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toms2121 @ Re:ご苦労様でした(12/30) bouz3907さん  こちらこそ、来年もよ…
toms2121 @ Re:一年間ありがとうございました。(12/30) greenglass1956さん    いつも読んで…
bouz3907 @ ご苦労様でした 師匠のおかげで夫婦で楽しみながら投資を…
greenglass1956@ 一年間ありがとうございました。 いつも石川さんのプログを楽しみに拝見さ…
toms2121 @ Re:今年も1年ありがとうございました(12/29) ハヤザキさん  こちらこそ、ありがと…

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2011.04.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 銘柄研究 関東天然瓦斯開発(1661)

 本日は1917年(大正6年)設立の関東天然瓦斯開発を研究銘柄として取り上げます。

 関東天然瓦斯開発は、関東天然瓦斯開発及び子会社10社(連結子会社5社、非連結子会社5社)並びに関連会社2社で構成されおり、主な事業内容は、天然ガスの開発から需要家へのガスの供給までをグループ内で一貫して行うガス事業、天然ガスの生産に付随するかん水を利用したヨード・かん水事業、土木工事・管工事・さく井工事等を行う建設事業です。 

<1>  ガス事業

 天然ガスの採取・販売、都市ガス事業、圧縮天然ガス及びLPGの販売等を行っています。

 関東天然瓦斯開発は、自ら採取並びに東京電力および日本天然ガス他から仕入れたガスを、主に都市ガス用として販売しています。

http://www.gasukai.co.jp/gas/index4.html

 資産価値として金額換算するかどうかは別として、関東天然瓦斯開発が国内で開発する南関東ガス田は可採埋蔵量が3,685億立方メートルにも達する、わが国最大の水溶性天然ガス田です。その中でも茂原地区は、(1)埋蔵量が豊富で、(2)鉱床の深度が浅く、(3)ガス水比(産出水量に対するガス量の容積比)が高い等、天然ガス開発に有利な条件を備えています。

 関東天然瓦斯開発鉱区における天然ガス可採埋蔵量は、約1,000億立方メートルで、現在の関東天然瓦斯開発の年間生産量で計算すると約600年分になるということです。[算定方法はJIS(M-1006-1992)の容積法による。]

 このガス田の価値だけでも今の関東天然瓦斯開発の時価総額は小さすぎると感じます。

 南関東ガス田は、千葉県を中心に、茨城・埼玉・東京・神奈川県下にまたがる広大な水溶性天然ガス田です。可燃性天然ガスは、その存在している状態により、構造性天然ガス、炭田ガス、水溶性天然ガス等に分類されます。水溶性天然ガスは、微生物起源のメタンガスが、地下の地層水に溶解しているものです。

 千葉県で天然ガスが産出するのは、上総層群(かずさそうぐん)という地層です。これは第四紀更新世(こうしんせい)という地質時代(今から約300~40万年前)に海底に堆積した、主に砂岩と泥岩からなる地層です。この砂岩と泥岩の互層中にある地層水にガスが溶けた状態で存在し、ガス層を形成しています。この地層水は、「かん水」と呼ばれ、昔の海水が地層の中に閉じ込められたものです。その成分は現在の海水とよく似ていますが、現在の海水と比べて約2,000倍のヨード分を含む等の特徴があります。

<2>  ヨード・かん水事業

 ヨード及びヨード化合物の製造・販売、かん水の販売を行っています。

 関東天然瓦斯開発は、自ら製造並びに日本天然ガス他より仕入れたヨードを、工業用、医薬品用等として販売しています。さらに当社は、日本天然ガスにヨードの製造委託を行っているほか、ヨード製造のための原料等として、日本天然ガス他にかん水を販売しています。

 ヨードは元素であるため、化学合成して作ることができず、工業的にはヨード含有資源から抽出して取り出す以外に方法がない貴重な資源です。日本のヨード生産量は、世界生産量の30%超を占めています。資源小国の日本ですが、ヨードについては資源大国なのです。さらに日本の生産量の約80%は、千葉県において生産されています。

http://www.gasukai.co.jp/iodine/index4.html

 ヨード(ヨウ素)は、天然ガス採取の付随水であるかん水に含まれているハロゲン属の元素で、私たちの生存、成長に不可欠な生理作用を持っており、人体の必須元素です。日本は海に囲まれた島国であるため、海藻や魚介類から必要量のヨードを摂取できますが、内陸の国等、海産物の摂取の少ないところでは、ヨードの不足による発育不全等、ヨード欠乏症に苦しんでいる人々もいます。

 関東天然瓦斯開発は事業の第2の柱として、ヨードの製造を行っており、その大部分は海外へ輸出しています。ヨードは、資源の乏しいわが国が世界に向けて輸出できる貴重な国産資源であり、南米のチリとともに、日本(大部分が千葉県)が世界の主要な生産国となっています。

http://www.gasukai.co.jp/iodine/index.html

 <3>  建設事業

 関東天然瓦斯開発は土木工事、ガスの販売に伴う配管工事、ガス井の掘さく工事等を行っています。

 <4>  その他の事業

 その他の事業には、連結子会社4社(大多喜ガス(株)、オータキ産業(株)、日本天然ガス(株)、KNG AMERICA, INC.)他が関わっており、大多喜ガス(株)及びオータキ産業(株)がガス機器の販売を、日本天然ガス(株)が化学品の製造・販売を、KNGAMERICA, INC.が米国内における石油・ガス開発事業への参与を行っています。また、非連結子会社4社が地質・地下水汚染調査、リース・物品販売、情報処理サービス、ガス設備の設計等を行っています。

 今回、関東天然瓦斯開発を研究銘柄として取り上げる理由を書いてみます。

1>一時的に株価が回復を始めましたが、投資家がみな油断しはじめたときには過去に大きな大暴落が起こっている10月は危険がある。誰もが想定しなかったような大きな株価の下落が起きる可能性も考えられる。起こって欲しくはないけれど、万が一そのようなことが起こった時には、すでに直近10年間の最安値近辺まで下がっている関東天然瓦斯開発のような企業の株も、更に安くなる可能性があること。

2>世界的な株価の大暴落が起これば、リーマンショックから立ち直りかけている世界経済も再び落ち込む可能性が充分考えられること。

3>しかし関東天然瓦斯開発の事業は主力の二本柱の天然ガス事業にしても、ヨード事業にしても、人間が生きていくためには使用せざるを得ない必須の商品で、どんなに景気が悪くなろうとも、一定の事業規模は維持できると考えられること。

4>関東天然瓦斯開発は千葉県の消費者に天然ガスを供給し、ヨードという世界中の人々から必要とされる希少資源を押さえていること。

5>過去の利益から金融資産などを膨大に蓄積していることと、所有するガス田の権益の金額が3.5兆円という膨大な金額になることから資産価値が時価総額の100倍以上と巨額なこと。

6>また10月以降に世界的な株価の大暴落が起こらなくても、世界経済が今後も順調に回復していくとすると、天然ガス事業もヨード事業はより大きく成長していく可能性も持つこと。

 現在の株価で計算した配当利回りは2%台で、他の高配当銘柄と比較して、魅力の高い状況ではありませんが、上記に書いたように事業の安定性と将来性から見れば、ディフェンシブな投資対象として、検討する価値があると考えて研究銘柄として取り上げました。

 では、いつものように資産価値から見ていきます。

http://ir.nikkei.co.jp/irftp/data/tdnr1/tdnetg3/20100812/6ep8od/140120100810089325.pdf

 平成22年12期の第2四半期の決算短信から調べました。必ず自分の眼で確認する癖をつけてください。なお上記決算短信には土地「有形資産のその他」とまとめ書きされているので、前期末の有価証券報告書の投資有価証券の金額で代用しました。

現・預金57.1億円+短期有価証券73.1億円+投資有価証券189.5億円+売掛債権49.7億円+在庫9.1億円+土地簿価65.5億円-全部の負債152.7億円=291.3億円

 時価総額は原稿執筆時(10月1日)の株価444円で計算すると、213.5億円になります。決算短信発表時の自己株式は株数に含めず計算しています。

 土地については千葉県に大量に所有していますが有価証券報告書にはまとめ書きされているために近隣公示地価格を時価として計算することができませんでした。しかし歴史が古く本社の底地などには確実に含み益があると推定できますし、消費者向けに張り巡らされたパイプラインの価値も高いと考えられます。

http://www.gasukai.co.jp/equipment/index.html

 また採掘可能な600年分の天然ガスの価値も、カン水に含まれているヨードの価値も高いと考えます。しかしそのような資産価値を考えなくても、すでに目に見えている金融資産などの金額だけで、充分割安だと考えます。しかし天然ガスの価値が気になって調べてみたら、その価値の大きさは予想以上の大きさでした。

関東天然瓦斯開発の開示している平成21年12月期アナリスト説明会資料の13ページには以下のように書かれています。

『関東天然瓦斯開発の現況 ・年間生産量:1.8億立方メートル(平成21年実績) ・可採埋蔵量:約1,000億立方メートル(当社鉱区内) ※現在の生産量で計算すると約600年分の埋蔵量』

 そして有価証券報告書で開示されていた平成21年度のガス事業の生産額は74.3億円です。74.3億円×(南関東天ガス田関東天然瓦斯開発単独生産量)1.8÷2.09812(関東天然瓦斯開発グループ全生産量)×1000÷1.8=35,412億円。

 関東天然瓦斯開発単体での可採埋蔵量は上記の数字ですが、これとは別に連結子会社の日本天然ガス、22.4%の出資持分を持つ持分法適用関連会社の合同資源産業などの保有する可採倍増量(←可採埋蔵量は開示されていません)も、毎年の生産量から勘案すればかなりの量だと推察できます。

日本天然ガスのホームページ

http://www.ntgas.co.jp/

合同資源産業のホームページ

http://www.godoshigen.co.jp/

 上記の資産価値に計上しなかった、資産を見てみます。

  機械装置等137.4億円+建物ほか土地を除いたその他の有形固定資産116.3億円+その他の資産47.3億円=301.0億円

続いて事業価値を定性的に考えてみたいと思います。

 関東天然瓦斯開発は、天然ガスとヨードというふたつの貴重な国産資源の開発を行っており、21世紀において、どのようなエネルギーや資源が主力になろうとも生活者からは必要不可欠の製品を提供しています。

  (長すぎるので一部省略)

 1995年12月期から経常利益でも純利益でも、一度も赤字になったことはありません。2002年12月期からの一株利益の推移をみても31.2円→35.8円→27.9円→29.3円→39.5円→43.4円→37.4円→(2009年12月期)29.9円→(2010年12月期予想)33.0円。

  一株純資産1040.35円。自己資本比率79.5%。現在すでに所有している資産価値と将来にわたって儲け続ける収益力(=事業力)から考えて、現在の株価を高いと考えるか、安いと考えるか。投資家ごとに当然違います。

(以下省略)






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Last updated  2011.04.17 14:09:21


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