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愛された思い出



 まだ高校を卒業した頃お金がらみのことで失敗したことがあった。当時の僕には簡単には払えない額のお金を請求されたのだが、そのことをずっといえずに黙っていた。

 とうとうある日取立てに若い人がやってきた。僕は手短に事情を話した。すると母が、

「あなたは出てこなくていい。私が出るから」

といってくれた。

 毅然とした対応をして母は僕が払わなければならなかったお金を立て替えてくれた。

 もとより、こんなことは甘やかしだという批判もあると思うが、僕は後にこの時のことを思うといかに僕が母に愛されていたかがわかる。

 人と人は対立しているのではなくて、実は深いところで結びついているということをアドラーは教えてくれる。そのように結びついている人のことをMitmenschen「仲間」(mit=with, Menschen=men)という。そのような「仲間」がいるかいないかが(必ずしも親でなくてもいい)その人の人生がどのようなものになるか、重要な決め手になる。

 たしかに個々の人を見れば嫌な人もいるけれども、決して皆がそうではない。今、強くそう信じたい。


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