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2008.02.12
テーマ： 連載小説を書いてみようｖ(10147)
カテゴリ： lovesick
フジシマくんとの打ち合わせが伸びて、約束の時間より少し遅くなってしまった私は、緊張していました。久しぶりの友達がいっぱいいるところに入っていくのは緊張するから、みんなより早く着いておこうと思ってたのに。玄関まで迎えてくれた彩は、そんな私に、いつもどおり、ゆるく微笑んでくれました。
リビングへ、彩の後ろからついて中に入ると、みんなが笑顔で迎えてくれ、いろんな声をかけられました。とはいえ、私の方は声が出ないから、あっちこっちから飛んでくる乾杯のグラスにグラスを合わせ、あっちこっちから飛んでくる質問にあわせてニコニコするだけでした。周りでどんどん会話が進んでいきました。言葉の洪水に溺れそうになる私を、彩が横についていろいろフォローしてくれました。少し経ってから、また誰か来たようで、彩が席を立ちました。悠斗かもしれないな、と思ったけれど、なんだか顔が火照っていて会うのが恥ずかしかったので、ちょっと火照りを冷ましたいなと思いました。
私は、トイレにいく振りをして、席を立ち、宗太郎の前を通る時に目配せしてから、閉めたままのカーテンの隙間から扉を開けてすり抜け、バルコニーに出ました。
うわ、寒い～。あ～でも、ちょっと生き返ったかも。ちょっと、１人１人と乾杯ばっかりしすぎてのみ過ぎちゃった。どれだけ飲んでも、めったに酔うことなんてない私だけど、今日は緊張して寝不足だったし、ご飯もあんまり喉を通らなかったりしたせいで、随分、まわっちゃったみたい。頬に当たる冷たい風が心地いい。私は星の見えない曇り空を見上げてから、目を閉じました。
久しぶりにたくさんの地元の友達に囲まれ、あったかくて心地いい気持ちと、、、そしてやっぱり昔の仲間に囲まれると、悟の不在感が際立つことから泣きたくなる気持ちとがごちゃまぜになって、私を包みました。気がつけば、涙が流れていました。私は、手のひらでそっと拭いながら、何の涙なんだろう？やっぱりちょっと飲みすぎだよね、と思いました。
酔っ払ってどこかが緩んだ頭で、考えました。悟は、もういないんだな。そして、、、悠斗ももうすぐいなくなっちゃうのかな。でも、仕方ないよね。自分がまいたタネなんだから。ちゃんと話さなくちゃ。そうだ、今日、悠斗に話そう。あれ？酔って話すとまずいかな。でも、酔ってでもいないと、いつまでも、話せないよ。弱くて情けない私。それも含めて悠斗に見てもらって、見限ってもらおう。辛いかな。辛いよね、きっと。悠斗ともう、会えなくなるなんて。ごめんね、悠斗。やっぱり、私、あなたが差し出してくれるその手をつかめないみたい。でも、こんな私に、誠実な愛情を向けてくれた悠斗に、せめて私も、、こんな私なりに、ちゃんと誠実に、、全てを話すことで応えたい。そうすることで、あなたを失うことになるとしても。
今はその理由がはっきりと分かる涙を流れるままにしながら、私は、また空を見上げました。
一体なんて切り出したらいいのかな、と思いました。「謙吾と寝たの」、、、ありえない。なんかグロテスクだよね、この表現って。でも、、、そう伝えるしかないよね。寝たんだから。しかも、何度も。。何度も、何度も、って言うべき？・・・やっぱり言わなくちゃいけないよね。本当のこと。
だって、悟を失う前から、私はもうボロボロになっていたから。冴子さんに、悟が好きだと告げられて、それから、悟に対して、猛烈に誘いかける冴子さんに振り回されて、実際にストーカーまがいに付きまとわれている悟よりも、私の方が参ってしまっていました。悟は自分のことよりも、私をそんな状態に追い込んだ冴子さんが許せず、話をつけに行くといって２人で会ったのが、結局、クスリを飲まされ、関係を持たされることになってしまって。。
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リビングへ、彩の後ろからついて中に入ると、みんなが笑顔で迎えてくれ、いろんな声をかけられました。とはいえ、私の方は声が出ないから、あっちこっちから飛んでくる乾杯のグラスにグラスを合わせ、あっちこっちから飛んでくる質問にあわせてニコニコするだけでした。周りでどんどん会話が進んでいきました。言葉の洪水に溺れそうになる私を、彩が横についていろいろフォローしてくれました。少し経ってから、また誰か来たようで、彩が席を立ちました。悠斗かもしれないな、と思ったけれど、なんだか顔が火照っていて会うのが恥ずかしかったので、ちょっと火照りを冷ましたいなと思いました。
私は、トイレにいく振りをして、席を立ち、宗太郎の前を通る時に目配せしてから、閉めたままのカーテンの隙間から扉を開けてすり抜け、バルコニーに出ました。
うわ、寒い～。あ～でも、ちょっと生き返ったかも。ちょっと、１人１人と乾杯ばっかりしすぎてのみ過ぎちゃった。どれだけ飲んでも、めったに酔うことなんてない私だけど、今日は緊張して寝不足だったし、ご飯もあんまり喉を通らなかったりしたせいで、随分、まわっちゃったみたい。頬に当たる冷たい風が心地いい。私は星の見えない曇り空を見上げてから、目を閉じました。
久しぶりにたくさんの地元の友達に囲まれ、あったかくて心地いい気持ちと、、、そしてやっぱり昔の仲間に囲まれると、悟の不在感が際立つことから泣きたくなる気持ちとがごちゃまぜになって、私を包みました。気がつけば、涙が流れていました。私は、手のひらでそっと拭いながら、何の涙なんだろう？やっぱりちょっと飲みすぎだよね、と思いました。
酔っ払ってどこかが緩んだ頭で、考えました。悟は、もういないんだな。そして、、、悠斗ももうすぐいなくなっちゃうのかな。でも、仕方ないよね。自分がまいたタネなんだから。ちゃんと話さなくちゃ。そうだ、今日、悠斗に話そう。あれ？酔って話すとまずいかな。でも、酔ってでもいないと、いつまでも、話せないよ。弱くて情けない私。それも含めて悠斗に見てもらって、見限ってもらおう。辛いかな。辛いよね、きっと。悠斗ともう、会えなくなるなんて。ごめんね、悠斗。やっぱり、私、あなたが差し出してくれるその手をつかめないみたい。でも、こんな私に、誠実な愛情を向けてくれた悠斗に、せめて私も、、こんな私なりに、ちゃんと誠実に、、全てを話すことで応えたい。そうすることで、あなたを失うことになるとしても。
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一体なんて切り出したらいいのかな、と思いました。「謙吾と寝たの」、、、ありえない。なんかグロテスクだよね、この表現って。でも、、、そう伝えるしかないよね。寝たんだから。しかも、何度も。。何度も、何度も、って言うべき？・・・やっぱり言わなくちゃいけないよね。本当のこと。
だって、悟を失う前から、私はもうボロボロになっていたから。冴子さんに、悟が好きだと告げられて、それから、悟に対して、猛烈に誘いかける冴子さんに振り回されて、実際にストーカーまがいに付きまとわれている悟よりも、私の方が参ってしまっていました。悟は自分のことよりも、私をそんな状態に追い込んだ冴子さんが許せず、話をつけに行くといって２人で会ったのが、結局、クスリを飲まされ、関係を持たされることになってしまって。。
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