19話

第九章  捜索(後編)




女子5番小柴 希莉は沢近 愛理の捜索を続けていた。

「全然見つからないわね・・愛理・・」しばらく考え込み

思いついたかのように地図を広げた。「愛理はお嬢様・・なのよね・・・

なら民家に潜伏している可能性が・・・高い!・・・・・・・

ここは・・結構広い家だ・・愛理・・ここにいるの?」そして移動を開始した。

・・・・しばらく歩き希莉はその民家にやっとたどり着いた。

念のためベレッタを構えてそろそろと民家に寄って行く・・

すると突然ドアが勢い良く開いた。「あ?小柴か・・何の用だ?」

その男は銃をこちらに構えてきている。

「あんた・・眠気は大丈夫なの?今日も明日もろくに寝れないよ?

・・・まあそれはあんたが生き残っていたらの話だけど・・」

不意に男の頭が小突かれる。「いいからあんた下がってなさい・・」

奥から不意に2人の女子が出てきた。女子18番藻上 美佳と

女子21番若松 まどか・・さらにはシグ・ザウエルを持っていた

男子8番島村 直人だった。「あっあんた達なんで?」

希莉はこのあまりにも奇抜な組み合わせに驚いていた。

「なんで島村がこの二人にくっついてんのよ?」

「まっ!そりゃお前には関係の無い話だ。お前はここに来た理由はなんだ?

休息目当てか?それとも潜伏しているであろうクラスメイトを

見つけ出して・・・」「そんなわけ無いでしょ?」

希莉はこれまでのことを説明した。「そうか・・・

沢近を探してここまで・・か・・」直人は思い立ったようにこう言った。

「小柴にあれ貸したらどうだ?」「な?これがないといつ敵が来ても

とっさの対応取れないじゃ・・」その言葉を言い終わる前に直人は

美佳の手からそれを奪い取る。「いいから、いいからいざとなれば

この銃でまどかちゃん守るから。小柴・・これ・・」

私は守らないのかいと美佳にまた小突かれながらもその機械を希莉に渡す。

「ガダルカナル探知機ってやつだ・・・」希莉はその探知機を

珍しそうにみる。「これ説明書だ。後は何とか自分でやってけ」

希莉は説明書を読み「ふーん・・こんなのあるんだ・・

ありがとう愛理と美琴と合流したらここに帰って来てあげる・・

島村だけじゃこのチーム行く先不安だからね」「な?何だよ・・それ」

後ろで美佳とまどかが笑いをこらえている。

ふふんとし希莉は3人に手を振りながら民家を後にした。
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