今回の修理は、「 DENON UD-107 スリムサイズCDレシーバー(2001年12月上旬発売) 」だ。壁掛けできるスマートなミニコンポながら、MP3再生にも対応した重低音・高音質な一台だ。床置きのスーパーウーファーにアンプを内蔵することで壁掛けと重低音を実現している。
この機種は見るのも入手するのも初めてだ。よほど当時の出荷数が少なかったのか、好きで手放さないオーナーが多いのかだろう。
さてこの機種、台所で妻が愛用していた「 KENWOOD MDX-G7 」のMDが故障したため、入れ替え用にと入手したものだった。しかし、手元に届いた本機を確認すると、MDデッキを搭載していなかった(^_^;。
壁掛けできる音の良いミニコンポを探していたため、これに気を取られてMD非搭載を見落とすお粗末なことをしてしまった。
■ 主な故障状況と原因
「電源入らず動作不可」と言うことだったが、電源コンセントに接続するとスタンバイの確認ランプは点灯した。が、それ以外はどのボタンを操作しても無反応。表示部にもまったく表示は無い。
原因を考えながらまずはCDレシーバーを分解。
電源形の回路は無く、目視では特段の故障箇所はなさそうだ。CDメカ系の駆動ゴムベルト3本全てが劣化していたため交換した。
アンプ内蔵スパーウーファーを分解する。
電源の入らない原因を発見。ヒューズ切れだ。恐らく原因は、スピーカー線のショートだろう。音楽再生中にスピーカーの接続をし直したりした時にショートさせたためだと思われる。
ヒューズの交換は簡単だ。しかし、切れたか原因が分からないと、再びヒューズ切れの危険があるので厄介だ。
ざっと確認したところ、問題のありそうな箇所も見当たらないので、とりあえずヒューズ交換し、様子を見る。
この時点で電源は入るようになり、CDトレーの開閉、CD取り込み/排出もOKとなった。
様子見にCDやラジオを再生している間、スピーカーをメンテナンスする。
スピーカーシステムは、デノン独自のP.P.D.D.方式を採用している。同径スピーカーユニット(一方は凸エッジ、他方は凹エッジ)をペアとし、逆位相で同時駆動して高音質で立体感のある重低音を実現するということらしい。
パッシブラジエーター方式を発展させた、アクティブラジエーター方式といった感じだろうか。
さて、どのユニットも劣化の早いウレタンエッジを採用していたが、パンチングメタルのカバーのお陰で、劣化はまったくなく、埃を掃うのみでOKだった。
メンテナンスしたスピーカーを接続し、3日間CDやラジオを再生したが、ヒューズ切れを含め、まったく問題は発生しなかった。
修理完了。音も良く好みのデザインだったので、手元に置きたかったが、MD非搭載機種なので、貰い手を探すことにした。
【機器修理】KENWOOD MDX-02 MDラジカセ 2021年08月18日 コメント(11)
【機器修理】AIWA XR-H55MD MDミニコンポ 2020年12月14日 コメント(2)
【機器修理】SONY CMT-J3MD MDミニコンポ 2020年02月11日
PR
キーワードサーチ
コメント新着
サイド自由欄