携帯電話




知らない番号からの電話が鳴った
すぐにご主人様だと察知した

「ああ、○○○だ」

「お疲れさま 久しぶりです」

私は嬉しさのあまり声が上ずった
とても久しぶりの声だった


「これ買ったから 一応連絡しとくな」

雑談してその後
逢う日のことを決めておきなさいと言われる

連絡方法が大きくひとつ確立した

普通の人にはごく当たり前のこと 
電話、携帯メール、自宅

それを私たちは一から築き上げて行かなければならない

少しずつ私とご主人様の間に
積み重ねられていくものを感じていた

ここまで来るのに2年以上・・・ 来るとも思わなかった


「おまえの都合のいいときでいいから 早めにな」

逢えるんだ 本当に逢えるんだ



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