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2021.03.14
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カテゴリ: 映画館で見た映画



有村架純はいい!
菅田将暉は、演じることが難しい役だと思った。

女性の役は筋が通っているので、役に身をゆだねその心情のまま演ずることができると思う。ところが男は、麦は難しい。私にはそう思えた。筋が通っていないのではなく、筋は通っているが変節しているから。本末転倒しているとも、いえなくもない。素直に演じることはできないし、理解しても演じることが難しい。その辺の感情にどう折り合いをつけて同化して麦として存在するのか、相当、難しく思えた。

監督と脚本が名のある人のせいなのか、著名な俳優たちが脇役というよりチョイ役で出演している。恐るべきことだ。著名な俳優たちなので、もっと登場するだろうとか、もっと絡んでくるだろうとか、思ってしまい、気にかかった。

時系列を現在から過去にとばし、順送りで見せてくれるのだが、二人が出会い、オールナイトすごした時の時系列、移動が変に思えた。それが気になり、また作品に没頭することができなかった

花束みたいな恋をする映画を見たいと出かけたが、花束みたいな恋を見られたという実感はない。昨年見た映画「劇場」で傷つけあうというか、ほぼ一方的に気づつける毒々しい作品を見たが、それとは違いお互いをけなしたり、暴力をふるうということはない反面、苦々しさの残る作品と思えた。

お薦めはしないが、客席は満席であった。

2021年/日本/124分/G
​​ 監督:土井裕泰
脚本:坂元裕二
出演:菅田将暉、有村架純、清原果耶、細田佳央太、韓英恵、中崎敏、小久保寿人、瀧内公美、森優作、古川琴音、篠原悠伸、八木アリサ、押井守、PORN、atagi、モリシー、佐藤寛太、岡部たかし、オドギリジョー、戸田恵子、岩松了、小林薫 ​​​
お薦め度
「​ 花束みたいな恋をした


<ネタバレ>
2020年、飲食店で恋人同士がひとつのイヤフォンをLとRにわけて、聴いてるのをみて、苦言を言っているカップルの男、と別のテーブルの別のカップルの女。目が合った二人はここから恋が始まるのかと思いきや、5年前、2015年に時はさかのぼる。
男と女、それぞれの姿が描かれるが、明大前にて終電を逃したことで、一夜を共にすることに。
居酒屋いったり、カラオケいったりするのだけれど、居酒屋を出たところでうっすらと明るい。夜が明けたものだと思ったのだが、続くその後のシーンで真夜中に戻っていた。そこが気にかかり物語に入っていけない。徒歩での帰宅となったが、着いたところはPARCO。渋谷のPARCO?と思った。明大前から渋谷まで歩いたと思ったのだが、歩いた先は調布。調布駅前で雨が降り、調布駅徒歩8分の麦の家、彼の家まで行く。これまた?である。調布まで歩いたのなら飛田給まで歩けよ、と思った。居酒屋、カラオケと行くお金があるんならタクシーに乗れたんじゃないの?とも思う。で、翌朝、調布から飛田給までバスに乗った。これまた疑問?調布駅徒歩8分だったら京王線で調布から飛田給まで行くだろうと。そのほうが早い。電車は3分130円、バスは10分210円。気になりだして、さてはこの監督、真摯に映画を作っていないのではないかと思えてしまった。
絹(有村架純)の行動様式はなんなく入ってくるけれど、麦(菅田将暉)の行動様式には抵抗を感じた。仕送り生活ができなくなり働いて生活の糧を得るのに足りなくなった5万円という金額を考えるならば、わざわざ就職するほどのことでもないように思えるのだが。金銭面でなくイラストを描く才能に限界を感じたのなら納得がいく気がするけれど、そんな風には描かれていない。仕事が生きがいになったのなら仕事人間でもいいけれど、嫌気が重々の仕事ならばやめればよいと思うのだが、いやな仕事に身を挺し、もっと金を稼ごうとする。その変貌ぶりには驚くばかり。そして、それまでの変遷が十分には描かれていない。それゆえ、絹同様、麦の言動には面食らう。破局へと向かうことは必然ともなっていく。絹は1ミリもぶれずに別れに向かうのに対し、麦は大きくぶれる。結婚しようと言い出す始末。若いカップルを見ていたたまれなくなり店外に出た絹を麦が追いかけ抱きしめる。ここで二人は付き合いだした頃を思い出し、元サヤにおさまるかに思えたが別離を決意。なんで!? 私には理解不能のことが多く?????のオンパレードとなった本作。感動する、しないより以前に作品となっているのか。最後に2020年を描くのにコロナやマスクがまったく存在しないのもどうなのかな、と思えた。





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最終更新日  2021.03.14 17:14:07
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