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2022.10.30
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カテゴリ: 家で見た映画

L'arciere delle mille e una notte (1962) (imdb.com)

YouTubeで映画を見るなんて思わなかった。
46年前にテレビの洋画放送で見た「黄金の矢」。その主役女優のプリンセスに魅せられて、その名を知りたくて映画雑誌「スクリーン」「ロードショー」を買い求めた。テレビ放送の終わったものの記事はなく、その名は知りえなかった。しかしながら、映画の題名「黄金の矢」は覚えていたので、映画辞典かなにかでその名、ロッサナ・ポデスタだと知ることが出来た。何の紙媒体で知ったのだろう。探し出すまでに数カ月を要した気がする。
さて、この記念すべき私の映画アイドル第一号の映画はその後、見ることはなく。再度、テレビ放送になることを心待ちにしていたが、放送されたことはないような気がする。ロッサナ・ポデスタがイタリアの女優であることを知り、彼女の代表作として「黄金の七人」があることを知ったけれど、未だきちんと見たことがない。約半世紀ぶりにスクローンの彼女と再会したので、彼女のほかの作品を見てみても良いのかもしれない、と思う。
配信で見ることもできない作品であったが、何の気なしにググって見たら、YouTubeで見ることが出来るとわかった。映画泥棒とか違法ダウンロードとか喧伝されているので、違法なのかどうなのかはわからなかったけれど、著作権法で2004年1月1日以前に発表された映画は、公表後50年、それ以降は公表後70年を経過したときに、著作権が切れるというようなことだったかと思うけれど「ローマの休日」も確か著作権切れたなあと思いながら1963年公開の「黄金の矢」は50年過ぎているので問題はないのかと思い見ることにした。されど、映画だ。字幕はない。簡単な英語は理解しても台詞はわからない言葉が多すぎる。なので雰囲気を楽しむと思い見続けた。
始まってすぐの驚きはこの作品が70mmの大作であったことだ。MGM制作であり、堂々のハリウッド映画であった。当時としては斬新な撮影技術が使われており、空飛ぶじゅうたんの合成箇所は目に付きすぎるがそれ以外はみごとであった。じゅうたんだけで浮いてくるくる回る映像はどうやって撮影したのだろうか。また幽体離脱など半透明な姿と倒れている実体と二つの姿が映されている技術にしても驚いた。なんたって半世紀前のことだから。スケールの大きい神殿や砂漠の映像も大作ならではの感じがした。
我が姫、ロッサナ・ポデスタはお目目ぱっちりで小顔でふっくらした印象。目力が強いのはイタリア女性特有のものか。私の永遠のスターシルベスター・スタローンもイタリア系だ。私はイタリア人が好きなのかもしれない。ソフィア・ローレンはボリューム感満載でちょっと遠慮するけれど、クラウディア・カルディナーレ、ダニエラ・ビアンキ、オルネラ・ムーティ、モニカ・ベルッチなど気になる女優が多い。
さて、ドラマは「かぐや姫」と「アラジン」を足したような内容だった。


<ネタバレです>
前王を暗殺した大臣が王女の結婚相手を選ぶ競技大会を催している。王国に伝わる黄金の矢で的を得ることが出来れば王女と結婚できるという。隣国の王子たち三人で競い合うがだれも矢を使えない。突如現れた見知らぬ国の王子と名乗る若者がやすやすと黄金の矢を射て的を得た。騒然となる会場でその若者が王女を拉致する。若者の正体は盗賊一味の頭領であった。拉致したものの王女を不憫に思ったのか、若者と王女は盗賊一味から抜け出す。王女を宮殿に返した若者はとらえられ牢獄につながれる。そこにあるため池に水が満たされていき、その中にはワニがいる。このままワニに食われてしまうのかと思ったとき、半透明の魔人、いや神? よくわからないが手品のように魔法を使う三人組の爺さんが現れる。そして、一方、王女の方は3っつの国の王子たちに世界で一番貴重なものを持ってきた者と婚姻すると告げる。三人三様で世界一のものを持ち帰るけれど、大臣が裏で手を結んだある国の王子と結婚させられようになる。そこへ…。

ほぼ内容を書いてしまったけれど、笑いを誘う小ネタやギャグがちりばめられて、恋心のウキウキ感もあり、とても楽しめる活劇だと思う。しかし、ありきたりなのか、評価は低くて、見ることが出来ない作品となってしまっている。物語は悪くないのでブラッシュアップして大スターにてリメイクすればいい作品になるような気もしないでもない。

いつか再会できればと願っていた「黄金の矢」を見られて良かった。
感謝、感謝である。

YouTube にて

1963年/イタリア/92分/

監督:アントニオ・マルゲリーティ
脚本:ブルーノ・バイラティ、アウグスト・フラッシネッティ、フィリッポ・サンジュスト、ジョルジオ・プロスペリ、ジョルジオ・アルロリオ
出演:タブ・ハンター、ロッサナ・ポデスタ、ウンベルト・メルナティ、ジュスティーノ・デュラーノ、マリオ・フェネラーニ、ホセ・ハスペ、ギャンパオロ・ロスミーノ、レナート・バルディーニ、ロザリオ・ボレッリ

原題:L'arciere delle mille e una notte(アラビアンナイトの射手)
英語題:The Golden Arrow(「黄金の矢」)

お薦め度
黄金の矢 」★★★☆(70%)





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最終更新日  2022.10.30 10:21:13
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