【ジプシーの館】

'04-2-(1)



【目指せ、AT限定!】

運転免許、この熟女にはまったく必要のない代物。
過去に数回ほど、印鑑登録する際に原付免許くらいあれば即日登録できるのになぁ、
(顔写真付の身分証明書が必要。パスポートも所持していないので。)
というメリットを感じたくらいでとりたてて欲しいとすら思ったこともない。
そんな熟女が
運転免許(しかもAT限定とはいえ普通自動車の)を取ることにしたのはなぜか?
実は無事取得できた今でも、なきゃないでほんとはちっとも不自由はないのであるが・・・。

この熟女は、首都圏にある某東京都との隣接地域から、
東海地方の「某県ガタガタ郡」(仮名)へと嫁いできた。
都市部と違い、田舎ではクルマの免許くらい持っていないと不便である。
せめて原チャリくらい乗れないと何かと不自由だろうと初めはそんなつもりでいた。
が、実際移住してきてもおかげさまで都会ほどではないが電車もあるし、
スーパーへの買い物なんて軽車両チャリチャリで充分だったりしたので、
(この熟女はチャリリングでの活動範囲が広いのだ)
いずれ原付免許でも取るか、くらいのことは考えていた。
“いずれ”というのは
“いつでも気が向いたときでよい”“気が向かなければ別に取らなくてもよい”
という意味である。
ましてやクルマの免許なんて、
そんなカネのかかることをこのケチケチ熟女が望むはずもあるまい。
ま、亭主は運転の交代要員がいてくれたらいいのにとか、
免許を取れない人間の負け惜しみだくらいにしか思っていなかったようであるが・・・。

そんな熟女、あるとき妊婦になってしまった。
当時チャリチャリ通勤だった熟女、
35歳の初産妊婦でチャリリングなんてそんなスリリングなことをする勇気はない。
だからといって、
妊娠初期で徒歩通勤するには遠すぎてイコール通勤手段を絶たれてしまったのだ。
なので、
それをいいことに即座に退職の話を進め(早く辞めたくてしょうがなかったのだ)、
退職日までの残りの期間、同僚にクルマで送迎してもらう(※1)ということになり、
そこで初めてクルマの運転免許があれば世間様に迷惑をかけずに済んだのになぁ・・・
とその必要性を痛感したのである。
たとえ自分のクルマがなくても免許さえあれば(もちろんペーパーじゃ無意味だが)、
クルマ通勤の亭主には公共交通機関で通勤してもらい(※2)急場をしのぐ
という手も使えるのである。
また、小さな子供がいれば、クルマの免許はますます必要になってくるかと思われる。

※1 通勤時間帯の都合で亭主による送迎はムリ。
※2 亭主は電車やバスなどの乗り物が好き。

そんなわけで、出産してしばらくしたら教習所通いをするか、
と、やっと本気になったのである。
実は時間に余裕のある妊婦のうちに通いたいが可能だろうか?
くらいのことをタクランでいた。
が、その後(退職後しばらくして)あっけなく流産してしまった熟女。
んじゃ、やっぱり必要ないじゃん、と思ったりもしたのであるが、
(最初はそんなことより精神的に参っていてそれどころではなかったし)
今度いつまた必要性を感じるような事態に遭遇するかわからないので、
(とりあえず妊婦になることでは想定していない)
この際、教習所通いが可能となった時期が早まったのだと思うことにした。
幸か不幸か(笑)、当家から徒歩数分のところに
「ガタガタ自動車学校」(仮名。以後、単に“教習所”と表記する。)がある。
まるで、
ココで運転免許を取りなさい、
そのためにこの地域へ越してきたんだぞといわんばかりの場所なのである。
(新婚当初は隣町の賃貸住宅で過ごし、現在は分譲マンションに居住している。)
決めたら早い熟女(決めるまでは1年以上だ、長かったな。)、
早速インターネットで料金を調べ、
割引シートを印刷し、
銀行口座から現金を引き出し、
教習所へ申し込みに行くのであった。
AT限定でさらにネット割引を利用しても30万円弱。
もちろん規定時限をオーバーすれば別途追加料金が発生する。
これまでに取得した資格の中で、これほどカネのかかるものがあっただろうか・・・?
ケタがひとつ違うぞ。ま、こうなりゃ意地でも取得するしかないな。
目指せ、AT限定!目指せ、規定時限内合格!


~第1段階~

【入校初日】

実はショッパナの視力検査でアヤシかった熟女。
このところコンタクトレンズでずっと目の調子が悪かったので、
もう5年も前に作った眼鏡を使用。それの度が合わなくなってきたようだ。
こんなところでいきなり落とされても困るなぁ。既に30万円弱納入済みなんだから(笑)。
ちょっとオマケっぽかったものの、無事クリア。
ま、視力矯正小道具使用の場合、その小道具を調整すればいいだけのハナシなんだから。
が、油断するな、まだ適性検査の筆記もあるのだ。
あんまりひどかったら教習、受けられないのだろうか・・・?

今後、
どのように教習が進んでいくのかなんとなくわかったようなわからないような状態で、
(ちゃんと説明はきいたけど)
その日は学科1時限と技能1時限(ゲーセンにあるような機械で体験)が必須。
これを受講していない者は次へ進ませないのだ。
とはいえ、入校初日の予定の中にちゃんと組み込まれている。
あとは学科に関しては
渡された時間割表を見て、項目番号の順番は関係なく、
必要な授業を自分の都合の良い時間で拾って受講する(予約不要)。
技能(以後「乗り物教習」と表記する)に関しては自分で予約を入れいく。
どれくらいの期間で免許取得可能かはある程度自分次第。
これは「スタンダードコース」だから。
早速、翌日に学科を1時限取ることにし、乗り物教習も1時限予約した。
こんなショッパナからもう実車を操作するなんて、ちょっと驚きだった。
てっきりある程度理論をアタマに入れてから、
「それではどうぞ~!」といった具合になるのかと思っていたのである。

ところで同じ日、
年の頃はこの熟女と同じくらいと思われる女性(松本サン・仮名)が一緒に入校している。
休憩時間などにチラチラッと話してみると、
松本サンは
お子さんを教習所内の託児所(最近は託児施設完備の教習所が多いようだ)へ預けたり、
送迎バスを利用するらしい。
それらは前日までに予約が必要となるため、なんだかめんどくさそうだ。

よかったね、子ナシ&近隣住民で・・・


【学科教習】

学科教習は、

『遅刻、居眠り、私語、授業に無関係な行為
(時間表やコース図を見たり、携帯電話を鳴らすなど)をした場合は、退室を命じます。』

とな。
「退室」させられたらその教習は未受講扱いとなるので時間がもったいない。
が、まぁ、こんなのマナーとして当然のことである。
それより、教室内には順に前の席から座っていけとご丁寧に貼り紙があるのだが、
やっぱりみんな後ろの席の方がいいのだろうか・・・?
熟女は自分がいちばん早く教室に到着したら、
せっかくだからいつも貼り紙のご指示通り、最前列(しかもど真ん中)に着席。
が、たいていの人はいちばん早く教室に入っても、最前列を避けて2列目、
または最前列でも左、中、右の3列あるうちの左側か右側に着席したりする。
そんなにど真ん中の最前列ってイヤなものだろうか・・・?
少なくとも後ろの席と、右側の席のメリットがわからんな。
というのは、
教材のレーザーディスク(そう、もうビデオの時代じゃないのね・・・)の画面が
教室の左前方にあるので、
実はど真ん中の最前列より、左側の最前列の方がお得な気がするのであった。

そのレーザーディスクの映像を見ながら熟女がいつも気になっていたことがある。
それは、このロケ地はどこなのだろう?ということ(笑)。
熟女、ドラマのロケ地巡りになんぞまったく興味はないが、
この映像に登場する場所を晴れた日に散歩したら気持ち良いだろうなぁ、
なんてちょっと現実逃避か?
ある日、登場するクルマのナンバーからして関東であることが判明。
また、たまたま映ったバス停に表示されているバス会社名や停留所名からして
おそらく横浜市であろうこともわかる。
が、出演者のおねぇさんの服装や髪型などからして、
ざっと15~20年くらい前のものと推測される。
ということは、今、仮にそのロケ地を訪ねてみても、
きっと開発が進んでいたりして、全然違う風景になっているかもしれないな。
あ、そんなことばかり考えてちゃんと勉強してないだろうと思ったら大間違い。
子ナシ専業主婦で時間がタップリある熟女は
予習・復習と「練習問題」を家事よりキッチリこなすのだ(ちょこっとウソ)。
ちなみに「練習問題」は、今はパソコンでできちゃう時代なのだ。
入校初日にIDとパスワードの入ったカードを渡され、
それを入力すればネット問題集で練習ができる仕組みになっている。
(ちなみに乗り物教習の予約もネットでできる。)
ドリル式の問題集を受付にて1,500円で販売していると聞いたのだが、
必要以上にカネをかけるのが大嫌いなケチケチ熟女は、
主にタダでできるこの方法で勉強していたのである。
(もちろんADSLの定額料金や電気代はかかっているが・・・)

さて、入校初日から1週間程度で、第1段階の学科教習は全部受講し終えた熟女、
するとすぐ、「学科テストを受けてください」と書かれた細長い紙が教習簿に挟み込まれる。
この学科テスト(正式名称:「仮免前効果測定」)に合格していないと、
乗り物教習の修了検定の受験資格を満たせない。
が、学科教習はある程度自分の好きなように受講できたが、
乗り物教習は予約が思うように取れなかったり、
なかなか習得できずに先へ進めなかったり(こちらの原因のほうが大きい?)で、
まだまだ先のハナシだったりする。
が、以後、乗り物教習に専念するためにも早めにやっつけておくことにした。
いつもネット問題集で練習していた熟女、ここでちょっと戸惑う・・・。
というのは、ネット問題集では仮免試験用の練習問題50問の制限時間は30分なのに対し、
この学科テストは20分でやれというし、
ネットの練習問題はマウスで○か×をピコッとクリックするだけで解答できるのに対し、
この学科テストはマークシートを鉛筆で塗り潰さねばならない。
このマークシートのマークを塗り潰すのに手こずる熟女。
意識すればするほどはみ出したりしてしまう。
以後、鉛筆の芯はできるだけ丸っこくしていこう、と決めた。
また、不正行為防止策として、
実際に免許センターでも使われているという方法でやるという。
(問題用紙を解答用紙の横に置くのではなく、
問題用紙で解答用紙をいちいち隠しながら解答していく)
問題用紙をペラペラするのに余計な時間がかかるではないか。
とはいえ制限時間には余裕があるほどで、たぶん、イケるだろう、と手応えを感じつつも、
結果が判明するまではやはり心配だ。
が、結果は、なんと100点満点での合格だった(90点以上で合格)。
そのあとの乗り物教習で、教習簿に記録された点数を見て指導員のセンセー曰く、

「スゴイねぇ、いくら勉強したって一発で100点なんてなかなか難しいよ。」

そんなふうに誉められ(オダテられ?)、すっかりゴキゲン熟女。
が、しかし、この学科テストの2日ばかり前に判明した適性検査(筆記)の結果によると、

運転適性度(5~1)→ 2、 安全運転度(A~E)→ D

さらに細かく「○○力」だの「□□性」だの「△△度」だのと項目があるのだが、
どれひとつとして「A」がない。えぇ、ひどいもんですわ(笑)。
まぁだいたいそんなもんだろう(ほとんど適性がないだろう)とは思っていたので
今さらさほど驚きゃしないけどね。
そんなわけで、学科だけは問題なさそうな熟女であるが、
実際に運転するには問題だらけな気がするな。


【乗り物教習】

入校初日の乗り物教習1時限目は、シミュレーターを使用しての模擬AT教習である。
ハンドルの握り方、回し方、などを体験する。
その次からは早くも実車を使用しての教習となり、
シミュレーターでさえついていけなくなりそうだった熟女、
ほんとに(いきなり実車の運転なんて)できるわけがない、
と早くも落ちこぼれを半ば覚悟する。
そもそも初めから技能で手こずることは予想していた。
が、もしかしたら意外とすんなりイケることもあるかも?
な~んて淡い期待も抱きつつ、臨む。う~ん、やっぱりダメぢゃ~ん!
ハンドルを切るタイミングや回す量がわからない。
どうやらハンドルにばかり目が行くのがいけないらしいのだが、
ハンドルから目を離すと
もうどれくらいハンドルを切ればいいのかますますわからなくなりそうなのだ。
軽車両チャリチャリならハンドルなんか見ずに、ちゃんと前を向いて運転できるのだが・・・。
そんなわけで、規定時限内合格は早くもあきらめモード。
その後は
いくつオーバーするだろうか?(追加教習料金は全部でいくらになるだろうか?)とか、
早く(この50分間の教習が)終わらないかなぁ?などと、
そんな余計なことをついつい考えてしまい、それで余計に習得が遅れたような気がするな。

熟女の通う教習所は指導員の指名予約ができるところだったのであるが、
どの指導員が良いか悪いかなんてわかるはずもない。
亭主も同じ教習所で普通免許を取得しているので
参考になりそうに思われるかもしれないが、
もうかれこれ17年前というので随分顔ぶれも違っているだろう。
なので、
最初は誰でも一緒だろう、とにかく自分の好きなペース優先で予約を取れ、と考えていた。
が、実車乗り物教習4回目のときだったか、
一度、ずっと雑談ばかりのおしゃべり指導員に当たり、
なんだか余計なことで気を取られて集中できない気がして
(ほんとは緊張している教習生を和ませるつもりだったんだろうけど)
その指導員を避けるためには他の誰かを指名するしかない、という結論に達した。
“他の誰か”といっても、やはり誰が良いのか悪いのかなんてわからん。
が、
それまでの乗り物教習の中で唯一熟女の方から合格点を与えられた(笑)指導員がいて、
以後、その指導員をずっと指名することに決めた。
確か、実車乗り物教習3回目に当たった指導員である。
それに、適性検査でもわかるとおり、
適応性がない熟女には
指導員が代わる代わるでやってくるより1人に絞った方がやりやすいのだ。
ちなみに、
実車乗り物教習1回目の城みちる似のセンセーは
あんまりうまくコツを教えてくれなかった(気がする)し、
2回目のG3センセーは
1回目よりはいいのか?と思ったがなんだか言葉がよく聞き取れなくて・・・(笑)。
が、3回目の草刈正雄と斉藤洋介を混ぜたような(?)顔立ちのセンセーは、
初めて的確な指導をしてくれたような気がしたのだ。
それで、ネット予約のメンテナンス終了時刻(午後7時半頃)を狙って
いち早く押さえるようにしていた。
仕方ないがその指導員の指名ができるかどうかで予定が組まれるカタチになってきた。
できれば1日1時限を毎日、といきたいところであるが、
それが叶わねば、予約が入れられずに空いてしまう日の前後どちらかの日に、
2時限取れるなら取っておこうという作戦を企てた。
その2時限は、できるだけ連続にはせず、朝1時限、夕方1時限、
というように間を空けるようにした。
というのは、教習所の近隣住民熟女には、

一旦当家高級マンション(笑)に戻る → 昼ごはん → 昼寝 → 予習復習

というワザがなせるので、そのやり方が気に入ったのだ。

ところである日、熟女はふと気づく。
いつももっと遠くを見ろ、目線を行く先へ向けろとよく注意を受けるのであるが、
実はチャリリング中も
近く(前輪のちょっと前、要するに下の方)ばかりを見ていたようなのだ。
道に落ちている犬のフンをよけるために下を見ていたという説もあるが(ほんとか?)、
遠くを見ていれば自然とそんなもん視界に入るものなのだ。
むしろ早めにその存在を認知できるのでよけやすくなるはずなのだ。
そうか、目線の移動の練習(?)ならチャリリングでもできる。
これでクルマでも
カーブや右左折のときのハンドルを切る&戻すタイミングがうまくいくようになる(はず)。
以後、軽車両チャリチャリでもそんなことを意識しながら走ってみるようになった。
そう、呑気に鼻歌で演歌のこぶしを練習しながらタラタラ走っている場合ではないぞ。
実は、また別の機会に気づいたのだが、
チャリリングでもびゅんびゅん飛ばしているときは、
これまでもわりと遠くを見ていたようなのだ。
ということは、
もっとスピードが出るクルマの運転ではなおさら自然と遠くへ目線を向けていないと
おかしいのだ。
子ナシ専業主婦で時間がタップリある熟女は
予習・復習はイメージトレーニングで家事よりキッチリこなすのだ(ちょこっとウソ)。
ちなみにイメージトレーニングは、こんな方法でもできちゃうものだ。
それは、亭主の運転でどこかへ出かけるとき、
今まで何気に外の景色をただボーっと見ていただけの熟女であるが、
自分なりになるべく遠くを見たり、標識を意識して見てみたり、
1段階も後半に入った頃には右左折や進路変更のとき、
先にミラーなどを見て安全を確認してから合図を出すというタイミングを
カラダに叩き込む、というもの。
そう、助手席に乗るときはそうやって訓練している(つもり)のであった。

さて、乗り物教習が1段階の後半に差し掛かってくると、
「狭路の通行」と題してS字&クランクを走行する。
なんで「S字」に対して「L字」といわずに「クランク」というのだろう?
というのはまたまた余計なハナシで・・・。
修了検定の際、このS字&クランクで
脱輪(コースの縁石から外れて芝生部分へ落ちることをいう)したり
ポールに追突してしまえば
それが即、命取りになるという重要な項目である。
いつものセンセーも時折キビシクなってきた。
熟女は新しいことを教わると、古いことがどんどんアタマから抜けていく。
なので、S字やクランクで脱輪しないかを気にするあまり路面ばかりを見すぎていたのか、
いつしかまた遠く(進行先)を見ることができなくなっていたらしい。
そのうち自分でもフツーのカーブや右左折などで、
今の運転はマズイなと気づいたりした時はある種の防衛策(?)として、

「あ、なんか今の右に寄り過ぎたかなぁ・・・」とか、
「あれ、ちょっと速度が速かったかなぁ?」とか、
「あ、今、目視を忘れちゃいました・・・」

というように、ミスったことを自らつぶやいてみたりした(意味があるのかないのか・・・?)。
実は特に走行位置がおかしくなったときの原因などわかっちゃいなかった。
そもそもS字&クランク走行時に左後輪がどの辺りを通っているのか、
脱輪スレスレのつもりが実はまだまだ余裕があった、
なんて具合に車両感覚がまったく掴めていないのだ。
だいたいこのへんまで来たらハンドルを右にこれくらい切ればいいのか?とか、
さっき左へ何回ハンドルを回したか覚えていないから、
車体をまっすぐに戻すのに右へ何回ハンドルを戻せばいいんだ?というレベル。
脱輪しそうだな、
と気づいたらその時点で後退して切り返しをすれば減点にはならないとはいえ、
脱輪しそうかどうかの感覚なんてものもまるでない。

そんなこんなで既に規定時限を2時限オーバーした頃、
あと4時限で修了検定を受けられるようにしよう、と突然センセーが言い出す。
検定は曜日が決まっており、
3日後の金曜日か、その翌週の水曜日に受けられるように予約を入れることを勧められた。
既に2時限は翌日と翌々日にそれぞれ1時限ずつ予約を入れていたところであるが、
思い切って3日後の金曜日に受けようと決めたので、
さらに2時限は予約を入れたそれぞれの日に1時限ずつプラスするというカタチを取った。
そこで問題は、いつものセンセーが指名できないということである。が、

「その日の検定員は私じゃないから、
違う人が隣に乗車することにも慣れておいた方が良い。」

とセンセーは言う。
そんなわけで、
教習所のHPの職員紹介ページ(ココに写真付で紹介されているのだ)を見て、
害がなさそうな(失礼!)指導員を1人選び、
検定前の“駆け込み乗車”の2時限共、その指導員を指名した・・・
つもりになっていたのであるが、いったいどう予約を間違えたのか謎である。
2時限の駆け込み乗車はそれぞれ違うセンセーがご登場あそばした。
とはいえ2人とも見た目小太りで雰囲気が似ているため、勝手に納得している熟女(笑)。
その2人の小太りセンセーのうち、1人に関して、なんとなくよさげなカンジがしたので、
少々気が早いが2段階に入っていつものセンセーを指名できないときは、
この小太りセンセー(以後、勝手に“ぱんだセンセー”と呼ぶことにする)を指名する
という2本立て作戦でいくことに決めた。
というか、もう1人の小太りセンセーはまだ新米らしく、
1段階でしか指名できない(しかも「みきわめ」不可)らしいからな。
とにもかくにも、
よくもまぁ1段階の締めくくり「みきわめ」で
いつものセンセーからハンコもらえるまでに成長した(?)熟女であった。


【カリメン’04♪】

乗り物教習の修了検定に合格すると、同じ日に仮免学科試験を受験することになり、
それにも合格すればいよいよ第2段階突入となる。
熟女はこの2日前の駆け込み乗車の時点で既に腹の具合が・・・(笑)。
自分では緊張していないつもりでもカラダは正直に反応するようだ。
熟女はこれまで入学試験や資格試験というものに“落ちる”という経験が特にない。
なので、これで落ちたらさらなる苦手意識を招きかねないのだ。
とはいえ、運もあるだろう。運も実力のうちだ。
本番に弱い熟女、うまいこと開き直って臨め・・・。

当日朝、まず受付にて受験料を支払う。
この時対応してくれたのが、
実車乗り物教習でいちばん最初に当たった城みちるセンセーだった。
よその教習所がどうかは知らないが、
この教習所では、
指導員のセンセーたちは学科教習、乗り物教習の他、
あるときは検定員(検定員の資格があるセンセーの場合)、
またあるときは受付の補助、
そしてまたあるときは自習室に詰めていたり、
そしてさらにまたあるときは送迎バスの運転手まで幅広くこなしている。
(自習室と送迎バスには一応専任の者がいる)
城みちるセンセーはたぶん、大勢の教習生がいる中で、
たった1回乗車しただけのこの熟女のことなんか特に記憶にはないであろう。
が、熟女にしてみれば、

「あんな下手くそでもココまでこぎつけましたよ。」

くらいの報告をしてやりたいくらいだった(笑)。
そして、開始まで指定された教室で待つ。
すると、
いつぞやの(実車乗り物教習4回目のときの)あのおしゃべり指導員が教室に入ってきた。
そう、今回の検定員である。
一通り説明を受け、いよいよ本番である。

この日の受験者は受験番号1~3番までがMT車、4~6番までがAT車限定の計6名。
ちなみに1~2番だけが男子であとは女子だった。
受験番号がひとつ前の者の試験中には自分は後部座席に乗せられ、
自分が試験中には次の受験番号の者を後部座席に乗せる。
後部座席に乗る次の受験者は試験コースを確認するのであるが(覚える必要はない)、
他に、前の受験者にプレッシャーをかけるという目的もあるのだろうか・・・?
というのは、受験番号1番クンは検定員の運転する後部座席でコースを確認する。
そしていちばん最後の6番ちゃんが試験中、後部座席には誰も乗せないのかと思いきや、
既に試験が終了している1番クンを後部座席に乗せたからである。
単に皆同じ条件下におくためだけであろうか・・・?
ちなみに、熟女の受験番号は5番であった。

ところで、試験中も通常の乗り物教習は行われている。
大型車も同じコース上を走行していたりする。
が、ちょうど4番ちゃんの試験中は教習の休憩時間にぶち当たったので、
対向車も極端に少なかった。
試験の最後の方になって休憩時間が終わり、ようやく少し登場したくらいである。
なので、なかなか皆同じ条件というわけにはいかないのだ。
こういったところでまさに“運”が左右するのか。
そうこうするうちに自分の番だ。
最初に受験番号と名前(フルネーム)と
裸眼か視力矯正小道具使用か(眼鏡なのかコンタクトレンズなのかまで)を言う。
不祥事だらけの某国営放送局「のど自慢」を連想した熟女(笑)。
そして、サイドブレーキを解除しようとするが、
前の受験者である4番ちゃんがめいっぱい引いたのであろう、
なかなか下ろせないではないか。
こういった場合でも検定員は特に助けてはくれないので、
ヒドイじゃないか、ヒドイじゃないかぁ!
と心の中で叫びつつ、どうにかこうにかひとりで解決。
く~っ、こんなことで動揺してたまるか!

なんとかS字もクランクも脱輪せずにイケた。たぶん大丈夫だろうという手応えだ。
が、試験も終盤に差し掛かった頃、
見通しの悪いT字路で右折後すぐに右カーブする箇所があるのだが、
そこで熟女、アクセルを踏むタイミングが計れずたら~んと走行。
ヘタに速度を出して
次の緩やかなカーブで困るよりはマシだろうからとそのままたら~んと走行していると、
たまりかねた検定員がそこで、

「熟女さ~ん(仮名)、加速して・・・。」

と、ちょっとお願いモードで一言。
そう、常々いつものセンセーからも、
速度が速過ぎても遅過ぎても減点になる、とよく注意されていたのだ。
試験終了後に検定員からの簡単なアドバイスがあるのだが、
同じくその辺りの注意があった。
結局、速度の調整が下手くそということなのだろう。
熟女には加速するにも減速するにももっと機敏な動作が必要なのである。
しかし、今回の検定員であるこのおしゃべり指導員、さすがに試験中は静かだったが(笑)、
このアドバイスのときにはまた余計なことが二言三言・・・あったとさ。

さて、6名の受験者すべての試験終了後、また指定された教室で待つ。
しばらくして検定員が入ってきて結果を発表する。
教室の後ろに並んで立ち、受験番号と名前を呼ばれた者が着席する。
ココで自分ひとりだけ呼ばれなかったらツライよな・・・。
が、この日は6名全員合格だった。
このあと一通り説明を受け、若干の休憩を挟み、
午後から仮免学科試験へと突入するという運びとなる。
が、貴重な休憩時間の前に
自習室で仮免学科試験の対策問題をヤれと言われたのでそれを終えて、
家が近い熟女は一旦帰宅した。
(この「自習室」については第2段階「学科教習」の項目でブツクサ述べる。)

時間もないのでろくに食べることもできず、
雲行きがアヤシくなっていたので外へ干していた洗濯物を引っ込めるのがせいぜいで
再び教習所へ。
試験前に受験料等を納入するのであるが、
休憩前に検定員からしつこくつり銭のないよう(受付でも両替できるから、と)
説明を受けていたにもかかわらず、“「両替してくるの忘れました。」クン” 1名(笑)。
しかも検定員は説明時に、

「これほどしつこく言ってもまだ忘れてくる人がいるんだよねぇ。」

とボヤいていたばかりなのだ。
まぁ後(仮免学科試験の後)に
仮免許証交付にかかる手数料等の徴収の時間があるのでそのときでよい、
ということになり、視力検査へと進んだ。
熟女、視力矯正小道具であるコンタクトレンズを新調(無料交換)したばかりなので
入校初日の眼鏡と違い、らくらくクリアできるつもりでいたのであるが、
なんだかまたまたちょっとオマケっぽかったのが気にかかる。
眼鏡屋で測ってもらった際には、
これなら大丈夫だとお墨付きをもらったはずなのに・・・。

そして、いよいよ仮免学科試験本番だ。
休憩前に取り組んだ対策問題と同じ問題がいくつも出ていたような・・・。
が、マークシートのマークを塗り潰すのに手こずる熟女。
鉛筆の芯はちゃんと丸っこくしてきたのだが、
意識すればするほどはみ出したりしてしまう。
とはいえ制限時間には余裕があるほどで、たぶん、イケるだろう、と手応えを感じつつも、
結果が判明するまではやはり心配だ。
が、自分の得点まではわからないものの、これまた6名全員が合格した。

そういえばこの日、熟女と同じ日に入校した松本サンと久々に遭遇した。
松本サンは仮免まではまだまだみたいなことを言っていたが、
たぶん来る頻度がこの熟女には及ばないだけだろう。
何しろ、また別の日のハナシによると、規定時限内で納まりそうだとのことなので、
なんともウラヤマシイ限りである。
こちらは仮免試験合格後、
早速、乗り物教習の規定時限を6時限オーバーした分について
「追加教習料金のお知らせ」(実質「請求書」だ)を渡された(笑)。


~第2段階~

【原チャリ教習&応急救護】

仮免合格後に第2段階についての説明の際、
要予約の原チャリ教習と応急救護処置の教習について
その場で予約できるような手筈になっており(予約して欲しそうな雰囲気になっており)、
後日でも良かったらしいが、その場で予約しておいた。
二つとも同日に設定したので、
その日は午前に原チャリ教習2時限連続、
午後から応急救護3時限連続というスケジュール。
ちなみに二つとも一昔前は必須項目ではなかったらしいな。

原チャリ教習は熟女の他に2人の受講者がいた。
そしてお目見えした指導員は、
学科でいつも登場する指導員2人のうちの“おじちゃんセンセー”だった。
操作説明の後、一応、おじちゃんセンセーの後について所内を何周か走行するのであるが、
もし、とても自信がない(例えば軽車両チャリチャリすら乗れない等)者は
無理して乗らなくても良いとのこと。
そりゃそうだ、オマケで付いてくる原付免許なんかのために、
もし大ケガでもして本来の目的である普通免許の取得に支障をきたしては困るであろう。
ちなみに原チャリという乗り物、
なんだか楽しいけど
ちょっとひねっただけでワォ~ンと速度が上がるので怖かったりもする。
やっぱりこの熟女には
一般的な原チャリでの活動範囲から考えても軽車両チャリチャリで充分だ。
原チャリで行ける場所なら
この熟女の場合、軽車両チャリチャリでも充分行けるはずである。

そして、午後の応急救護処置。
最初の1時限は教室で説明を聞いたり映像を見せられたりの学科教習で、
あとの2時限はそれ用の人形や包帯などの小道具を使っての実技である。
が、この3時限はすべて学科教習の項目として組み込まれている。
熟女の他に4人の受講者がいた。指導員はぱんだセンセーだった。
この応急救護の指導員にもどうやらそれ相応の資格がいるようで、
なんだ、タダのヒラ指導員じゃなかったんだ、とちょっと感心。
(その後、ぱんだセンセーは検定員でもあったことが判明。ダメだよ、アマく見てちゃ・・・。)
それにしても大映テレビや東海テレビ製作の昼ドラ並みの演技力が必要だった(笑)。
体当たり演技で頑張る熟女、気分は大女優である(大笑)。

ところで、乗り物教習の“いつものセンセー”は、
さすがこの熟女が見込んだだけあって、やはり評判がよろしいようだ。
というのは、この日原チャリ教習で一緒だった女性・畑毛サン(仮名)は、
修了検定のときの検定員が熟女のいつものセンセーだったらしく、
いつもこのセンセーだったらいいのにと感じたという。
が、畑毛サンは指導員の指名ができないコースなのだという。
(確かクイックコースっていったかな?)
基本的には1人の指導員が担当として付けられているようなのだが、
教習所側(指導員側?)の都合で他の指導員を当てることもあるらしい。
結果、毎回いろいろな指導員に出くわす畑毛サンからは、
どの指導員がハズレか、という情報を入手。
3人くらい教えてもらったが、教習所HPの写真を見る限り、
どいつも人相からしてタチが悪そうだ(失礼!)。
しかも、ハズレな指導員ほどよく当たるらしく、
察するに、
あまり指名のないような(もっというと“余りもん”の)指導員を
押し付けられているのではないか、という気がした。
通常のコースより割増料金を取られていながら内容的にはあまり満足できていないご様子。
なんだかお気の毒なハナシである。
幸い、この熟女はそれらの指導員に当たったことはない。

そういえば、
「このセンセーはウンともスンとも言わないでただ黙ってハンコくれるよ。」

なんて耳より情報も・・・。
が、そこは熟女、敢えてそういう指導員は避けようと考える。
なぜなら、
免許証を手にして実際に自分で運転するときになって、
(いや、ほんとはもっと前の「みきわめ」やら「卒業検定」の時点で)
それだけの運転技量が備わっていなければ意味がなくなるからだ。

それにしても、
こういった複数人で受講する項目は他の教習生と仲良くなれる良いチャンスでもある。
この畑毛サンとはその後顔を合わせるたびに、
ちょっとした情報交換(?)をするようになり、話が盛り上がることも何度かあった。
特に畑毛サンはMT車で教習しているせいもあり、
熟女以上に乗り物教習で悪戦苦闘中らしく、
(教習簿の記録欄が一杯で別紙が貼り付けられている)
担当指導員からエンストするたびに注意され、最後には“お願い”されちゃったとか、
交差点で(たぶん右折時)取り残されちゃったか何かのとき、
焦ったその指導員の頭の薄毛が逆立ってたとか・・・、
そのハナシに素直に笑っていいのかいけないのか、
ほんの一瞬困惑しながらも次の瞬間には遠慮なく笑わせてもらった熟女。
熟女より卒検合格は2週間ばかり早かった畑毛サン、
もう無事に免許取得して、
今頃はAT車で快適なクルマ生活を楽しんでいらっしゃるであろうか・・・(願)。


【学科教習】

2段階に入ってからは、意図的に学科を先にとっととやっつけてしまえ、という考えの下、
1段階のときよりハードな予定を立ててみる熟女。
学科は午前と午後で2時限ずつ計4時限、
その間、乗り物教習はせいぜい1日1時限に留め、という日を何日か設けた。
午後は睡魔と闘うこともある。
そんなある日、
午後の1時限目が眠くてしょうがなかったので、その後の休憩時間にコックリし、
少しスッキリした午後の2時限目、
警察署から借りているという交通事故現場の写真集を見せられた。
なんでも、これから運転免許を取る教習生たちに見せて欲しい
という警察からのご要望ということで・・・。
それが、もう眠気なんて完全にスッキリしますわな。
まぁ、なんというか、ズバリ、
“フツーの状態ではないご遺体”も映っていたりして(非公開写真らしい)、
指導員の
“おぼっちゃまセンセー(失礼、なんとなく顔がお坊ちゃまのイメージなので・・・)”も
気を遣っているのか、

「ちょっと(アタマに)残りそうだったら目をそむけといてもいいから。」

と言う。
当然、熟女は一瞬だけ見て即、目をそらした。
が、隣の席ではそれらの写真をじ~っくりマジマジと見入っている男子がいたりする。
(平気なのかなぁ?)
熟女はほんの一瞬目にしただけなのだが、
それでもしばらくアタマから離れそうにないほどキョーレツだった・・・ 。
そう、
ほんとに夜中トイレに起きたとき、普段つけない廊下の電気をつけたりしたくらいなのだ。
みんなが安全運転を心掛ければ、
そういう“見たくもない写真”を見せられることもないのにねぇ。
中には「バカだよ、あんた。」と言いたくなるような自爆的な事故もある。
警察署の趣旨としては、
他人事ではなくいつ自分が当事者になるかわからないんだから、
という自覚を持たせるためということらしいが、熟女にしてみりゃますます他人事だ・・・。

ところで、2段階に入ってから約1週間で学科教習が全部終わったようなので、
翌日には学科テスト(正式名称:「卒検前効果測定」)を受けるのだ!
と張り切っていたところ、
どうやら自習室にて「練習問題」をやっつけないと(合格点を取らないと)
受験資格がないらしい。
(が、そんなことは「教習のしおり」に書いといてくれ。どこにも書いてないぞ。)

実はこの「自習室」、
熟女は1段階の学科テスト終了後、ヒジョーに不愉快な思いをしたので、
なるべく利用しないで避けて通りたかったのである。
というのは、1段階の学科テストの後、試験管(おぼっちゃまセンセーだった)から
自習室で仮免学科試験の対策問題をヤれと言われたのでそのまま自習室へ立ち寄った。
見張りの(?)指導員は誰もいなかった。
なので目的の対策問題に取り組むにはどうしたらいいかもわからず
一人で勝手にパソコンの練習問題をイジっていた。
が、実は、それは単なる「練習問題」ではなく、
たった今100点満点で合格してきたばかりの「仮免前効果測定」だったようで、
気軽にバシバシやってはいけないものだったらしい。
そう、どうやら学科テストの不合格者が再受験するときのメニューだったようだ。
が、熟女はパソコンを使う問題はすべて“練習”だという思い込みがあり、
「効果測定」というメニューはそれこそ
「効果測定の“練習”」くらいにしか思えなかったのである。
そこへ、自習室の主みたいなジジイ指導員がやってきて、
教習簿を出せだの勝手にやるなだのとかなり強い口調で注意してくるし、
しかも随分横柄なというかエラそ~な態度だ。
勝手にやっちゃいけないんなら、
パソコンの機械の前にでもキッチリわかりやすく、
「勝手に触るな!」とでも貼り紙しておきな。そしてそれを周知徹底させておけ。
そもそも「自ら学習する教室」だから「自習室」っていうんじゃないの?
アタシャね、適性検査によると注意力も持ち合わせていないらしいから(笑)、
誰にでもわかるような案内をしてもらいたいのよね。
道路標識だって、わかりやすいところになければ見落とすでしょ?
(自己中な言い分かしら?)
結局このとき目的の仮免学科試験の対策問題をヤることはなく、
別にヤらなくてもいいやと思い、しばらくほっといた。
すると、後日事情の知らない乗り物教習のいつものセンセーに促され、
仕方なくほんとに渋々行ってみた。
ジジイがいなかったのでよかったが、
疲れていたので読み違い、マークの付け間違い、勘違いなどケアレスミスの連発で、
とてもじゃないが合格点には達しなかった。
ちなみに仮免学科試験の直前に再度取り組んだときには堂々の99点獲得だった。

さて、2段階の「練習問題(in自習室)」にハナシを戻す。
これは、50問ずつの問題用紙が10枚用意されており、
2枚ずつを5回、教習生によってその組み合わせを変えてあるらしい。
学科テストにはこの計500問の中から同じ問題がいくつも出るという仕組みなので、
5回ともやるのがいちばん望ましいらしいが、
5回までやらずとも途中で合格点に達すれば学科テストの受験資格は満たせるとのこと。
練習問題なんかやらなくても
学科テストでたとえギリギリでも合格点は取れる自信があるのだが・・・ 。
いや、練習問題をヤるのはかまわんのだ、
ただね、自習室が、いや、自習室でエラそ~にしてるジジイがイヤなだけなのだ。
が、熟女が観察したところ、ジジイは夕方4時(日によっては5時までか?)で消える。
ちょうどその日受講した学科指導員のおぼっちゃまセンセーが
そのあと自習室の当番(?)だというのでそれならいいか、
と思いそのまま「練習問題(in自習室)」に取り組むことにした熟女。
1回目で合格点を狙うも、惜しいことにあと1点という結果。
教本やネット問題集にも載っていないような問題、出さないでよ・・・(笑)。
悔しいので続けて2回目に取り組む。93点、合格点だ。
そんなこんなでその日は予定よりさらに2時間も居残った。
子ナシ専業主婦で時間がタップリある熟女は
予習・復習とネット問題集を家事よりキッチリこなしているので(ちょこっとウソ)、
そんなに学科についてはイチイチ世話を焼いていただかなくても、
ほとんど心配御無用なのだ。
学科が苦手という教習生にとってはちょうど良いかもしれないが・・・。
そもそもこの熟女には教習所内で「自ら学習する教室」なんてまったく必要ないのだ。
しかもココの自習室は“自習”とは名ばかりで、
こうして半強制的に押し付けられる場所なのだ。
どうせなら、
熟女はむしろカネのかかる乗り物教習で
もっと手厚く面倒見て(サービスして)もらいたいところである。
というのは、仮免学科試験に落ちても、受験料は再度かかるが
特に学科においては補習教習料金というおカネはかからないでしょ?
技能の修了検定や卒業検定は不合格になった場合、
再度の受験料に加え、その前に補習教習料金がかかる。
この補習教習料金をサービス(タダに)してくれるとか・・・。
オバサン熟女の要望は尽きない(笑)。
教習所側としては、学科と技能じゃかかるコストが全然違うのだろうし、
また、技能だけに偏ってはいけないという趣旨なのであろう。
が、熟女にとっちゃこれでは学科に偏りかねず、
また、学科にばかりこれ以上力を入れてもあまり意味がない、余計なお世話だなぁ、
とさえ思っていた。
もっと各自の自主性に任せていいんじゃないか?と、かなりご不満熟女。
どうやら、学科テストや卒業検定合格後も
免許センター対策問題とやらをヤれヤれヤれヤれとウルサイようだ。
しょうがない、自習室にあのジジイがいないときを見計らって行くしかないのか・・・。
ちなみに、亭主が通っていた頃(約17年前)は
こんなにウルサイほどの丁寧な誘導(ご案内?)なんてなかったそうな。

無事、2回目の「練習問題(in自習室)」で合格点に達した熟女、
学科テストの受験資格を得たはずなのである。
が、ここでまた思い込みというか、もっと根本的な勘違いをしていたことが判明。
それは、
ちょうど学科テストを受験するべく教室へ向かうその途中にある自習室に、
あのジジイではなく、
学科教習のおじちゃんセンセーがいたので念のため確認してみたところ、
学科と技能がセットになっている「危険予測ディスカッション」(通称「セット教習」)が
未受講だと学科テストの受験資格を満たしていないことになるのだ。
(乗り物教習の進行具合に合わせて後に予約する。)
まったくぅ・・・、自習室で練習問題云々以前の問題ではないか(笑)。
そう、ただ単に
“乗り物教習の進行具合とは無関係の学科教習”がすべて終わっただけ
に過ぎなかったのだ・・・。
実際に学科テストを受けたのはそれから2週間以上先のことである。
ちなみに結果はもちろん高得点合格である(自慢)。


後編へつづく

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: