わたしのこだわりブログ(仮)

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2010年04月28日
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伝説の都市のように語られているエトルリアから棺を紹介します。本当に実在の都市だったのね・ スマイル
ルーヴル美術館 6 (エトルリアの棺)

フランス(France)パリ(paris)
セーヌ川右岸1区ルーヴル美術館(Musée du Louvre) Part 6
エトルリアとギリシャ、ローマ部門

エトルリア(Etruria)

BC10世紀~4世紀頃、イタリア半島中部に存在したエトルリアはものすごく高度な文明の発達した都市国家
BC7世紀~BC6世紀に最盛期を迎えてBC4世紀頃からローマに圧倒されて徐々にローマに併合されて消えていきます。

古代ローマ建国の王政期が、そもそも伝説として語られていますが、初期ローマの王7人のうち3人がエトルリア出身の王だったと言われ、 古代ローマの文明はエトルリアの影響をかなり受けたもの だったようです。

ローマの建築のアーチしかり、特に 上下水道の設備は、エトルリア出身の第5代王タルクィニウス・プリスクス(在位BC615年~BC579年)自ら工事に参加して故郷の技術を伝えた と言われ民政においてもかなり進んだ文化をもっていた事が伺えます。
(6月に特集した「古代ローマの下水道と水洗トイレ」の中で少し紹介。)

古代ギリシアの歴史家ヘロドトスによれば、エトルリア人は小アジアのリディアからこの地にやってきたと語られていますが(前回紹介したメソポタミア4王国の1つ)証拠はなく、ただ 古代地中海世界の至るところからその存在が認められているのは確かなようです。

チェルヴェテリの夫妻の棺 or カエレの陶棺
1845年イタリアのエトルリア、カエレのチェルヴェテリのバンディタッチャの墓場より発見。
粘土彫刻(テラコッタ)は、埋葬記念碑や建築装飾にカエレの職人が好んで使用した素材なのだそうです。

高さ1.11m、幅1.94、奥行き0.69m。
ルーヴル美術館  51
BC6世紀後半、ギリシャ東部に移住したイオニア人がエトルリア美術に影響を及ぼして制作された アルカイック様式(BC650年頃~BC480年頃)のテラコッタ素材の棺 のようです。

イタリア半島中部のエトルリアに対して、当時ギリシャもイタリア半島の南部まで進出していたようです。 ギリシャとは海上交易でもつながり、文化の相互影響も大きかったのかもしれません

横に寝たようなポーズは小アジア(オリエント)のスタイル だそうで、 エトルリア人やギリシア人は、このように横になりながら饗宴をする習慣が有ったと言われ、それを表現 しているようです。夫の手には杯が載せられていたとか・・。
それにしても、アルカイック・スマイルの様式で死者を生き生きと表現した大胆な発想にも驚かされます。
ルーヴル美術館  52
旧カンパーナ・コレクションから、 1845年ナポレオン3世が収集して1861年ルーヴル美術館に 入ったようです。

同じ古代ギリシャ、エトルリア、ローマの所にあった棺
ヘレニズムの影響が見られる。
ルーヴル美術館  53

BC2世紀以降、浮彫装飾が施された巨大な石棺の制作は、ギリシャとローマの工房で競い合い地中海を通して頻繁に輸出されていたよううてす。
故人が横たわった葬祭用の寝台を表現。

下は古代ローマの棺のように見えます。
ルーヴル美術館  54

武具  冑と楯
BC7世紀にギリシャでとても普及したコリュスまたはコリントス型の冑はT字型の鼻あてを持つのが特徴
おそらくこれは 重装歩兵の武装具の一部らしい
ルーヴル美術館 61
鼻当てと幅の広い頬当てが最良の防御を保証。
コリントス型の冑は、その原作は、アルゴスの工房の制作とされるが、コリントスの壺に頻繁に描かれたこの冑は、コリントスの工房で大量生産されたらしい。

ルーヴル美術館 60

リアルな戦闘用にしては装飾華美なので、司令官などの形だけの冑か?
いずれにしても、この冑は本当に美術品クラスである。
ルーヴル美術館 62

下も装飾用の楯か? 実際使っていないようにきれいなままです。
ルーヴル美術館 63

ルーヴルつづく
リンク ​ ルーヴル美術館 7 (宮殿小史)






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Last updated  2020年11月14日 16時46分20秒
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