lovesick

lovesick

PR

カレンダー

コメント新着

windsurf4179 @ Re:近況(05/08) お久しぶりです、福岡の加藤です。 何年振…
ぽわぽわ0127 @ Re:近況(05/08) ひろさん! よかった♪たまには近況知らせ…
シゲタロス @ Re:近況(05/08) なんだか凄く久しぶり!! 帰ってきてくれて…
t-nik0618 @ Re:近況(05/08) 良かった、仕事もできるようになったので…
ひかるですが…何か!? @ Re:近況(05/08) ひろ。さん、はじめまして。 こちらでコ…

お気に入りブログ

空想世界と少しの現実 緋褪色さん
きっくまーくのくだ… きっくまーくさん
無限の扉 yuto.さん
room47 shingo4711さん
ココロのまま るーじゅら。さん
     . ☆Yuri☆さん
不況に負けずに肝っ… かわちゃん4729さん
テレビでお馴染みの… 京師美佳さん
テイ・サックス病の… □■ぱん■□さん
食いしん坊のHappyLi… ぽわぽわ0127さん
2009.09.11
XML
終わった後で、俺の胸に頬を乗せ、ミリが熱い息のまま、言う。

「・・ん・・なに?」
熱く出してしまった余韻で気だるく応える俺。ためらいがちに言うミリ。
「あのね、、私とするの、、気持ちよく、、ない?」
?!・・・がっくりくる。なんで、そーなるんだよ?
「何言って、、、気持ちいいよ。むしろ、気持ちよすぎ。今、いーーっぱい出したの見たろ?」
ミリの裸の背中に手を添え抱き寄せる俺に、ミリは、少し、困ったように、、
「・・・でもね、、」

いいあぐねるミリ。俺は、頬に手を添えて顔を俺の方に向かせて瞳を覗き込む。
「・・なんだよ?言えよ。」
ミリは意を決したように言う。
「この間、、あのレナさんって人が言ってたの。ケースケはHがうまいって。ケースケとしたヒト、みんな言ってるって」
ってか、今、終わったバッカで、、、その話かよ。
俺はミリを抱き寄せて、耳元で言う。
「忘れてくれって、その女が言ったことなんて、ほんとに、俺・・」
ミリは俺を押し返して、
「違うの、別に怒ってるんじゃないの。」
「だったらなんだよ。俺がうまいって、そういう話なら、ミリが気持ちよくないなら、おかしい、ってことだけど、気持ちよくない?」
「ううん。本当に、、、とっても、、、キモチいいよ、私は。だけどね、、その人が言うのは、、『すっごいナガモチで、何度もイかせてもらえるっ』て」

ミリは恥ずかしそうに続ける。
「・・でも、、私としたら、、、ナガモチ、、っとは言えなくない?ナガモチって、あれでしょ?、、」
ミリは言いにくそうに、
「その、、入って、、、くれ、て、、からっ、てことだよね。。?、、だったら。。なんか、いっつも、結構、、あっという間でしょ?。。何度もイかせてもらったこと、なんて。。」
「・・・」

でも、次の言葉ではっきりと、ミリが、なんか誤解してるって、気づく。
「私とのHは、、気持ちよくなくてつまんないから、だから、早く終わろうとするんでしょ?他のヒトたちとは、、気持ちよかったから、長くしてたんでしょ?・・・私たち、、Hの相性よくないのかな。。」
がっくり来る俺。ミリ、お前、、初々しすぎる。
「それとも、やっぱり、私がヘタなのかな。。だけど、、仕方ないよね、ケースケと違って、、経験少ないし。。」
独りブツブツいってたミリは、決意したように言う。
「私、、どうしたら、いい?なんか、ケースケがもっと気持ちよくなる方法、、教えて?」
かわいいミリの申し出に、うわっ、この機会に、色々教え込んでやろうか、なんて、悪魔側の俺が囁くけど、ぐっとこらえる。
俺は笑って、
「そんなこと、いいんだよ」
「だって、ケースケは、どうしたらいいか、知ってるんでしょ?ケースケはHのプロっていってもいいくらいなんだもんね」
Hのプロって。。せめて過去形に・・・っ。
「やっぱり、、私じゃ、、、ダメ?打つ手ないくらい、、へたくそ??それとも、色気の問題、、なのかなぁ。。」
落ち込んでいくミリを慌てて抱き寄せて俺は言う。
「だからさ、ほんと、ミリって、間違ってるって」
「間違ってる?」
「ど~でもいい女とだと、長かったのは、あれだよ。ミリじゃなかったから」
「?」
「俺、ミリを抱けない代わりに、適当な女と寝てただけだから。でも、ミリじゃないから、なかなかイけなかっただけだよ。」
イッタッテ空しいだけだったし。心の中でポツリ呟く俺。
俺の言葉の意味、ゆっくり考えてるミリ。恥ずかしくなって、ミリの思考が追いつく前に言う。
「ミリだと、、早、、いや、長くないのは、ほら。俺、、ミリだから。。その、、夢中になっちゃってさ、、Hってこんなに気持ちいいもんだったのかってくらい、全然気持ちよすぎてダメなんだよ。これでも、、なんとか長くしようって、努力して、、」
少しずつ理解できたのか、くすぐったそうな顔になったミリは、恥ずかしそうに俺を見て笑う。
「笑うなよ~」
「だって。。」
「何?」
「ケースケ、、、Hのプロと思ってたけど、、さあ。。」
「なんだよ」
「なんか、、カワイイ」
もう何度目?って思うくらい、ほんとに、ガックリきちゃうよ、俺。
「うるせ~」
てんで迫力なく言い返す俺に、
「そっか、なるほど。。ふ~ん。」
くすくす笑いながらからかう目つきのミリ。俺は、もう一度覆いかぶさってやる。
「、、、ぁ、やんっ。ちょっと」
「笑ってられね~くらい、感じさせてやるからな。」
ミリは、かわいくもがいて、
「ちょっと、やだ、、、いくらなんでも、、今終わったばっかでしょ~。」
「だから、長くできるようになるまでは、回数勝負で」
「・・・バカ」
始める俺をしいて止めようとはせず、ミリは、何か呟いた。
「何かいった?」
俺は動きを止めて聞く。ミリは俺の頬に手を添えて、
「1回だって十分って言ったの。・・早いとか、長いとか、、実際よく分からない。私。でも、ケースケに抱かれると、いつもとっても満たされる。心もカラダも」
最高のほめ言葉だよ、ミリ。
「俺だって」
俺は、ミリに優しく口付けてから続ける。
「でもさ」
「なあに?」
「1回で十分だとしても、何回でもしたい」
もう一度動き始めた俺に、目を閉じながら、また何か呟くミリ。

今度は聞こえたよ。

「私だって・・」

・・・ありがと、ミリ。

俺は、ミリを抱きながら、思う。

ミリ、俺、そして、ヒロト。
それぞれの抱えきれないほどの想いを抱えたまま、
俺たち、また、一歩を踏み出すんだ。
不透明、、いや、半透明な未来に。
どんなことが起こっても、隣には、ミリ、いつもミリにいてほしい。

そう、願いながら。

俺はミリのひとつひとつをなぞり、確かめながら、進む。
ミリの奥の奥にたどり着くまで。


<了>

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説へ ←1日1クリックいただけると嬉しいです。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.09.11 00:16:43
コメント(4) | コメントを書く
[translucent ケースケ×ミリ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: