20 あきらめないこと
理想を見失うな
精神的に自立する一つの現われとして、問題を自主的に発見・解決することをおすすめしました。
ここで、問題とは何か、について整理しておきましょう。問題とは、
・あるべき姿と現実とのギャップ
で、問題解決は、現実を望ましい形に改めることをいいます。
現実は、理想と遠くかけ離れ、理想を実現することは、不可能にさえ見えるものです。そこで、大ていの人は現実と妥協し、あるいはあきらめ、理想などはどこかへ置き忘れてしまいます。
また、あまり理想を追いかけ過ぎると、現実とのギャップに悩まされ、不適応になることもあるので、理想にはとらわれない方がよいと考える人もいます。
しかし、現実と適当に妥協することは、何かに依存することを意味し、自分を見失い、幸せからも遠ざかって行きます。現実と妥協すれば、矛盾や不都合があっても目をつぶり、長いものに巻かれろとなり、不都合を容認することになります。
現実を押さえているもの、長いもの、強いものに屈服することは、大げさにいえばその「共犯者」になり、少なくとも片棒をかついでいることになるのです。これでは、自立も幸せの実現もおぼつかないでしょう。
問題はまず、「気づくこと」が必要です。問題に気づくには、あるべき姿、望ましい姿は何なのかをしっかり認識し、現実とどうちがうかに目を向けることが肝要です。
そうすれば、今、問題になっている官公庁や大企業の諸問題も、事前に手を打つことができたはずですし、いわゆる「組織ぐるみの犯行」は傷の浅いうち、あるいは未然に防ぐことができたはずです。
第二に、問題に気づいたとしても、それだけでは解決できません。
現に、世情を騒がせている諸問題から、日常的な問題、すなわち売上利益の減少、不良品対策に至るまで、気づいている人、危機意識、問題意識をもっている人は少なくなかったはずです。
それにもかかわらず、現状がちっともよくならないのは、
・いかにして問題を解決するか、そのアイデア、具体策が見つからないからだと思われます。
問題の解決にも「気づき」
ですから、問題解決の第二の関門は、
・解決の具体策に「気づくこと」
です。
ここでも、「気づき」=感性が大切な役割を演じます。
具体策に気づき、解決に導くポイントは、
・はじめから「できっこない」
とあきらめないことです。
行財政改革も、関係者がはじめから、できない、と心のどこかで考えているからいっこうに前進しないのです。行財政改革だけでなく、職場の身近な問題、売上、利益などにしても根っこは同じです。
解決に結びつけるには、できない理由、いいわけを考えるよりも、
・できるようにするには、どうしたらよいかと考えること、つまり
・マイナス思考からプラス思考に切り換えること
です。これだけで、数歩前進です。
次に、大切なポイントは、
・素直な気持になること
つまり、第二章のテーマ、「ありのままに見ること」です。
問題を自分本位の見方で偏った立場から見ていると、なかなか解決の糸口は見つかりません。先入観にとらわれず、素直な気持で、現実を見ていると、
・何がネックか、何が突破口か
が、スーッと見えてくることがあります。
いろいろな利害、しがらみにとらわれていると、見えているはずのものが見えてこないのです。
そういう思惑を取り払って、ありのままに見ることによって、
「ハッと気づく」のです。
また、何か不都合や問題がある時、自他の違いに着眼することによって、突破口が見えることもあります。
・成績の上がっている会社、上がっていない会社
・業績の上がっているセールスマンと上がっていないセールスマン
など、「どこがちがうか」を見て行くと、解決の有力な手がかりが得られます。
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