

・小説の枠組として、「におい」がある。
・物事は、「片付かない」という主題との配合。
・「心」の出てくる箇所・・・健三と細君は対等か?平等は見せかけである。圧倒的に書かれているスペースは健三が多い。即ちこの作品は健三サイドの物語である。
・「明暗」のなかでも「心」の文字が出てくる部分が何箇所あるかの抽出をやってみてはどうか?漱石の関心度が分かる。
・漱石は、登場人物のだれの心を強調しようとしているのか?・・・作家の真意を知ること。
・健三が実家に戻った時期はいつか?島田の養父として主張に言い分があったのではないか? 漱石と養父との関係の実際が明確とは言えない。
・「道草」が出版されて、養父からは世間から迫害されたと養父は言っているという。(実在の人物)
・養母・・秋田雨雀「あかつきえの旅」
・小説に出てくる内容が、事実かどうかは疑問。
・モデルと作品との関係は複雑。
・冒頭に暈かしている。ロンドンを遠い国としている。
・「香り」で始まり、「香り」で終わる。反復表現。香(におい)とルビ。
・「変わること」。「変わらないこと」。念頭に置いている。
・健三と細君ではなく、寧ろ、「健三と世間のこと」。
・漱石は、分かり易いことを書く筈がない。そこがスタートライン。分かりやすく説明できる筈がない。分かり易いものがあるとすれば、それはむしろ「嘘」。
・漱石は「へそ曲り」。片付くと世間は思っているが、健三はそうは思っていない。
・細君と赤ん坊は一緒(一心同体)。「僻み根性」。健三は孤独。母子の関係は深い。
・これからも健三と細君の関係も片付かない。
・漱石は「狂人扱い」された。漱石自身が、「狂人」は、自分の性格だと思っている。「人生」のエッセイのなかで、自分でも書いている。反省しても直らない。
・「こころ」は、上編で、長過ぎたので途中でやめている。そのつづきで「道草」を書いている。「こころ」では、漱石の気持ちは片付いていない。
・「道草」は、「散歩のこと」が根源的な問い。「それから」が出発点になる。
・真は天の道なり。「道」がキーワード。
・内側の声。「途中で引懸かっている」。
・狂気とインスピレーションは同じ。常軌を逸したもの。
・作家への道。
・漱石は理系のひと。計算づく。文系ではない。工学系の論理がある。相対関係が働いている。きれい事では済まない。
・「趣味の遺伝」レトリックを使う。健三の中にある狂気。野生的な自分。(65)
・姉が出てくるのも要注意。(65)姉との違い。
・「ポアンカレー」血縁。
・58 「金」の問題。区切り。
・「こころ」先生は金のことを書いている。「カネと心」労働の変形=かね
・永遠の時間
・原稿を書いてえたカネと、大学で(テストの)赤い線を引いて貰うカネと同じではないと考えていた。
・変化の主題。
・究極と問い。(69)
・熊本の細君の自殺のことを触れていない。自分にとって都合の悪いことを書いていない。
・細君はわざとヒステリーを起こしているのではないか。本人も気づかない。
・病気が仲立ちしている。漱石には分かっていたのではないか。
・「お縫さん」のことを何度も書いている。「日根野かつ」。
・漱石は、相対観を書いている。
・「お縫さん」のモデルが「れんさん」。
・記憶にまつわる問題。肝心のことがわからない。