☆じゃんきー☆のあふぉな日々(´ロ`;)ノ

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『SILENT☆ANGEL』 2



「私はその日も夜の歓楽街を歩いていたんだ、足取りはふらふらだったんだが、当時の私は非常に貧しく、住むところさえなかった。この牧師の仕事に限界を感じている頃だった」

ワンカップ酒を震える手で煽る。その目は遠く夜空を凝視している。

公園のベンチで横になっていた雪村はゆっくりとカラダを起こしボサボサの髪をかきむしりつぶやいた「もうダメだ・・・」そしてフラリと立ち上がり公園を出るのだった。そしてふらふらと歩いている雪村は手に持っている聖書をポトリと落としていった。そしてその聖書を拾い上げる少女・川尻美奈。
そして雪村の前に走りより、聖書を差し出すのだった。一瞬驚いた表情を見せた雪村。
あ、ありがとう・・・でも、もういらないんだよ。」と淋しく笑い無精ひげをなでる。
しかし美奈は笑顔で聖書を差し出す。「あ・・いや・・・だから・・・」美奈の顔を見ながら一瞬ドキッとして。言った

聖書を手渡し走り去っていく美奈。雪村は頭をかいている。と、聖書から1000円札がひらりとおちた。「えっ?」雪村は驚き、その1000円札を握り締め、美奈を探してその後を追ったのだった。美奈は小さなビルに入っていった。雪村はその姿を物陰からみていた。「その少女は美奈といってね。あの時の私の目にはまるで天使のように見えたよ」

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