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運命の恋~前編~


「彼氏いない歴」は日々更新中。。。
でも、その時は本当にバイトが忙しくって。
しかも、そういう生活が楽しくって。

バイト先はとってもアットホームな雰囲気。
毎日同じメンバーで楽しく仕事してた。
だから「たーくん」とも毎日会ってたわけで…
全然恋愛対象じゃなかったけど。

でも、今私の隣りにいる人が彼。
今の私にいなくちゃいけない人。
そして、これから先の私にもいなくちゃいけない人。

【初デート】
私が遠距離片思いしていたのは、たーくんも知ってた。
そして、それがダメになったこともたーくんには話した。
たーくんも付き合って1週間の彼女と別れたばっかりだった。
そんな時、彼から「この日さ、デートしない?」とのお誘いが★
年が近いこともあって、バイト先では「夫婦漫才コンビ」。
周りがうちらをくっつけようとはしてたけど、まさか誘われるとは。
驚きながらももちろんOK!

でも初デートは楽しくなかったなぁ。
店の中では夫婦漫才できるのに、店以外で会った彼は、私にすっごく気を遣ってた。それがとっても窮屈で。Sくんと2人で会う時の楽しさと比較していた自分がいた。
「疲れた」
ほんとその一言の初デート。

【深夜の密会】
初デート以来、彼は仕事終わりに私をビリヤードに誘ってきた。
私も初デートでしたビリヤードが意外におもしろくって、いつも2つ返事でOK。
徐々に店以外で会うことにも慣れてきて、すっごく楽しかった。
「くるみちゃんのことオトすから!!覚悟してて!!」
なんて言いながら、微妙に接近してきたり、触ってこようとしてきたり。
もちろん全て「未遂」だったけど(笑)

ちなみに、私はこの時既に彼の言うとおり、オトされちゃってました(^^;)

【彼の過去】
いつも通り、ビリヤード中。
ちょっと休憩って話し始めた時。
「オレさ、彼女作る気ないんだ。」
おっと~!!これはひょっとして私の気持ちバレバレってこと??

「くるみちゃんはお嫁さんにしたいタイプ。だけど、付き合うってことにはならないと思う。だってオレ、結婚するつもりねーから」
「結婚して欲しいから付き合いたいなんて私は思ってないよ。たーくんと一緒にいると楽しいから、もし付き合ったとしてもうまくやっていける気がするけどね、私は。」

彼の顔がどんより曇った。

「オレさ、4年半付き合ってた彼女いたんだよね。結婚も考えてた。でも、すごく気性の荒い子で、別れることにしたんだ。別れ話出した時、その子『死ぬ!!』って言い始めて。『ふざけんな!』ってキレて、オレはガードレールを殴った。したら右手複雑骨折。もう使えなくなる、って医者に言われてさ」

「マジ辛かったよ」

彼は本当に辛そうだった。

「それから女の子と本気で付き合うのが怖くなった。誰かを本気で好きになるのが怖くなった」

恋愛経験0の私。
何を言っていいのかわかんなかった。
ただ、彼のことをギュってしてあげたかった。できなかったけど。
私は「彼女」になりたい、って思わなくなった。
それを望むことは彼を苦しめることだって思ったから。

【告白】
夜たーくんから電話が来た。
その日はやたら「今から会いたい。家来ない?」と何度も言っていた。
でも私も彼も実家に住まい。こんな深夜に行くのは常識ないから無理だって、私は何度も断った。
ま、結局押しに負けて行っちゃったんだけどね。。。
いつも通り仕事の話なんかをふざけてしてる時に、突然のキス。
まったく経験のない私は パニック そのもの。
彼は無邪気な笑顔で「オチちゃったね」と一言。
私は素直に好きになったことを伝えた。

でも、実は失恋したの。
ありえないと思うけど、彼が口にした言葉は……
「くるみちゃんのことを大好きになる確率は2割」

はぁーっ!?
って思ったけど、その後彼から過去の話、前よりもっともっと細かい話を聞いて、付き合うって形にこだわらなくていいって思った。
お互いに今の関係を続けて行くっていくことに納得してその日は別れた。

【どん底1ヶ月】
ただのバイト仲間、から一歩先に進んでから彼は露骨に私を避けるようになった。
「おつかれさまです」「お先に失礼します」
そんな義務的なあいさつしか交わしてくれない。
私はなんとか普通に普通にって頑張った。
でも途中でくじけちゃった。

「もう諦めよう。私は実家にずっと住むつもりはない。本当は教員採用試験を受け続けて○○で先生になるんだもん」
自分にいい聞かせるようになった。
だけど眠れない、食べれない。
周りの人に悟られちゃいけない、って気を張って仕事してた。
仕事が終わって車に乗り込んだ時、中島美嘉の「Helpless Rain」が流れて突然涙が溢れてきたこともあった。子どものように声出して泣きながら運転しながら帰った。

♪あなたなしで今 生きられない 助けて涙…

何で何で何で。
付き合わなくていい、このままでいよう、って言ったじゃん。

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【悟り】
そんなこんなでようやく毎日どん底状態で過ごしていた私。
「もういいや」
少し投げやりにもなっていた。
本でも読もうかな、って本屋に行って私が手に取った本は唯川恵のエッセイ。

彼のために自分を抑えたり、彼に合わせたりってすることもいい。でも結果的に傷ついてしまうことがあって、彼を恨んで憎んで自分が嫌になるならそんな恋はすっぱりやめてしまうことも必要。それは自分を大事にしない恋だ。

あぁなるほど。今の私の状況を見ればこの恋は私をダメにする恋なんだな、そう思った。だけど、彼を諦めよう、嫌いになろう、離れよう…そんなことを考える度、私はどんどん落ち込んで行った。全然スッキリしないし、自分のことが嫌で嫌でどうしようもない。

そうだ、今の自分の気持ちをちゃんと受け入れよう。
私はたーくんが好き。今の私はたーくんのことだけ好き。
別に彼女になんてなれなくてもいいじゃん、たーくんが好きで、毎日遊んでいた時の私は笑顔でいっぱいだったじゃない。それが本当の私。
私らしくいるためにはたーくんは必要な人なんだよ。

ある意味悟りを開いた私は、翌日仕事でたーくんに会った時、勇気を出して前までのように話しかけてみた。
たーくんはぎこちなく、だったけど前までのように話してくれた。
休憩中、ケータイを見に行くと
「今日仕事終わったらビリヤード行かない?なんか元気ないみたいだから。」
たーくんから1ヵ月ぶりのメール。
え??今一緒に仕事してるよね?何でメール??
かなりビックリしながら私もたーくんに返事。
「いいよ。久々にビリヤードしたいな」
そして1ヶ月ぶりに遊びに行った。
今までの気まずい雰囲気には全く触れないで、告白したこともなかったことのように、それまでの楽しい2人でいられるようになった☆

いつかあなたを忘れる日まで( 著者: 唯川恵 | 出版社: 新潮社 )
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