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昨年の公開時に大ヒットとなり、話題をさらった”シャン・チー”。
いかにも東洋的な顔立ちにアメリカ人の東洋人のイメージは彼なんだと思い、ルックス的には甘くも渋くもない、イケメンでない主役なんて、人気者にしたいのならありえないな、と思ったけれど、そもそも人気者にするつもりがなかったのか、東洋人は彼のルックスでも当然人気がでるものと考えたのか。主役のシム・リウを見たときにそう感じた。他の無名と思われるキャストもルックスとしては普通か、もしくはいけてない感じ。とはいえキャラクターとしては皆、存在感のあるものだった。
大作ゆえ、準主役は著名スター、ベテランでまわりを固めた。シャン・チーの父親役にトニー・レオン。「ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌」で知られ、「非情城市」「花様年華」で注目を集め、「HERO」「インファナル・アフェア」「2046」「ラスト、コーション」「レッド・クリフ」と続く、「ラスト、コーション」でのタン・ウェイとの絡み合いは忘れられない。シャン・チーの伯母役、シャン・チーの父親の義姉役にミシェル・ヨー。年齢が顔に出てしまっているが、「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」のボンド・ガールで有名となり「宗家の三姉妹」「グリーン・デスティニー」「SAYURI」「クレイジー・リッチ!」「ラスト・クリスマス」と出演作が続く、マレーシアを代表する女優だ。父親のおかかえ俳優、道化師のようなおじさんはベン・キングズレー。スキン・ヘッドでなかったので彼だとは気づかなかった。「ガンジー」でガンジーと見まごう姿でセンセーショナルな注目を浴び、「バグジー」「死と処女」「砂と霧の家」「ヒューゴの不思議な発明」「アイアンマン3」と多様な作品に出演。深みのある演技のできる渋い俳優である。本作ではコミカルな役どころで印象を残す。ベネディクト・ウォンの登場には驚いたが、「ドクター・ストレンジ」「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ エンドゲーム」に出演している流れからして、お楽しみのキャスティングである。ティム・ロス、ブリー・ラーソン、マーク・ラファロの出演もお楽しみキャスティングと思える。
シャン・チーの友人役のオークワフィナはどこかで見た女優だと思った。「オーシャンズ8」「クレイジーリッチ!」で見ていて、忘れられない顔である。妹役のメンガー・チャンは今回が映画デビューなのか?大抜擢といえよう。母親役のファラ・チャンは香港で活躍する女優のようだ。敵役、片腕が刀の男はフロリアン・ムンテアヌで「クリード 炎の宿敵」でイワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)の息子役で出演がある。
パブ・レストランで友人カップルとのよもやま話で始まり、ひと騒動、ふた騒動、み騒動あって、友人カップルとのパブ・レストランでの話に戻るのは映画的でニヤリとした。
母の死がきっかけで父と対峙することとなった若者の後悔と葛藤が描かれており、そこに生まれてくる感情を観客が共有できるように厚情をもって描いているところが良いといえる。
車のスピード、疾走感。アクロバティックなバスでの闘争、ありえないドライブ。空前絶後の空中戦。裏腹な態度の妹と見るべきところは盛りだくさん。ワイヤー・アクションを駆使したカンフー対決は見ものである。
とてもスペシャルな映画を見た満足感を味わえると思う。
Disney+にて
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