再出発日記

再出発日記

PR

フリーページ

お気に入りブログ

『イラク水滸伝』5 New! Mドングリさん

9月のおしゃれ手紙:… New! 天地 はるなさん

週刊 マンガ便 湊… New! シマクマ君さん

今月の慶北妻の会 New! はんらさん

源氏物語〔7帖紅葉賀… New! Photo USMさん

カレンダー

2021年07月18日
XML
カテゴリ: 邦画(12~)


今月の映画評「糸」

 歌は世に連れ、世は歌に連れ。
 一世を風靡した歌でなくても、ふとした拍子に思い出す歌が、その人の人生を癒し、励まし、前を向かせることがあります。

 平成時代が始まった時に生まれた蓮(菅田将暉)は、13歳の時に虐待で家出していた葵(小松菜奈)を助けるために北海道の町を出ようとしますが、1日で警察に捕まってしまいます。その時に葵の手を離したことが、ずっと蓮の後悔になり、青年になって再会した時にはぎこちない別れをするのです。そのあと、2人の運命は別々に進み、リーマンショックや東日本大地震などを挟みながら展開していきます。

 「なぜ めぐり逢うのかを私たちは なにも知らない/いつ めぐり逢うのかを私たちは いつも知らない」中島みゆき「糸」の歌詞がラストを予感させます。大切なのは物語中でこの歌と、もう一つ中島みゆき「ファイト」が2回繰り返されるのです。歌は、時と場所を得て繰り返し繰り返し歌われることで、初めて価値を持ちます。

 特に、葵が2回目の「糸」を想いもかけない場所で聴きながら、泣きながらカツ丼を掻っ込む場面は最高です。また、重要なセリフと行動も、この作品中、時と場面を変えて3-4回繰り返されます。そうやって想いは繋がってゆく。

 時にはサイコパス、時には熱血教師を演じて来た菅田将暉が、今回は涙もろくて誠実な青年を違和感なく演じました。小松菜奈の成長著しい演技も見ものです。(2020年瀬々敬久監督作品、レンタル可能)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年07月18日 14時19分17秒
コメントを書く
[邦画(12~)] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな@ 自然数の本性1・2・3・4次元で計算できる) ≪…三角野郎…≫は、自然数を創る・・・  …
永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ @ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…

バックナンバー

・2024年09月
・2024年08月
・2024年07月
・2024年06月
・2024年05月
・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: