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2008年01月14日
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カテゴリ: 本に親しむ

 本の帯にはこうある。

 "今の日本に漠然としてある「気の重さ」を晴らす
作家の確かな企み! 大人も子供も「行き場のない」という大問題。
惰性となってしまった「進歩」をもう一度考え直す。"

 以下、一部抜粋引用

 "地球温暖化防止のための議定書に「京都」という日本の知名が
冠されていることと、日本が「戦争放棄」を謳った条文のある憲法を持っているが重なっているのは、偶然ではないはずです--
私はそのように思います。"

 "「ファンド」というものが、二酸化炭素と同じくらい世界を
おかしくする迷惑なものになっていることは、分かる人には
分かっているはずです。そんな、「金をあちこちに動かして
儲ける」などというヴァーチャルな金儲けばかりを考えずに、
もっとカタギになって、「自分のところでいるものは自分の
ところで作る」という原点に帰った方が、世界は安全で穏やかな
ものになるのです。"

 "日本の官僚は、議会から選ばれた総理大臣の下で働くわけでは
なくて、議会からは超然として存在している元勲系の総理大臣の
ために働きます。そうして彼等は政治のプロフェッショナルと
なり、官僚から議員に転出して政治家になります。この政治家と
しての所属は、当然「元勲系総理大臣の率いる与党」です。与党が
圧倒的に有利なるのは、目に見えています。選挙なんかしなくても、
与党に直属の「官僚」がいれば、政治は遅滞なく動くからで、
元勲が作って元勲が支配する「政治」というシステムは、官僚に
よって受け継がれて行くのです。"

 "日本の政治の中心に、1860年に起こった「敗戦の傷」は、まだなんらかの形で生きているのでしょう。"

 "国民に「官僚を従えるだけの思考能力」が宿らない限り、
官僚は、自分達の考えと異なる全ての考え方に対して、
「そういう考え方もありますね」と慇懃に拒絶し、鼻先で
笑うことも可能なのです。つまり、「国民が成熟しない限り、
官僚は不祥事の仕放題である」とうことでもありますが。"

 "--そのように、国民が成熟する以外、民主主義の生きる
途はないのです。その点で、まだまだ日本の民主主義は不十分
なのです。不十分というか未熟なのです。"

 "では、なんで「歴史理解」というものは必要なのでしょう?
それが必要なのは「歴史を理解する」ということが、「現在は
どのように出来上がっているのかを知ること」だからです。
現在がおかしいのは、過去のどこかに問題がある--それを
理解するために、歴史の理解があるのです。"

 "つまり、日本の「産業革命の達成=近代化の実現」には、
「やらなければならない」という国家側の立場と、「あんまり
そんなことしなくてもいいんじゃないの?」という民間側の
立場の二つがあったということです。
 その二つがあって、結局日本は「近代化」を達成して
しまう--これこそが、私にとっての「日本の特異性」なのです。"

 "学校ではおそらく、「貿易」というものを、「国同士で、
必要のある物をやりとりする」というふうに教えるでしょう。
「物の売買」も同じように理解されるはずですが、でもこれは、
現実のありようとは大きくかけ離れています。現実には、
「いらないかもしれないけど買え。これは必要なはずだから、
これは便利なはずだから買え」ということが売買の原則に
なっています。
 どうしてそういうことになってしまったのかと言えば、
産業革命によって「必要以上の物を生産する」が可能になって、
その態勢が今でも続いているからです。
 「必要か不要かを無視して、ほしいとおもったものはどんどん
買え。なぜならば、個人消費こそが、景気の動向を左右するのだ」
という考え方はこの産業革命以来のあり方をストレートに
受け継ぐものです。"

 "「世界の工場」になった国は「生産すれば儲かる」の一本槍で、
ガンガン二酸化炭素やその他の有害物質を排出して、地球のあり方を
危うくしているのです。ほんとに、「もういいじゃないか」です。"

 "「果たして、そこまで機械化、合理化を実現してコストを下げ、
自国内の必要量を超える生産を続ける必要があるのか?」という
問いは「それをしなければ他社や他国との競争に負けて、わが社は
沈没する」という現実的な声によって却下されますが、「そこまでして、
本当に必要なのかどうかわからなくなってしまった'物'を作り続け、
売り続ける必要はあるのか」という問いはもうあってもいいのです。
なにしろ、その、「過剰」かもしれない生産と消費の繰り返しが、
地球温暖化を招く原因になっているのです。"

 "行き詰まっているのは、「産業革命の達成=近代化の実現」を
「やらなければいけない」と思った国家の立場なのです。その立場に
引きずられ、「あんまりそんなことしなくてもいいんじゃないの?」
という立場を捨ててしまった「民間側」の方は、実のところ、
あまり行き詰まってはいないのです。"

 "昔の国家は、「こういうことが絶対に必要だ」と考えて、なんだか
知らないへんてこりんな方向へ進みました。その方向が行き詰まって
困ったことになっているのですから、我々は改めて、「あんまり
そんなことしなくていいんじゃないの?」という立場へ方向転換を
すればいいのです。それが簡単ではないことは重々承知していますが、
重要なのは、「まだそういう選択肢が残されている」という、その点です。
 残る疑問は、「そういう選択肢が残されているのに、どうして
そういう選択肢をだめにするような方向ばかりに行くのだろう?」
だけです。"

 "今や世界は、「消費で世界を進めるか、消費で世界を壊すか」の
二択になっています。「経済はピークを超えて大規模化し、それを消費が動かし、それが地球を壊す力になっている」という、いたって
単純な関係性を頭に入れた方がいいのです--と、私は思います。"

 "人は「豊かさ」によって自由になり、自由になって「豊かさ」を
求め、その結果、「豊かさ」によって翻弄され、「豊かさ」を
失います。なにかここには罠があります。"

 "なぜ産業革命が「さまざまな問題」を生み出すのかと言えば、
大量生産を可能にする機械が、多くの人を排除して、少しの人に
利益をもたらすからです。"

 "ところで、ここで一つの疑問です。「生産の拠点」をよその国に
移されて、「働く」ということが成り立たなくなってしまった先進国の人間達は、一体「なに」で収入を得て、「消費生活を続ける」
ということが可能になるのでしょう?こわいから、これは考えません。"

 近代の歴史というのは学校ではうやむやにされて、何となく、
きてしまったけれど、やはり、今の仕組みなり制度がどういう経緯の元に成り立っていて、本当はどうなんだということを
きちんと理解したうえで、これからどうして行くのが良いのか?

 一人ひとりがメディアに流されることなく考えていかなくてはいけないと‥‥。あらためて感じた。

 ところで、明日はまた『株価の下落』がメディアを賑わせるのか?


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最終更新日  2026年03月29日 06時06分29秒
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