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 11月13日、紀南地方はドンヨリトした重々しい空の下である。風もない静かな日には違いないが、重苦しいまでの風景だ。季節はずれの黄砂で煙る過疎地の風景の中と、そんな表現さえ可能な黄砂が霞む風景が、晩秋の季節感も奪う。そんな紀南の過疎地でも、ニュースは同時進行である。尖閣諸島ビデオ投稿のニュースから、韓国ソウルのG20の後は、横浜みなとみらいのAPECがニュースとなり、そして、11日に始った沖縄県知事選挙がニュースとなる。


 11月13日のニュース。横浜ではAPECが開かれ,TPP問題がクローズアップされ、広島ではノーベル平和賞受賞者サミットが開かれ世界の注目を集める。核廃絶を訴えノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領は広島には行かないが、APECに参加する為に日本に来る。劉暁波さんのノーベル平和賞受賞に反対する胡錦濤中国国家主席もAPEC参加の為に日本に来た。


 世界の耳目が日本に集まる時期に沖縄の知事選挙戦が始まった。米軍海兵隊の基地普天間基地移設地が最大の争点になる沖縄知事選挙は、オバマ大統領とも、胡錦濤国家主席とも関係する選挙でもあり、当然両首脳も感心のある選挙だ。尖閣諸島問題で、否が応でも、沖縄知事選挙への注目度は増して、日米中のみならず、日本の周辺国と問題にも大きく影響する。


 沖縄県知事選は米軍普天間飛行場の移設問題が最大の争点である。その前提には、出来ないことを出来ると言った前民主党鳩山政権、「最低でも県外移設」と言いながら、最低のことも出来なかった前政権、腹案があると言いながら腹案もなかった前政権の負の遺産がある。政権発足当時の年内決着宣言は勇ましかった。「トラストミー」とオバマ大統領と約束した。


 しかし、年内決着は無理だった。そして、翌年の5月決着、つまり今年の5月決着に変わった。5月に約束通りの決着となり、日米合意はしたが、「最低でも県外」の最低のことも出来ない合意で、反故にされた自民党政権の日米合意への逆戻りの、元の木阿弥どころか、元にも戻れない、めちゃくちゃな状況を残して政権は崩壊した。


 めちゃくちゃな状況を残した当の本人である鳩山元首相が、その後も影響力を発揮する民主党政権は沖縄県知事選挙へ候補者擁立も出来ない。鳩山政権の中枢が未だに活躍する民主党に、沖縄普天間基地異説問題の次へのステップはない。そんな思いにもなる沖縄県知事選挙が始まっている。


 民主党政権にとって沖縄の基地問題は荷が重い。鳩山政権の日米合意を踏襲するしかない菅政権には、沖縄の基地問題解決の糸口さえ見出せない。何しろ八方塞り状態での政権引継ぎだから、ダルマさん状態である。日米安全保障条約を揺るがし、日米関係はもとより、日中関係、日ロ関係へも大きな影響を与える沖縄知事選挙は、八方塞り菅政権の普天間基地移設問題解決の可能性削除の為の知事選挙でもあり、独自候補擁立も、推薦も、選挙応援さえ出来ない民主党政権の息の根を止める知事選挙になる可能性も無きにしも非ずだ。沖縄県知事選挙の選挙結果が菅政権の崩壊と直接的なつながりはないににしても、管政権にプラスになる要因はない。



 それにしても、鳩山政権の残した負の遺産の大きい。鳩山元首相本人は、又、鳩山派の国会議員は、その負の遺産の大きさに対する認識はない。鳩山元首相は幾つもの名言を残し、その名言をひっくり返し、そして迷言にして残した。その名言は一つ一つ重要な政治課題と直結し、ひっくり返され迷言になり、重要な政治課題も放り投げられたのだ。






 現職の仲井真知事に、新人で普天間基地のある宜野湾市の前市長が立候補しての知事選挙は注目されるが、普天間基地移設地問題では「辺野古移設は不可能」と、両候補は一致する。しかし、自民党時代の日米合意の立役者でもある現職知事と、国外移設を唱える前宜野湾市長とは、普天間基地移設地辺野古反対のニューアンスが違う。


 日米合意を破棄して、日米合意に逆戻りした民主党政権下の沖縄県知事選挙は特別の意味を持つ。選挙がどう展開するかは分からないが、そのために何かが変わることも望めない。アメリカは日米関係の見直しを望むが、自分の都合のいい改定しか認めない。日中、日ロ関係の悪化によって、日米安保の存在理由が増すだけだ。


 経済危機のアメリカの要求は日本への負担増だ。思いやり予算の増額である。そして、尖閣小党問題や北方領土問題で日米安保の存在意義が再確認され、沖縄の基地恒久化がアメリカ的な考えだ。そして、普天間基地は、形を変えて都市型基地の象徴として残る可能性が高い。都市型の基地の理想的な形となっての現状維持だ。



 沖縄知事選挙は、民主党政権、さらに日米関係、そして、日中、日ロ関係にも影響士、鳩山前政権の負の遺産の大きさを証する結果になる。鳩山前政権の負の遺産、損失を金額にすると天文学的数字になるだろう。毎月1.500万円の小遣いを貰っていた元首相のその後の行動は、そんな意味でも納得できないと思う人は多いだろう。


 沖縄県知事選挙は、そんな苛立ちの中で行われる。誰が当選しても、急激に何かが変わることはないが、何か変わるきっかけを作って欲しいと、沖縄県民は微かな期待を抱く知事選挙だ。それにしてもと思うのは、鳩山前首相とその一派のその後の言動の空しさだ。「この海を埋めるのは自然への冒涜だ」と鳩山前首相の言葉が浮かぶ。 





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最終更新日  2010.11.13 10:55:42
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