面の彼に、いかにこの作品が凄いかというのを伝えようとするのだが、彼は何も答えてくれなかった。目が覚めると、枕の横に開かれた「虐殺器官」があったのだった。読了日:08月04日 著者:伊藤 計劃これが指揮者だ―こっそり教えるその秘密 (100% music (8))指揮と指揮者というものを、分かりやすく、やさしく噛み砕いて質問に答え、気軽に読める本。「さる出版社が絵画の技法に関する本を書いてくれと言ってきた。私は書いてみた。それを読みなおしているうちに、画の描き方が分かった」(サルバドール・ダリ)読了日:08月02日 著者:斎藤 純一郎悪の教典 下再読。上巻と下巻では、テイストが変わってくるのだが、もう読み止めることは出来ない。ポイント・オブ・ノー・リターン。目眩を感じ、本を閉じると、遠くからかすかな口笛が聞こえて・・・。読了日:08月01日 著者:貴志 祐介悪の教典 上現代社会における最も邪悪な教科書。再読。読了日:08月01日 著者:貴志 祐介読書メーター
2011.09.01
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7月の読書メーター読んだ本の数:9冊読んだページ数:3542ページナイス数:42ナイス海辺のカフカ〈下〉物語を読み終えた時、君はきっと物語の一部になっている。ナカタさんとホシノくんが良い味出しまくり。再読了。また10年後に読むかも。読了日:07月30日 著者:村上 春樹海辺のカフカ〈上〉10年振りの再読。十分寝かせて読み直しただけに手応えばっちり。この作品は一つの文学的事件ではなかろうか。神話的リアリズムにおけるエンタアテイメントの極地ともいうべきハルキズム。読了日:07月25日 著者:村上 春樹顰蹙文学カフェ (講談社文庫)読書探偵タカハシさんとエイミー姐さんが文学について顰蹙なゲストを招きあれやこれやと語り尽くす鼎談集が面白くない訳ない。書評対談ものとしては、今までで一番楽しく読めた。続編を期待。読了日:07月19日 著者:高橋 源一郎,山田 詠美骸の爪 (幻冬舎文庫)道尾秀介が主人公なので、エッセイ紀行ものかな?と思って読んでいたが、探偵もののミステリーだった。この作家の作品は、毎回新しい発見があり、読むたびにじわじわと好きになる。じわじわ、というのがポイント。読了日:07月18日 著者:道尾 秀介青の炎 (角川文庫)やるせないなあ。青春だもの。読了日:07月17日 著者:貴志 祐介ジーン・ワルツ (新潮文庫)読了日:07月14日 著者:海堂 尊世界一わかりやすいフロイト教授の精神分析の本読了日:07月09日 著者:鈴木 晶芥川龍之介 羅生門 (デカい活字の千円文学!)芥川「では何を鑑賞すれば好いか? わたしは古来の傑作を鑑賞するのに限ると思います」Twist「ごもっとも」読了日:07月09日 著者:芥川 龍之介プリンセス・トヨトミ万城目氏は大嘘を壮大なスケールで描くに関しては、希有の天才だ。愛情たっぷりに「くだらない」と私がつぶやいた7月9日、大阪が全停止した。読了日:07月09日 著者:万城目 学読書メーター今年の累計は43冊。14,289ページ。
2011.08.01
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6月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:1255ページ天地明察夢を追う人の美しさを感じた。学問の素晴らしさも感じた。そして何よりも、その時代を追体験できる喜びを感じた。小説って良いなあ。読了日:06月25日 著者:冲方 丁LD・ADHDは病気なのか? (講談社プラスアルファ新書)読了日:06月11日 著者:金澤 治戦後短篇小説再発見15 笑いの源泉 (講談社文芸文庫)「笑い」は低級な娯楽などでは決してない。笑いには人生経験に基づいた深い洞察と鋭い批評がある。願わくば、今後の文学に上質な笑いが絶えないことを。読了日:06月07日 著者:新世界 (角川文庫)面白かった。と、ミステリ小説を読み終えたあとのように、感想を漏らしても良いのか。原爆の恐ろしさを描いているのだが、それが上質のエンターテイメントに仕上がっているのは、柳氏のマジックによるものだ。読了日:06月06日 著者:柳 広司読書メーター今年の累計は34冊。10,230頁。
2011.07.07
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5月の読書メーター読んだ本の数:6冊読んだページ数:1554ページ神様のカルテ 2読了日:05月31日 著者:夏川 草介神様のカルテ読了日:05月27日 著者:夏川 草介謎解きはディナーのあとで「お嬢様の目は節穴でございますか?」この一言に尽きる。読了日:05月26日 著者:東川 篤哉吾輩はシャーロック・ホームズである (角川文庫)ホームズファンと夏目ファンとシェイクスピアファンを満足せしめ、かつ一般の読者をも楽しませる上質なパロディ小説。文体までホームズシリーズの日本語訳に似ているなんて!すごいな~。読了日:05月19日 著者:柳 広司硝子戸の中 (新潮文庫)硝子戸の中には、思索し、苦悩し、批判し、ときには微笑する人間・夏目金之助が居た。「こころ」読後のリハビリに読んだ。日本語が素晴らしい。読了日:05月17日 著者:夏目 漱石こころ (新潮文庫)約15年振りの再読。当時は「私」の視点で読み、先生の遺書にとまどったが、今回は明らかに「先生」の視点で読んだ。深いところまで入り込みそうで、危ないところだった。傷ついたのは誰の「こころ」?読了日:05月12日 著者:夏目 漱石読書メーター5月は6冊。何かと夏目漱石に因縁のある作品群だったような。2011年度、累計30冊。9450頁。
2011.06.01
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4月の読書記録。21)シアター! /有川浩 P330(4/8読了) ★★★★★22)ハッピーロンリーウォーリーソング/桝野浩一 P190 (4/16読了) ★★★☆☆23)宮沢賢治/馬場正男 P175 (4/19読了) ★★☆☆☆24)シアター!2/有川浩 P381 (4/25読了) ★★★★☆ 今月は4冊。2011年の累計7,899頁。
2011.05.17
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3月の読書記録。15)蜘蛛の糸・侏儒の言葉 /芥川龍之介 P223(3/1再読) ★★★★☆16)女学生の友/柳美里 P267 (3/6読了) ★★★☆☆17)漂流 本から本へ/筒井康隆 P208 (3/11読了) ★★★★☆18)LESSON/銀色夏生 P128 (3/11読了) ★★★☆☆19)ジョナさん/片川優子 P240 (3/21読了) ★★☆☆☆20)新解さんの謎/赤瀬川原平 P317 (3/26読了) ★★★★☆ 今月は6冊。2011年の累計6,823頁。
2011.04.14
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遅ればせながら2月の健忘録。10)他人事 /平山夢明 P330(2/2読了) ★★★★☆11)ソロモンの犬/道尾秀介 P388 (2/12読了) ★★★★☆12)死神の精度/伊坂幸太郎 P345 (2/13再読) ★★★☆☆13)笑わない数学者/森博嗣 P346 (2/23読了) ★★★☆☆14)オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎 P464 (2/27再読) ★★★★☆ 今月は5冊。2011年の累計5,440頁。
2011.04.14
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