転校先の学校はなんだか古くて薄気味悪い。私は中学生くらい。制服は着ていなくて、 私服で新しく通う学校の廊下に佇んでいる。 吉田ひでこ風な担任の先生にクラスに案内してもらいながら、 少し話した。
ちょっと変わった子が多いけど、仲良くやってねて。
変わった子??
教室に入るとクラスメイトが射抜くように私を見る。
私は深呼吸をして冷静に見回した。見返した。
殆どゲゲゲの鬼太郎って感じだ。皆、人、ではない。
透明なアメーバみたいな子が、
先生、学級委員をやってもらってはどうですか?と発言する。
…アメーバが話してる(驚)
小鬼やカビの胞子みたいな奴らも賛成している。
私は挨拶もそこそこに指定された座席に着くと、
隣の席の男子にハッとした。
永峰(中2の時の仲良し)ぢゃん!
お前なんでこんな所来たンだ?と問われる。
どうやら余程の事情がない限り、人間は来られない 領域らしい。
永峰はお父さんが倒産→悪魔がやって来て(なんでだ?)、
子供だけは教育を受けさせたいと懇願(悪魔に?)した為、
彼だけこの世界にやってきたそうだ。
私には記憶がない。
なんとなく転校してきたんだ。
そうえば家はどうしたんだろう。
家族はどうしたんだろう。
もやもやしてくると目の前にクラスメイトがたかっている。
好きなモノ同士で座っていい?学級委員長。
い、いいんじゃない?私がそう言うと、
魑魅魍魎達は"好きなモノ同士"で座り始めた。
気付くと、私の横には毛むくじゃらの丸いものが座っていた。
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