シンデレラ・1



 それは遠い昔のこと、ある国の、とある城下町に美しい女の子がいました。 
 女の子は幼い頃は優しい両親の愛情を一身に受けて幸せに暮らしていました。ところが、優しかったお母さんが病気で亡くなって、お父さんが後添えに迎えた継母と、その連れ子の2人の義姉たちは、お父さんが亡くなると、女の子を召使いの様にこき使う様になりました。
 みすぼらしい服装でコマネズミの様に働く女の子を、継母と義姉達は「シンデレラ(灰かぶり姫)」と呼ぶ様になりました。いわば西洋版「おしん」ですね。
 今日はお城で仮面舞踏会。継母も義姉達も目一杯おめかししてお城へ出掛けて行きました。
 義姉たちが散らかしていった山ほどのドレスの後片付けと地下貯蔵庫の掃除を言いつけられ一人取り残されたシンデレラは、泣く泣く仕事をやっつけながら、「私だって舞踏会に行きたかったのに・・・」とつぶやきました。
 するとそこに、魔法使いのお婆さんが現れました。お婆さんは魔法でドレスの後片付けと地下貯蔵庫の掃除をあっという間に片づけてくれました。
 そしてネズミを白馬に、コオロギをモ-ニングを着た御者に、そしてカボチャを馬車に変えました。そしてシンデレラは・・・?

 あれ・・・?何も変わってない6(’.’?)
シンデレラの目の前には美しく着飾った目も覚める様な美女(実は60歳は若返った魔法使い)がいました。
「お-っほっほっほ!舞踏会なんて何十年ぶりかしら、血が騒ぐわねぇ~」
 そう言い残すと、魔法使いはカボチャの馬車に乗ってお城へ去って行きました。何しに出てきたんだオマエは?
 どこまでも不幸なシンデレラでした・・・(T_T)

つづく

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