2005.01.30
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
相変わらず低温が続いてるスイス・ツェルマットです。

タップリ雪が降ったので、スキーヤーやスノーボーダーには
嬉しい晴天ですが、先週から目立って増えてるのが凍傷(とうしょう)になる方です。

凍傷とは…

強度の寒気が人体に作用して全身または局所に起こる障害。
全身性凍傷は倦怠感・睡気、体温の低下、さらには死(凍死)を来す。
局所性凍傷の軽症はいわゆる霜焼で、
患部は血行障害を起こして灼熱感・かゆみを呈し(第1度)、
さらに高度の場合、水疱形成(第2度)、

著しい場合は、皮下の筋肉や骨までが壊死に陥る(第4度) by 広辞苑

ゲレンデで楽しく滑っていても、
ちょっとした油断から凍傷になってしまうことは少なくありません。

上記の通り、凍傷の症状は重症度の軽いものから第1度から4段階に分類されていますが、
深度を素人が判定出来るものではありません。

顔など凍傷部位に跡が残ってしまったりする事もありますし、
最悪の場合、凍傷部位の切断・切除しなければならない事もありますので、
おかしいと感じたら(思ったら)、直ぐに通院をお薦めします。

ツェルマットのドクターは、365日24時間体制で緊急医療体制を組んでいます。
担当医に関しては、滞在先のホテルや観光局、日本語インフォメーションセンター等で確認可能です。


なぁ~んて書いてますが、


場所は、クラインマッターホルン地区のスキーエリア。
風の無い快晴でしたが、気温はちょっと低めで、朝から充分に気をつけていました。
厚めのフリース二枚重ねで作った耳たぶまですっぽり隠れる帽子をかぶり、上からゴーグルで押さえ、
更にフリースのネックウォーマーで首から顔半分まで覆面のように顔を被い、
防寒はバッチリ(ゲレンデじゃなかったら怪しいですが。笑)だった筈なのです。


1.6kmの直滑降をビューンとノンストップで気持ちよく滑った後、
なんだか耳たぶが両方ともおかしいのです。
ゴワゴワするというか、皮膚が突っ張るというか、自分の物じゃ無いみたい…。

同行していたメンバーに「耳たぶが変」と訴え、見て貰ったら、既に耳たぶは灰白色。

通常、凍傷の段階として
痛み → 感覚麻痺 → 皮膚の壊死 などと言われますが、
私の場合は、冷たさで痛みを感じる事なく麻痺してしまったようなのです。

原因は、帽子の耳たぶを覆っていた部分が、滑ってる時に後ろへたなびいた為
その部分に風がモロ当たっていたのです。涙
本人は風を切って、そりゃぁ楽しく滑っていたのですが・・・。

距離にして1.6km、それもクラウチングで直滑降ですから、
どのくらいでしょう、時速30kmで滑ったとしても約3分といったところでしょうか。
たった、これだけの時間で凍傷になってしまったのです。

幸い、うちのメンバーは救命講習や救急手当等の講習を定期的に受講してますので、初期処置は万全。
ですが、普段なら処置出来る当の本人もこの時ばかりは『耳なしホウイチ』気分。

街へ下りて診療所に直行したのは、言うまでもありません。

メンバーの手早い処置のお蔭もあって、
耳たぶは壊死することもなく4週間の通院で治りました。

という事で、皆さん、くれぐれもご注意を。


以下、凍傷に関するWEBサイトと書籍をご紹介しておきます。

タカバンスポーツ整骨院鍼灸院クロスフィンガーズ 体を大事にする知恵袋

山と渓谷社『安全登山ノート』 寒さによる障害(凍傷&低体温症)

低体温症と凍傷―ふせぎ方・なおし方
出版社:山洋社
著者名:J.A.ウィルカースン
翻訳者:栗栖 茜
ISBN:4915594076
判型/頁:196 頁
定価:¥1,575 (税込)
発売日:1990/03


☆今日の天気☆
【天気】晴れ
【気温】Zermatt -16, Kl.Matterhorn --℃, Gornergrat -15℃, Rothorn -14℃ (08:15am)
【マッターホルン】マッターホルンは全景見えています

☆今日のイベント&ツアー☆
08:45 スイス側ゲレンデ1周SKIツアー(日本語)
17:30 スイスワイン試飲会 by 日本語インフォメーションセンター
(注)
各イベント・ツアーは有料。参加には事前予約が必要。
詳細は、ツェルマット日本語インフォメーションセンターにて。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.02.02 14:55:06
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: