14話

晋治、愛、美樹の3人は女子20番矢沢 結と女子1番芦辺 里香が

倒れているという場所へたどり着いた。エリアで言えばF-4あたりだろう

か。「里香!!」美樹はすぐさま倒れこんでいる里香のもとへ駆け寄った。

「里香・・」愛は結の方へ目をやった。すると愛は急いで結のもとへ駆け寄り

何かを確認した。「なっなにしているの?嘉陽さん・・」晋治は首を傾げなが

ら聞いた。すると愛はこう言った。「残念だけど・・・死んでいるわ・・」

「え??」二人ともびくっとし愛の方へ目をやった。「ほら・・手首に深い

傷・・心臓も止まっているし・・息も当然ないわ・・」「そんな・・」

二人は青ざめた。「うっ!!ゴホッゴホッ」「里香!?」美樹がほっとした

顔で言った。「里香・・何があったの?何で結ちゃん死んじゃったの?」

美樹が里香に問いかけた。「うっうん・・あたしがここに来た時にはもう

結ちゃんは・・そしたら後ろから誰かがあたしを・・・」

「そうだったんだ・・でも良かった・・里香までも死んじゃったら・・

わたし・・」「ゴホッ」「大丈夫?愛・・この辺で休められるような所

無いかなあ」そう言われて愛は地図を広げた。「・・・・ちょうどこのエリア

に民家があるわ・・200Mも無いわね・・」「じゃあ俺が運ぶよ・・

肩かしてあげるよ・・よいしょ・・・・」「愛・・行くよ!」「うん・・」

しかしここで愛はとんでもないものを目にした。結の死体を動かしてみると

結の背中に銃でやられたような丸い穴が出来ており、そこから大量の血液が

流れた後があった。バっと振り返って里香を見ると黒い物に手を出そうとする

里香の姿があった。確信は無かったが思いっきり嫌な予感があった。

「美樹、槙野君そいつから離れて・・・・」「パシュ」愛の目に移ったのは

銃で頭を撃ちぬかれて痙攣しながら崩れ落ちる美樹の姿だった。「あっ・・」

晋治が里香の方へ目をやった・・「すごいでしょ・・これ・・・ サイレンサー付スミス&ウエスタン

って言うんだよ・・これがあたしに支給された武器みたい・・

音も出ないしこんなすごい武器があたしの支給品ってことは、

あたしに優勝しろって言っているようなものなのかもね」晋治は倒れた美樹の

方へ目をやると頭から大量に流血し何かゼリー状の物が見えている。

紛れも無い美樹の死体だった。「それにね・・あたし・・もうこれで三人目

なんだよ・・殺しちゃったの・・美樹に・・結に・・和口君・・だから・・

だからね・・あたしが・・今から晋治君を殺すんだよ・・」そう言って里香は

銃を構えて晋治に向けて発砲した。距離5M外しようの無い距離だった。

しかし晋治は生きていた。だが右耳は無くなっていた。里香が撃つ瞬間に

愛が銃を包丁で弾き飛ばしたからだ。愛は必死に里香を

押さえつけようとした。「こ・・の・・おとなしく・・しなさいよ・・」

不本意だが愛は里香を殺すことを考え始めていた。思いっ切り包丁を

振りかざし里香の体に・・「ズブ・・・・ゴポ・・」

愛は血を口から吐きながら崩れ落ちた。「結の武器・・役にたったね・・」

そう結に支給された武器は サバイバルナイフ だった。

里香はスカートの中にそれを隠し持っていたのだった。「チャッ」

里香が振り返ると晋治がスミス&ウエスタンを里香に向けていた。

里香は一瞬止まった。しかし次の瞬間、晋治は銃を捨てて涙を流しながら

こう言った。「・・・もう・・やめようよ・・・昨日まで・・大事な・・

クラス・・メイトだったのに・・もう・・やめよう・・?芦辺さん・・・・」

「ズク・・」里香はサバイバルナイフで晋治の首を突き刺した。

体全体がビュクン・・と痙攣を起こして崩れ落ちる・・・・

「あっあ・・し・・・・さ・・ん?」「何言っているの?

晋治君頭良かったじゃん・・なのに何で攻撃してこなかったの?」

そう言ってスミス&ウエスタンを取りに行こうとした瞬間里香の首に

包丁が食い込み里香もまた血しぶきをあげ痙攣しながら崩れ落ちた・・

「こ・・これ・・で・・・みん・・ころさ・・・れ・・こ・・無い・・ね」

最後の力で愛は里香の首を包丁で掻き切ったのだった。

しばらくしてそこには五つの死体が転がっていた。

          新たな死亡者女子20番矢沢  結

                女子 3番榎本 美樹

                男子17番槙野 晋治

                女子 1番芦辺 里香

                女子 4番嘉陽  愛【残り30名】



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