



本当は幻影でしかない。すべてのことは脳が作り出しているイメージに過ぎない。自分という存在は幻想世界なのだ。その時々で演じているのは一つのショーでしかない。騙されて踊らされて、誘惑されて棄てられる。木の葉が散るように。枯草のように萎れてしまう。末梢神経への電気信号が遅れ始めている。からだが萎みはじめた。脚がのろくなった。からだのあちこちから臭気がする。
・サインはシグナルになる。世界の全部が敵になる日がくる。木偶人形に戻るのだ。ミッションのない日々しかない。遺伝子のそれは終わった。ぼんやり山や海や、森を見ている。高い木の天辺でカラスがかあと鳴いていた。あれは俺かも知れないと思う。
・へ2・・・それこそ無数に生きてきた命が終わる日が私にも来る。父と二人で、熊本のぽっくり寺にお参りしたことがある。なぜかよく解らないでついて行った。その父の当時の年齢になっている。まだ私にはそのような心境にはならないままである。