晩春に、大きな緑色の萼(がく)の中に薄黄色の小さな雌花がつつましげに咲き、固まって咲く雄花と受粉して実を結ぶと、秋にオレンジ色の実が枝にたわわに実ります。
9月26日の誕生花は、日本の秋の味覚を代表する柿色の実、カキノキ(柿の木)。
花(木)の名は、秋の山野になる赤い実からのアカキ(赤木)、実が堅いことからのカタキ(堅)、つやつやして輝いていることからのカカヤキ(輝)が転じたという説などがあります。
カキの学名のDiospyros Kakiは、属名がギリシャ語の Dios(神)とpyros(穀物)で、種小名が和名のKAKI(柿)です。
カキは南蛮貿易によってヨーロッパへ伝えられ、実の極上の甘さからDiospyros(神の食べ物)と呼ばれたのでしょう。
カキは実のヘタを咳止めやしゃっくりの薬に、殺菌作用がある葉を柿の葉寿司などに、渋柿の渋を団扇や和傘の防水加工に、幹から葉、実、渋までさまざまな用途があります。
花言葉「自然美」は、青空に映えるつややかな柿色の実の美しさからつけられています。
花言葉「恵み」は、山里で鈴なりになる実が食べ物の少なくなる頃に鳥やサルなどの食料になることからでしょうか。
それとも、晩秋に紅葉して葉が散った柿の木の梢にいくつか残されている木守りの赤い実からきているのでしょうか。
実りの秋が終わり、葉を落とした枝に取り残された木守り柿は収穫に感謝し、冬の小鳥たちへの恵み、昔はお腹を空かせた旅人への思いやりから全て収穫しない慣わしがありました。
初冬に干した渋柿のうち特大の1個だけがなかなかやわらかくならず、そのうち軒下までメジロが飛んできてやわらくなった部分をつつくようになったので、ツバキの木につるしました。
ぶら下がるカキを見ると、法隆寺の鐘の響きに秋を感じたという正岡子規の俳句が思い浮かびます。
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺(1895年)
カキノキ科カキノキ属、耐寒性落葉低木、原産地:日本
カキノキ(柿の木)の花言葉:自然美、恵み、優美。
カキノキ(柿の木)の誕生花:9月26日、10月24日
流通時期:苗木を秋~早春に、ロウヤガキの実つき鉢植えを秋に見かけます。
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