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2009.12.19

黙って話の続きを待つ僕。そよは、おずおずと言葉をつなぐ。

「・・それはっ」
口を開こうとする僕を手で制して、
「いいの。あのねっ、分かってるのっ。。。まだ付き合ったばっかだし、当然なんだけど、、な、んかそれが、、こうやって手に持ってるのに、一瞬で、返さなくちゃいけないのが、、ほら、碓氷くんは、いつも、女の人と、そういう付き合いしてきたから、自然なんだろうな、、とか、、、私も、、きっと、いつ終わりになってもおかしくない関係なのかな、とか、、、思っちゃったりして。」
「蒼夜・・」
「待って。最後まで聞いて。ね、、私、、この部屋の鍵、閉めることはあっても、・・・開けることはないじゃない？ただ、碓氷くんと一緒の時間を終わらせるためだけの鍵だから。。それにね、ほら、それがいつも、碓氷くんのいない一人ぼっちの、、次にいつ会えるかわかんないときに、、でしょ？だから、余計に、ただ鍵がポストに落ちるコトっていう音だけで、終わりを思い知っちゃうっていうか。。考えすぎなのは分かってるんだけど。なんか、もしかしてもう２度と電話もメールもこなかったら、、なんて思っちゃったのね、、、一度そう思ったら、そのなんてことない行為が、、毎回、、辛くって。。」

・・・蒼夜。

痛そうに話す蒼夜を僕は思わず抱きしめてしまう。

そうたずねる僕に、蒼夜は小声で、
「・・・最初に鍵をポストに落とした日から」
「・・・」
ただただ、ため息をつく僕。蒼夜は、小さな声でたずねる。
「・・・怒っちゃった？」

・・・馬鹿なっ。

僕は言う。
「・・なんでもっと早く言わないの？」
「・・だって、、、。碓氷くんと会えるときはとっても幸せだから。・・・・あんまりこういうこと言うの、ヤだったの。。」
「バカだなっ、、、いや、違う、、バカは僕だ。・・そんなことで、悩ませてたなんて。。気づかずにごめん」
僕からすれば些細なこと。でも、蒼夜にとっては大切だったこと。僕が気づけずに、辛い思いをさせていた蒼夜のココロを思って、囁くように言う僕だった。