あんなこと、こんなもの

あんなこと、こんなもの

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2005.06.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 野菜果物が新鮮で充実していると評判の**スーパー。


 そして「タイムサービス、本日のおすすめ」はスイカ。6分の1に切ったのが370円・・・おいしそ~安い。迷わず籠の中。
 ずしっと重みが腕にかかる・・・さっきキャベツとダイコンとメロン買ったものね~
 ・・・さらにそのうえに牛乳1リットル・・・重い・・・

 左手にすいか、右手にダイコンとメロンとキャベツと牛乳を入れたスーパーの袋とハンドバッグを下げて、よたよたと**スーパーを出る。

 「ちょっと買いすぎた、重いものばっかり・・・」
 時刻は六時前、空はどんより薄暗く今にも降りだしそう・・・

 **スーパーの20メートル西に蕎麦やの0庵、


 3年足らずで0庵は店を閉め、貸し店舗と書かれた札の下がった建物と薮はそのまま残った。
 ・・・その薮の前にタクシーが停まっている。すかして見ると空車らしい・・・
 助かった~

 肘でドアをコツコツとノックするとドアを開けてくれたので、ダイコンとキャベツとメロンと牛乳といっしょになだれこむ。

 運転手さん、前を向いたままで、押し殺したような声で
 「どちらまで・・・」
 「00町まで行ってください。信号を右に曲がったところで停めてくださいね。」

 ・・・するすると車は動き始め、50メートル程行った所で
 「お客さん、どこから乗られました?」
 「はぁ?0庵の薮のところだけど・・・どうかしたの?」

 「いえね・・・気、悪くしないでくださいよ、私あそこのところで、日誌つけてたんですわ、そした気がついたら知らないうちに後ろに髪の長い女の人が乗ってるでしょ・・・場所は薮の前だし・・・こんな天気にこんな時刻でしょ、黄昏時、って逢魔が時、っていうでしょ・・・これはてっきり・・・それで行く先聞いて、寺町、とか&&町(葬祭場がある)とか言われたら、お願いして降りてもらおうと思って・・・00町、って言われたのでひとまず安心して車出したんですよ・・・」

 「でも、ドア、ノックしたら開けてくれたんですよ。」
 「日誌書きながら考え事してたんで、どうも無意識に開けたらしくて・・・覚えないんですよ・・・」

 「はぁ~でも、ほら、私そこの**スーパーの袋2つも提げて・・・スーパーの袋提げた幽霊なんていないでしょう?」
 ・・・スイカとダイコンと牛乳の1リットルパック抱えて乗ったから、運転席からも見えるはず・・・
 「でもね、ほら、赤ん坊のために毎晩飴買いに来た、っていう有名な幽霊のはなしがあるじゃないですか・・・」



 「もし、夜遅くに寺町とか&&町って言われたらどうするの?」と聞くと
 間髪をいれず
 「そりゃ、断りますよ。海辺の崖の近くとか、##トンネル(出る、といううわさがある)なんかも断りますね。」
 「はぁ~」・・・こればっかり・・・

 車はやがて00町に到着。
 「ここの信号、右、ですね。」
 「はい、そこです、ありがとう。ほら、人も車もたくさんだし、私も足あるでしょう?」

 料金払って車を降りました。
 街中に住んでいてよかった・・・
 降ろされるところだった・・・







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Last updated  2005.06.08 20:29:31
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