【ジプシーの館】

'06.4.11~4.25




4月11日の日記
■リベンジかぃ?■

生理が来ず、しかしただ遅れているだけだったりすることも多々ある。
が、来たようだ、ちょうど始まったようなカンジの薄い経血が・・・
(↑コレが10日ほど前のハナシ)
ところが、そのままの量がちょろちょろと生理であるはずの期間中ずっと続く。
期間終了間近の時、検査薬を試してみる。明らかに陽性。
(↑コレが3日前のハナシ)
陽性反応が出た途端、軽い吐き気にみまわれること3日間。つわりか?
その3日目の夕方、ちょろちょろが終わったと思っていたのに突然の出血。
このところずっと天候が悪く気温も低いことが多く、
さらにこの日は職場の空調も随分寒くて冷えたり、
無謀にもチャリ通勤を続けようとしたことが災いしたのだろうか?
(↑コレが昨日のハナシ)

また流れたか?

本当は心拍が確認できるであろう頃を見計らってもう1ヶ月近く経ってから
医者へ行こうとしていたが、さすがに不安になり受診。
なんと既に心拍までも確認できたではないか。
そして、

1ヶ月間安静に、とのこと。

シゴトはもう今日から休め、家事もせず寝てろ、ということ。
それができなければ入院しろ、という。

出血というのが(切迫)流産の危険をはらんでいる、ということらしい。
診断書の必要があるなら用意するよ、とのこと。

派遣会社(担当コーディネーターの女性)へとりあえず報告。
その後のことはまた派遣会社からの連絡を待ち、相談ということになった。
派遣先へはとりあえず具合が悪いので休ませてくれと連絡。
派遣先上司は皆男性ばかりだし、なのでひとまず妊娠については伏せておいた。

さきほど、派遣会社のネット求人を見た。(なんでそんなもん見るかね?)
早くも私の今のシゴトが新着情報として掲載されている。
対応があまりにも早すぎる・・・
せめて再度の連絡をよこしてくれて、
細かいことを相談してからにしてもらいたかったな。
でも、こんなんじゃもうどうせ辞めなきゃなんねぇだろうから仕方ねぇよ。
せっかく
良いシゴトにありつけた(2年前のリベンジを果たせた)ばかりだったのに・・・

とはいえ、コレ(今回の妊娠)もリベンジを果たすことになるのか。
ちゃんと産まれれば、のハナシだけどね。

夜、派遣会社の担当営業から電話。どうやらまだ派遣先には伝えていないようだ。
(なのにネット求人を出すってどうよ?)
先方にこれから連絡するところで、妊娠のことを伝えてもいいかとの意思確認だ。
まぁ、伝えざるを得まい。

そして、しばらくしてまたその担当営業から電話。
前々任者がしばらく臨時で入るから安心して休んでくれ、という内容。
しかも事情が事情なので契約期間の途中終了も遠慮なく申し出てくれ、だと。

仮に新しい人を入れるにしても、その前々任者が引き継ぎすればいいのだろう。

前々任者、面識はまったくないが、ちょっとキライだった。
けど、いつだったかどうしても不明な点があり、上司が電話し、
その電話で始めて直接話はしている。
キライというよりちょっとその雰囲気が苦手なだけだろうか・・・
ちなみに前任者は今頃出産したかしないかの時期だ。

この職場、歴代おめでたで辞めていくというジンクスがあるのだ。
前々任者も下のお子さんがまだ乳飲み子なのである。

自分のところでそれを食い止めるかもしれない、なんて思っていたが、
まったく自分もまんまと当てはまってしまった。

でもね、やっぱりちょっと悔しいんだ。
このところずっとシゴトが続かなかったが、やっと続きそうな職場だった。
それを手放すのが惜しいのだ。(別にシゴトに生きたいわけじゃないんだけど。)
それに、前任者からも聞いていたが、
その前々任者、上司たちからかなり気に入られていたので、
ちょうど邪魔者が消えて大歓迎されるんだろうな・・・なんてね。(←ヒガミ)

でも、好きとかキライとか考えている場合ではなく、
ココは素直に急な話に対応してくれたその前々任者に感謝しよう・・・



4月12日の日記
■あぁ、夢のような生活ですわ■

食ってるか寝てるかボケッとしてるかトイレか・・・
そんな当家熟猫の生活を常々羨ましく思っていた熟女。
念願叶って今はそんな生活ですわ。



4月13日の日記
■珍獣退治だ!■

朝っぱらから
当家隣のヒジョーシキ(以下、『珍獣』とする)ジジイ宅のベランダから
トンカントンカンやたら大音量が響く。
この珍獣家からは年に何回か、時々こういった大音量がするのだ。
粗大ゴミをフツーの燃やせないゴミにするべく分解しているのだろうか?
と常々想像していたのだが、いったい何をしているんだろう?
ベランダの仕切り板(?)の隙間から覗いて見るが、よく見えない。

この珍獣家、とにかく珍獣だから人間のジョーシキなんて通じません。

分譲マンションとはいえ、ベランダというのは共有部分であり、
火災などの災害時はこの仕切り板をぶち破って避難経路となる場所である。
なので、本来はやたら物を置いてはいけないのである。

その避難経路でバリバリガーデニングしている珍獣が
夫婦揃って何か叩きつけているように見えたのだが・・・

珍獣家との境目の部屋を寝室にしていることもあるが、とにかくやかましい。
部屋の改修工事をしているとこれくらいの騒音になるだろうか?というくらい。
ま、フツー、部屋の改修工事なら業者が上下左右の部屋に挨拶に来るものだ。
また一般的な管理規約では、
管理組合の理事長へ申請し、理事会を経て理事長からの承認を要するのだ。
(↑「マンション管理士」の試験に出るところ)
通常の生活にはありえない音を出すというのはそれくらい配慮を要するものだ。
それくらいの大音量なのに
いきなり朝の7~8時台からなんの断りもなく始まるのだ。

こちらの事情(熟女の絶対安静)など知るわけないだろうが、
そんな事情があろうがなかろうが通常の生活音を遥かに超えた音量なので、
今までは黙って見逃してやっていたが、この状態ではガマンならない。

ベランダの仕切り板をトントンとノックし、

「随分大きな音が出てますけど静かにしていただけませんか?」

と、“珍獣”に対して実に“人間”的(理性的)に申し入れをして差し上げた。
でも、訴えの内容は『もう少し静かに~』ではなくキッパリ『静かに~』だ。

かつて通勤電車で遭遇したチカンに対して直接「いい加減にしてください!」
とドスを利かせて抗議したときのバクバク感を思い出す。
この熟女、根は小心者なので正当な主張でさえ勇気がいるのだ。

しかし、言われた側の気まずさといったら、きっとそれ以上に違いない。
とにかく相手は珍獣だから、
今までそんなに大音量を放っていたことすら気づいていないかもしれない。
少し遠慮がちに(少し音量を下げ)しばらく続けた後、騒音は止んだ。

もし、また同じことが起きたら今度は文書で抗議してやる。



4月14日の日記
■分類を誤っていたと認めましょう■

業務連絡のため勤務先に電話してみる。
前々任者とのやりとりを通じ、
熟女はたいした根拠なく“キライのフォルダ”に分類していた、
という気がしてきた。
上司たちからのお気に入りだったということで、ただちょっとヒガんでいた、
という気がしないでもない。
まだ下のお子さんが生まれて2ヶ月くらいと聞いていたので、
時間的にもやりくりしてこの緊急事態に快く協力してくださっているのだ。
出産経験者としての心遣いであろう。

今後、自分も身の回りで出産を控え誰かの手を必要としている人がいたら、
快く協力してあげよう、
そうやって世の中持ちつ持たれつでくるくる廻っているんだ、そう思う。

午後、なんだか今日は眠れない。
昨日まで昼間でもぐっすり眠れたのだが・・・もう休息はいいってこと?

それでも起きて動き回れるほどラクな状態ではなく、とにかく横になっていた。
ふと、時刻を確認しようと携帯電話の画面をのぞいてみた。

「4月14日(金)午後4時41分」だって。

「4月14日(金)午後4時14分」だったらもっと面白かったのにね。
とくだらないことを考えてみた。



4月15日の日記
■自己アピール■

今日は亭主同伴にて診察。
こないだ受診した際に子宮ガンの検査をしていたが、異常なしとの結果。
ちゃんと安静にしていたので出血もほとんど治まっていたし、
なんとなく調子良い。
内診でも引き続き心拍が確認できている状態。

前に妊娠した時は心拍が確認できずじまいだったからか、
血液検査はしていなかったが、今日はちゃんと血を抜かれてきた(笑)。

経過はまぁまぁ順調ということね。
ただ、やはり安静にしていないとまたいつ危うい状態になるかわからない。
要注意だ。

なんとなくコイツ、出血という形で少し脅しをかけておき、
自分の存在を強くアピールしていたのだろうか?
何しろ熟女は前回のことがあるのでにわかには信じがたいと思っているから。
でも前回より随分早い段階で心拍が確認できたというのも
これまたコイツの強い自己アピールなのか?という気がしないでもない。

ほんとに生まれてくるのぉ?なんてあんまり疑っちゃ可哀相か。

そうそう、ほんとに生まれてきてからのハナシだが、
あんまり子供の前で隣のジジイを珍獣だの誰それがバカ親だの
という話はできなくなるね、と亭主と話した。
でも実際、この高級手抜き工事マンション、
悪いけどあまりにも社会人としてレベルの低い住人が多くてね・・・
(多少自分のことを棚に上げていることを差し引いても)

「○○さんちの子とは遊んじゃいけません。」

なんてついつい子供に言っちゃうかも・・・
いや、特にそう言わずとも
そーゆー家の子とは付き合わない子になりますように・・・
(いや、別に子供に罪はないんだよ。)



4月16日の日記
■亭主は働きバチ■

亭主は平日、このところシゴトの終わりが遅めである。
なのに熟女が絶対安静のためとても買い物など出かけられないので、
夜、スーパーへ買出しに行ってくれたり、何かと協力的に動いてくれている。

これまでは平日ハードでも、
土日のどちらか一日は家でほぼ寝たっきりで休養していたりしたのに、
これからしばらくの間、
土日は土日で体力を要する家事を熟女の代わりにこなさねばならん。

世の中にはそんなことには無関心で非協力的なダンナ衆もいるらしいが、
(もっとも協力したくても仕事など状況が許さないご家庭もあるのだろうが)
熟女はおかげさまで恵まれた環境にあるようだ。

でもね、
掃除とか洗い物とかやってもらっておきながら、やり方がちょっと甘いなとか、
ついつい気になっちゃうんだよね・・・



4月17日の日記
■燃料補給は計画的に!■

前の妊娠の時も確かそうだったが、空腹になると気持ち悪くなる。
食べられずに吐く、というタイプのつわりの人はほんとに辛いだろうな、
と思う。

熟女の場合、
気持ち悪くてそのときは食べられないような食べたくないような気になっても、
食べると燃料補給が完了するようで、みるみる快復する。
油っこいものでもイケる。ただ何を食べても燃費が悪いな。

寝起きはカラダがだるいし気持ち悪いので食事の支度をする気分ではない。
なので、バナナとかお菓子などで軽く補給してから支度に取り掛かる。
バナナをかじりながらメニューを考えるにはやや時間が足りないので、
できれば寝ながら次の食事のメニューを考えておいた方が良いな・・・(笑)。

考えて結論が出ないまま眠っちゃったりもするんですけど・・・



4月18日の日記
■熟女王バチの主張■

まぁ、亭主が家事を手伝ってくれることはありがたい反面、
責任の一端は亭主にもあるから当然っちゃ当然だ、とも実は思っている熟女。
つうか7割方亭主の責任だ。(と思い込む熟女)

前の妊娠の時は検査薬の陽性反応にかけて“妖精”などと呼び、
かなり美化していた覚えがあるが、
なんのこっちゃない、
単に亭主と熟女、それぞれの生殖器が正常に機能していて、
その正常に機能するタイミングがたまたま一致した、というだけじゃん。
(なんて夢のないことを・・・)

いってみれば交通事故のようなもので、
亭主と熟女の過失割合が7:3 と言いたいわけである。
えぇ、たぶん相手側(亭主)は5:5を主張してくるでしょうが、
ここは断じて7:3ですから。(←どうでもいい?)
こちらは“事故の後遺症”でカラダに不調・変調をきたしておりまして、
シゴトにも行けず、家事もほとんどできない状態ですから。

なので、熟女王バチのために亭主は働きバチとなって償うわけである。



4月19日の日記
■自然の欲求には逆らうな■

今日はいつにも増して燃費の悪い日だな、とにかく眠い。
“だるい”というのはたぶん眠いのに動こうとするからだるくなるんだろう。
なので“カラダが重い”のも元は“眠い”から来てるんだろうな。

とにかく今は眠いなら寝ろ、腹減ってんなら食え、といった具合に、
自分の欲求に正直になるべき時期なんだろう。
いや、別に妊婦でなくとも眠いのに寝ない、空腹なのに食わない、
というのはカラダには悪いんだろうな。

そういえば、
出血が治まりそうになると、またちょろっと始まるようで、
今日ももうすぐ完全に治まりそうだ、と思っていたところ、まただ。
ただ、最初の出血と違い、キレイな赤い色ではなく、薄汚い色のもの。
量的にもたいしたことないので
引き続き安静にしていれば問題ない場合が多いのだろうが、
やはり前回のこともあるので不安材料ではある。
ちなみに前回は出血などまったくなかったが・・・

前回流産となったのは9週目だったっけ?
その週数に近づくにつれ、今度は大丈夫か?と気になり始めた。
既に心拍も確認されているとはいえ、
その週数を迎える頃にはいきなり止まってしまう、
なんてことにはならないだろうか?
最初のヤマだな、と勝手に思い込む熟女であった。
それを越えたら不安の度合いが少し減り、
次に安定期を迎えた頃にまた少し減るのだろう。

まだまだ長い道のりだ。



4月20日の日記
■後始末はどうするんだ?■

一昨日、だるかったけどこの時間帯でないと担当営業がつかまらないので、
朝一で派遣会社に電話して、今回の派遣契約の途中終了を申し入れた。
今は自力で外出できないし(通勤できない)、動き回ることも難しい。
安定期を待っていたらとっくに6月末(今回の契約期間満了)じゃん。

結局、妊婦期間中はいつどんな変化にみまわれるかわからないし、
前回流産したこともあり(まぁ、あんまり関係ないけど)、
細心の注意を払っておき、できるだけ悔いの残らないようにしておきたいしな。

亭主とも相談したが、そもそもこちらが申し出なくともそうなるであろう。
ま、法的には妊娠を理由に本人の意思に反して会社側から辞めさせることは
できないはずだが、
実際今、自分がこのシゴトにしがみつけばしがみつくだけ世間では迷惑である。
(今まで長期間貢献してきたわけではないから特に。)

それよりさ、こちらは辞めると意思表示したけど、
担当営業から先方(派遣先)へ伝わったのかどうなのか、連絡が来ない。
派遣先への返却物や引き上げるべき私物を亭主が休みを取れる平日に、
送迎を頼んで挨拶がてら顔出しに行こうと思っているし、
派遣会社へは保険証の返却もせねばならん。
自分の保険がなくなったら亭主の扶養に入れるよう、すぐに手続きしたいので、
(この先通院しなきゃならんからな)
早く何か連絡よこせよ。

さすがに2年前の“ショボイ”(当時の派遣元)は論外だったけど、
今の派遣会社も担当営業がちょっとショボイのよね・・・



4月23日の日記
■妊婦は情緒不安定なのだ。■

どうにもこうにもイライラムカムカしてきた。
まだ豆粒大程度の大きさしかないものがカラダの中にあるだけなのに、
随分と体調に変化を及ぼすことに納得できない、というか・・・

生まれてきた子供をちゃんと可愛がれるか自信が持てず、
育児ノイローゼになる自分の姿しかイメージできない。

生まれてくるときにはスルッと安産で出て来い、
そうでなければきっと憎しみばかりで可愛がれないんじゃないか?
熟女は痛みの耐久レベルが低いのだ。

豆粒よ、スルッと安産で出て来い。それが(可愛がってやる)条件だ。



4月24日の日記
■熟猫・みや子、突然の死■

このままじゃコイツは自分の子供を大切にしないだろう、と
罰が下されたのだろうか・・・

熟女が溺愛していた熟猫・みや子の命が突然、天に召されてしまった。
享年10歳9ヶ月。

あまりにも突然のことで・・・でも現実を受け入れなければ。

でもね、でもね、熟女はてっきりこの子は熟女の髪が真っ白になる頃に、
老衰でさりげなく逝くって勝手に思い込んでたんだ。
だから、心の準備が何もできていなかったんだ。
あんなにムクムクでフカフカで何ともいえない柔らかいみや子のカラダが、
死後硬直でカチンコチンになってしまったことが受け入れられず、
抱きしめることすらできなかった。
そんなことしたら、あの柔らかい感触を忘れてしまいそうな気がしたんだ。

そもそも、夜中、かかりつけの動物病院に電話がつながらず、
タウンページで片っ端から電話したり、
見つかったその見知らぬ病院へ運ぶためにバッグに入れてくれたり、
そこまで運転してくれたり、等々、熟女は呆然として何ひとつできなかった。
みんな亭主が冷静に動いてくれたのだ。

ちょうど3年前の今日、
熟女は亭主と再婚すべく、埼玉県から静岡県へとやってきた。
それまでは熟女、精神的にも不安定で、いろいろ嫌な思いもさせたであろう。
でも、みや子にとってこの最後の3年間は熟女の気持ちも安定してきて、
亭主にも可愛がられ、きっと今まででいちばん幸せだったよね?
そして、たまたま亭主は今日、
熟女を産婦人科へ連れて行くために休みを取っていたので、
二人で一緒に見送ることもできた(埋葬業者へ連れて行った)。

それに何より、苦しむ最期を看取るのは辛かったけど、
自分の気づかぬ間に逝ってしまわれるより、まだ良かったんだと信じている。

産婦人科へは遺体を留守番させて行ってきた。
正直怖かった。この上豆粒ちゃんまで失うことになるのではないか・・・と。
でも、豆粒ちゃんは順調に育っているらしい。なんとも対照的だ。
これからは亭主と豆粒ちゃんを大切にしろ、ということなのだろうか・・・

みや子、今まで10年と8ヶ月(生後1ヶ月のときから)ほんとにありがとう。
ほんとに幸せだったよ、お前と一緒に過ごした時間は。



4月25日の日記
■間違いなく「ペットロス症候群」ですわ■

熟猫・みや子が亡くなる少し前に
家の中をちょろちょろうろうろしていた時間帯と同じ頃に目が覚める。
この時間帯、熟女がトイレに起き、
戻るとたいていついてきて一緒に布団の中に入ってきたものだ。
昨日は違ったな・・・なんてことを思い出す。

いつまでも引きずっていると成仏できないじゃないか。
と思いつつも、朝、タイマーでテレビがついても、亭主が起きても、
もう首輪の鈴をチョロ~ンと鳴らしてうろうろし始め、
早くゴハンちょうだいとおねだりしてきたみや子はいない、
そう思うと悲しくなった。
家の中のどこにいても好物のカリカリの入った引き出しを開けると、
どこからともなく飛んできたあの可愛い姿はもう見られない、
そう思うとまた悲しくなった。

亭主も寂しがってるよ、やっぱり3年間一緒にいたんだからね。
大事な家族を失って辛いのは亭主も同じなんだ。
お前のおかげで亭主と悲しみを分かち合い、
そして改めて思ったこと、
何か起こった時にはたいてい亭主がいろいろ力になってくれるのだ。
昨日もそう、もっと遡れば2年前に流産した時もそう。

熟女一人ではまったく何にもできないね。
だからこそ、みや子の最後の3年間、亭主と共に過ごせて良かっただろ?

そう思ったら、
生まれてくる豆粒ちゃんにとって亭主は、
おそらく尊敬、信頼できる父親になることは間違いないだろう。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: