「なされた」という部分に注目すれば受動態になるし「しまった」という部分に注目すれば完了時制になるのです。 いささかややこしい言い方になりますが、例えばgoneなら「『行く』ということがなされてしまった状態」です。だから He has gone.といえば 「『行く』ということがなされてしまった状態(gone)が、彼についてある(He has)」 (すみません、こう書くとニホンゴとしてほとんどイミ分かりませんが…) というのが意味の土台なのです。 そして、「なされてしまった状態(過去分詞)にある(be)」と言えば受動態になるわけです。 This camera is made in Japan. (このカメラは、日本において作られてしまった状態にある)
受動態の形が「be+過去分詞」であり、意味は「~される(た)」である、と覚えることは簡単だし、とりあえずそうやって覚えなければなにも始まらないのですが、少し慣れてきたら「どうしてそうなっているのか」を考えるのも決して無駄ではありません。 そう考えると、受動態も結局 I am a student. I am sleepy. I am in the room. などと全く同様の、be動詞の文~つまり「~である・いる」文の一種であることが分かるでしょう(ってあたりまえっちゃあたりまえですが)。 もちろん「進行形」のI am reading a book. とかも同じことになります。
ちなみに、be動詞の「キモチ」は「存在」ですから、I amは「私がいる」という意味です。そしてそのあとに、どういう「状態」でいるのかの説明を付け加えるのがbe動詞の文です。 I am a student.「私がいる…学生として」 I am sleepy.「私がいる…眠い状態で」 I am in the room.「私がいる…部屋の中に」 I am reading a book.「私がいる…本を読んでいる最中、という状態で」 そして受動態なら I was taken to the hospital「私がいた…病院に連れて行かれた状態で」(^_^;)
English is spoken in many countries. My camera was stolen!
ですから逆に言えば、by~によってagentを明示する場合は、agentにもそれなりに重きがある、ということになります。構造上は本来なくてもいいことをわざわざ出してくるわけですからね。 I heard this song was composed by a 6 year-old girl! この歌は6歳の女の子によって作曲されたんだって!