本機種は、「修理困難機種」です。
修理を検討の方は、このリンク先も参照下さい。
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SONY D-2010 CDラジカセ(1989年発売) 」だ。ソニー直販の高級CDラジカセ「 セレブリティ 」の前身モデルだ。
製造年代的にバブルラジカセだが、時代に反したシンプルなフォルムと機能の少なさは、その中では異色な存在だ。 当時の定価は約20万円。定価設定に恥じない音質は、今も健在だ。
■主な故障状況と原因
■修理作業
今回はかなりの重症患者ぶりだ。しかも、バブル経済期のラジカセは配線コードが多いので、分解と組立てを思うと気分が憂鬱になる。本機も、機能が少ないのに、配線コードはやっぱり多かった。
なぜか分解図が底面と内部に貼ってあった。
ラジオ選局用のワイヤーが外れている。張りなおしてダイヤルメーターとの周波数ずれを調整。
次はCD。なぜかCD光ピックアップは三洋電機製(SANYO SF-87)だ。古いパーツなので、ユニットも手の込んだつくりだ。電子基板への直付け配線も多い。
クリーニングと出力調整でCDを安定に再生するも、時折スパイク状のノイズが発生する。この時点では原因不明。
今回最も時間を要したのがテープデッキだ。同社同時期のラジカセ「CFD-900」と同じ形式のデッキメカだ。
まずはざっとクリーニングし、劣化したゴムベルトを張替え。 再生/録音は復旧するも、ヘッドリバース/早送り/巻き戻しができない。
ヘッドリバースしないのは、ばねが1箇所外れていたためだった。早送り/巻き戻しができない原因は、各所へのグリス固着だった。メカユニットごと脱脂洗浄したところ、全て復旧。
アンプ基板をクリーニング。 スピーカーユニットも目視確認。フルレンジもサブウーハーも、さすがに立派なマグネットが装着されている。
音量ダイヤルの裏には、LEDがねじ止めされる懲りよう。天板のヒンジは見事に折れていた。強度が十分でなく、経年使用に耐え切れなかったのだろう。補強補修。
とここでCD再生時のスパイクノイズの原因を発見。機能選択スイッチだ。このタイプのスイッチは、接点が劣化し易い。ゆっくり切り替えると雑音が再現する。基盤からスイッチを外し、分解・接点研磨で復旧。
こうして作業結果を文書にして振り返ると、たいした作業をしたようには見えない。しかし、原因を見つけるまでには、試行錯誤と時間がかかった機種だった。やっぱりバブルラジカセの修理は、手間ひまが掛かるな。
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