■純愛■キリ番踏んでくださったナル★様へ


部活の後にもかかわらず

元気な君の

その背中を見て――――――――――


■純愛■


「にゃ?ふーじ?不二?」

いきなり愛しい君からの声に首をかしげて何?と問うと

「だーって、なんだか、ぼーっとしちゃってさ~どしたの?」

「どうもしないよ。英二が元気だなって思っただけだから」

笑顔でそう言うと、満面の笑顔で君は言うよね。

「だーって、元気じゃない俺なんて俺じゃにゃいもん♪」

本当に元気。

さっきまで、手塚に小言を言われながら走ってた英二なんて今や…

想像すら出来ないよ。

「本当に元気だよね。僕にも分けて欲しいくらい」

そう言うと、少し前を歩いていた英二は僕を振り返って

「にゃーに?不二ってば元気なかったの~?」

そう言って、自分の方が少し身長があるのに僕の顔を覗き込んでくるから…

僕の抑えがきかなくなっちゃうよ。

「う~ん、じゃあ、こうしてくれたら、元気になるかな」

そう言いながら、英二の手と、僕の手を繋ぐ。

「∑にゃっ?!////////」

真っ赤になってる。

そんな英二が可愛くて。

いつまでも、いつまでも…愛していたいとおもう。

だって、僕がこんなにも人を想ったのははじめてだもの。

「そんなに真っ赤にならなくても。手を繋ぐの嫌だった?」

悪戯っぽくそう聞くと、ブンブンと首を横に振る。

そんな仕種さえ可愛い。

「い、嫌なわけ…にゃいでしょ~?だって…」

「だって?」

また悪戯っぽく聞く。

だって、英二の気持ち、まだ聞いてないもの。

「~~~~~~だって、俺、不二の事…いや、にゃんでもないからっ!//////」

「そこまで言われたら気になるじゃない。」

聞きたいよ、英二の気持ち。

だって、僕は、伝えたでしょ?

あの時に…

『ねぇ、英二?』

『にゃーに?不二?』

今みたいな帰り道だった。

もうすぐ分かれ道。

そんな時だったよね。

『僕は、英二の事…好きだよ』

僕がそう言ったのは。

俗に言う告白かな。

その時の返事もらってないんだよね。

だって、英二は照れて逃げちゃったから。

だから、今日は聞きたいな。

英二の気持ちを。

「だって…自分でも自分の事分かんにゃいんだもん…」

そう呟く英二は、力なくて…

その原因が僕だと思うと心が痛んだ。

「いいよ、無理に言わなくても。」

「……へ?」

「分かってるから、ね?」

そう言って抱きしめてあげると…驚いた顔してたけど、

それでも、心地よさそうにして、僕の背中に腕を回してくれて…。

僕にはそれだけで十分。

此処が人通りの少ない道でよかったな、

って考えたのは暫く二人で抱き合った後。

英二は気付いていなかったみたいだし、

そこが、英二らしいんだけどね。

「………き。」

「…え?」

「好き、大好きだよ、不二…//////」

抱きついて、顔を僕に埋めたまま、呟く英二。

一度聞き返してしまったけど、聞こえなかったからじゃなくて…

少し信じられなかったから。

「僕も」

そう言うと、英二は顔を上げて、ぎこちなく微笑んだ。

僕も微笑み返しながら、英二の額に軽く触れる程度のキスをした。

「―――――――――――――?!//////」

驚いて動きが止まっていることをいい事に、口唇にも、口づけを。

余計に真っ赤になっている英二を愛をしいげに抱きしめながら、

「僕の気持ちは…僕の想いは本物だからね」

そう言うと、

英二はコクコクと耳まで真っ赤になりながら頷いて。

可愛いと思って、頬に軽くキスすると、

恨めしげに僕の方を見る君がいて。

でも、拒否もなにもしないで、

僕に身を任せているから…

だから…

だから、僕らは暫く…

抱き合っていて。

気持ちが通じ合って…

その嬉しい気持ちを全部行動を表して。

優しく、優しく…

まるで、英二が壊れ物のように。

ダイスキ。

アイシテル。

そんな思いと共に、また二人で口づけて。

それからは、もう、部内公認のカップルになっちゃったみたい。

僕は構わないんだけど、英二がね。

でも、こういうのも、いいかもね。

純粋に、人を想える事の幸せ。

それを気付かせてくれたのは君――――――――


おわれ(強制終了)

<後書きという名の懺悔>
御免なさい、ナル様…。
待たせて、待たせて、待たせた結果がコレで御座います。
不二攻めって初めてでしてι
もう、甘くないですよ、コレ。
こんな駄作で宜しかったら、もらって下さいι
返品可ですι
咸月 翆。



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