5話



ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴ…さらにその電子音の感覚が短くなってゆく「な

っ何だよ…これクソ…どっどうせその爆発だかってハッタリ…ですよ…ね。」

「まだ分かっていないようですね…あなたは死ぬのです。その首輪の爆発によ

って。」その言葉を聞いて優の顔色がどんどん青ざめていくのが分かった。

「そっそうだ先生もっもう一人……もう一人殺してくれよ。おれ一人で死ぬの

はヤダよ~小柴がいいよ小柴が…」その言葉を聞き亜紅間は呆れ顔で希莉にこ

う答えた。「とっ言っていますが女子5番小柴 希莉さんどうしますか?」希

莉は即答して「冗談も休み休み言ってください、むしろそのうざくてうるさい

奴を殺してくれて感謝していますよ」希莉もこの優の一言には正直呆れてい

た。「さすがさっきの私の説明を真面目に聞き理解しようとしていただいてい

たことはありますね。あと男子4番小倉 正輝君、女子2番和泉 真紀さん、

女子8番関内 麻子さんも優秀な生徒ですね。」優はと言えばただただ呆然と

そこに立っているだけだった。そして何を思ったのか希莉の首輪を無理やり外

しにきた。もはや優は狂人と化していた。「あああああーーー」「何するの

よ!くってっ手を…放しなさいよ」ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴーーーーーー

次の瞬間希莉の目の前で優の首から閃光が走り銃の音とはまた違う鈍いドン

という音、そして次の瞬間にプシャーという音が聞こえた。優の首が爆発の衝

撃により皮膚や血管、肉を裂いて脊髄や脳幹を一瞬のうちにへし折り破裂させ

動脈から膨大な血流が溢れ希莉の顔や制服を鮮血で濡らした。希莉の首輪から

力を失った優の手がズルリと落ち床に血だまりを作った。亜紅間は兵士に合図

させ希莉にタオルを渡させた。もはやこの状況を把握していない者はいなかっ

た。「これで分かりましたね皆さんはこれから殺し合いをしてもらいます。皆

さんのご両親にもちゃんと連絡していますから安心して戦ってください。さて

次は質問タイムです。何か質問のある生徒はいますか?」そう言うと亜紅間は

一人の生徒をあてた。「はい女子5番小柴さん」「最後の一人になったら家に

帰してくれるんですよね?」希莉の血まみれの格好はもう何人も人を殺してい

るかのような不気味なブラッドファッションとなっていた。「はい帰れます

よ、最後の一人だけですけど…」「もう一つあります」亜紅間はニコっと笑み

を浮かべて「どうぞどんどん質問してください」「ここを出たらすべて自由な

んですよね?」「ええさっきもそう言いましたがたいてい自由です……そうそ

う間違っても脱出しようなんて気は起こさないでくださいその首輪が付いてい

る限りあなたたちの命は私たちに握られていますからね」次に亜紅間はもう一

人挙手していた生徒をあてた。「はい男子16番柊君」「なっ何で…」

「ん?」「何で…こんな酷い事するんですか?こんな理不尽な事…なんで俺た

ちにさせるんですか?」「その質問は無意味な質問ですねあなたがもし生き残

ったら小学校4,5年生の教科書を見せてあげますそれで分かってください」

亜紅間はふふんといった顔をしていた。「さて他にいなければ早速プログラム

をスタートしようと思います。」そう言うとさっきの41枚ほどあるカードの

点をきって再びカードを一枚引いた。そこには1と文字が書かれていた。「男

子1番相本君出発です。そこに皆さんの私物があります自分のを持っていって

も結構です。一人が出発したら…そうですね2分おきに出席番号順に出て行っ

てもらいます。そうそう言い忘れていましたが皆さんがここから全員出て行っ

た10分後にここを禁止エリアにしますのでいつまでもこのエリアでボーっと

しないようにしてください。それでは相本君どうぞ」相本 和也は立ち上がり

自分のバッグを拾い上げ兵士からディバッグをドサッと受け取り出て行った。

和也は男子3番今井 弘明と仲の良い友達で比較的番号が近いこの二人は一緒

に行動するのだろうか。「次、女子1番芦辺 里香さん」芦辺 里香は今まで

の出来事が何でも無かったように早々と自分のバッグとディバッグを受け取っ

て出て行った。里香は基本的に中の良い友達はいないがたまに榎本 美樹や嘉

陽 愛などと話しをしているのは見たことがあった。「次、男子2番井澤 隼

君」自分の名前が呼ばれると同じサッカー部の田辺 和晃に何か伝えたようだ

った。「女子2番和泉 真紀さん」和泉 真紀はいつもクラスでは一人でいて

しかし運動神経は抜群な生徒だった。ダッシュでディバッグだけを受け取って

出て行った。「私物を忘れていきましたね…まあ良いでしょう。次、男子3番

今井 弘明君」弘明は何か重たい表情で部屋を出て行った。「女子3番榎本 

美樹さん」美樹は愛に抱きついたまま離れない「早くしてください後がつかえ

ていますから」亜紅間はリモコンを美樹の首輪に向けた愛は「早く、早く美樹

行ってよ!」愛は美樹を突き飛ばした。泣きながら美樹は出て行った。「ふ

う、次は男子4番小倉 正輝君」スッと立ち上がり自分のバッグ取りディバッ

グを受け取った。「小倉君、期待しています、頑張ってください。次、女子4

番嘉陽 愛さん」愛は美樹を追うように出て行った。「次、男子5番門西 啓

介君」啓介のいつもの余裕な表情はなくなっている。自分のバッグを拾うと亜

紅間はこう言った。「君は中々美形ですね。頑張って下さい」そう言われると

ディバッグを受け取り出て行った。「さて次は、女子5番小柴 希莉さん。期

待していますよ。児玉君が死んでも平気でいたのですから。」ディバッグを受

け取ると希莉はこう言った。「あたし…優勝する気ないから…」その希莉の言

葉に亜紅間は再びニコッとし「頑張って下さい」それだけ言って希莉を見送っ

た。
        新たな死亡者男子6番児玉 優 【残り41名】

        ゲームスタート・・・・5月16日 0:03分


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