かすみ草 の原っぱ

 かすみ草 の原っぱ

自然・季節



 青い空に こげ茶色のレース模様

 目を上げてたどる 散歩道

 少しずつ レースの模様が変化し

 歩みも 心も 前へ

 ついこの間までは

 紅葉の 散歩道




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  『台風の日』        2004.6.26

 風が うなる
 雨が 叩きつける
 草も 木も
 なされるがまま
 踊り狂う
 窓を閉じ
 静寂の中
 時計の針は
 加速度ゼロで進む

 ふと
 子供たちの声
 風を身体いっぱいにかかえて
 跳ね回る

 小雨になってきた

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   『雑草の芽』        2004.5.31

 芽がでる
 芽がでる
 ぐんぐん伸びる

 蒔いた覚えのない鉢から
 蒔いたはずもない土から

 でも
 ちゃんと種は
 そこにあった

 芽のでる条件もそろった

 ただ それだけのこと

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『イルミネーション』        2003.12.04

  ツリーにきらめく光の
  移ろいゆくを見る

  しばし時の流れるを忘れる

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『公園清掃』          2003.10.28

  ゴミ探し
   草むらの中
    花が咲く


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『コントロール』            2003.8.17       

   人間は
   人間が作ったものですら
   制御できない

   言わんや
   神が創られた物をば


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『命』                  2003.7.15

 人間が好き
 見るのも
 話すのも
 感じるのも

 動物が好き
 花や木
 野原の虫達
 動物 魚 地球

 命を感じるもの
 全てが好き

 なぜなんだろう
 今 やっと分かった

 全て 神に創られたもの


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『空気』              2003.6.21

  肌にしっかり食らいつく
  重い日差しの間を
  ひんやりとした風が混じる
  春と夏のマーブル模様
  自転車を漕ぎながら
  縞をぬって走る


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『ペディキュアの季節』        2003.5.7

  ひさびさに
  素足で過ごす日
  ふと足元を見てみる

  つめの色がきれい

  長く靴下に埋もれて
  その存在すら
  気にとめられていなかった
  足のつめ

  毎年この時期には
  素足になるからと
  ペディキュアを施す

  夏の終わりには
  黄ばみ疲れて
  くすんだ爪になる

  綺麗に見せるためなのに

  今年はこのまま
  過ごそうかな


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『晩春の雪』        2003.5.7

  生ぬるい風にのって
  白いものが 漂う

  視野が
  白い綿毛で 埋もれそう

  一斉に風にのった
  野菊の綿毛

  新しい命の  
  可能性を乗せて
  出来る限りの
  可能性を賭けて

  またいつか どこかで
  次の世代の
  花が咲く

  ただ
  望みだけを 運んでいく
  春風に委ねて


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『春風』             2003.4.2

  コートを脱いで
  素肌を春風に さらしましょう
  明るい光を 浴びましょう
  さわやかな気分になるでしょう
  心の扉まで 開けたくなるような

  すべてを開け放ち
  こころに光と風を
  入いるままに 通るままに


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『気配』              2003.3.25

  雨の多い3月だと思っていたら
  いつの間にかあの震えあがるほどの寒さはどこかへ去り
  梅の花も散ってしまい気の早い桜が咲いている
  風の強い日にほらタンポポというこの声にはっとし
  ふと視線を落とすとぺんぺん草がたくさん咲いている
  その根元にはありが二匹さっそく何かを探している
  どこからか沈丁花の香り
  雪柳の清楚な白さが目に眩しい
  もうすぐモンシロチョウも飛ぶことでしょう


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『空家』              2003.2.27

  ふた冬前の火事  
  長屋から人はいなくなった

  この冬も
  玄関先の椿が満開


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『みず』              2003.2.27

  多くのものを溶かし込む 水
  あるときには 蒸気になり
  あるときには 冷たい氷

  天の恵み そのもの

  生ける物に 命をもたらす


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『雨の日に』             2003.2.5

  雨が降る

  花の色が
  いつになく
  鮮やかに
  目に映る

  ここに私が
  咲いているよと
  静かに示している

  薄暗い
  雨の日に


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『かぼちゃの花』         2002.12.26

  咲いてる
  咲いてる
  真冬のプランターに
  ごみになってもよかったはずの
  種たちを埋めただけ

  自己主張しているように

  いつの間にか芽を出し
  いつの間にか蔓を伸ばし
  知らない間につぼみがふくらみ
  そして今日
  咲いた

  嬉しいね
  強いんだね


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『いつのまにか』      2002.12.13

  いつのまにか
  ひまわりが枯れ

  いつのまにか
  すすきが揺らぎ

  いつのまにか
  木の葉が赤くなり

  いつのまにか
  菊が咲いている

  毎日の雑用に追われて
  毎日がばたばたと過ぎていき
  毎日同じように思うのに

  いつのまにか
  すっかり ふゆ


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『あき』           2002.11.10

  空が青く澄み切って
  空気がぴーんとしている

  木々が個性を現し
  他の生き物にも恵みを与える

  さあ厳しい冬に向かえ
  それぞれが覚悟を持って


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『なつぅ~』              2002.7.15

  じめじめ
  熱気が よどんでる
  食いしん坊の わたしでも
  食べ物が 喉を通らない
  みず・・・お茶・・・アイス・・・ビール・・・

  だるい
  食べたくない
  アルコールで 流し込む

  大人のわたしでさえ こうなのだから
  子供たちは 言わずともなし

  暑い
  なつだ

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